RMCクリエイティブ・グランプリで審査員をしてきた

2010年7月28日(水) 8:41:19

RMC(リクルート・メディア・コミュニケーションズ)が主催している「RMCクリエイティブ・グランプリ」という広告賞の審査員として広告制作物を審査してきた。

RMCは、リクルートが持つ様々なメディア(雑誌とかサイトとか)に載せる広告の制作に特化した会社。そこにおける広告賞だから、載っているメディアはすべてリクルートのもの(ざっとこんなメディアやサービスを持っている)。その分、普通の広告賞よりヤンチャができる部分もあるだろうし、制約がある部分もあるだろう。

ボクはインターネット部門の社外審査員として参加した。
事前に制作物を見て投票しておき、他の審査員と合算して上から10コ予選に残し、それを講評し論争し採点し、グランプリや準グランプリなどを決めていく作業。社外審査員は福田敏也さん(777 Interactive)と遠崎寿義さん(ザ・ストリッパーズ)とボクの3人。それに社内審査員3人の計6人で審査が進められていく。

ちょっと緊張してたのは「公開審査」だったこと。実際に制作をした若いクリエイターたちが100人くらい見守る中で講評しながら点を入れていく。ハッキリした根拠を持ってクリアかつわかりやすく講評しないと制作者たちに失礼だ。うーん、ハードル高し。

なので、自分なりにポイントを決めて臨んだ。
リクルートのネットメディアは目的がハッキリしている。就活とか部屋探しとか大学探しとか。そこに載せる広告なので読者もそこそこ真剣に見る。その読者像をちゃんと分析し、「伝えてもらいたがっていること」を抽出し、その軸をぶらさずに制作できているか。送り手目線ではなく、ちゃんと受け手目線になっているか。そのうえで新しい視点やエンターテイメントがあるか。その辺にポイントを持って審査した。

グランプリは東京不動産管理。
地味な仕事であるビルメンテナンスという仕事をエンタメ化して見せ、かつ、仕事内容にリアリティを持たせた。エンタメ化も「実況」というアイデアを用いて一歩突き抜けていた。元々この会社に興味ある就活生も、ちょっとしか興味ない就活生も両方惹きつける魅力があったと思う。細部にいろいろ注文はあるものの、文句なくグランプリ。

グランプリは獲れなかったが、ワークスアプリケーションズの制作物も印象に残っている。
また、賞には入りにくいタイプのものだけど、地道に真面目に作ってある読売新聞社の就活サイトも気になった。学生にとって新聞は相当遠い存在(読まれてない)。そのハードルを下げて、とはいえ媚びすぎずに就活コミュニケーションするのはとても難しい作業。こういう地道かつ真面目なサイトもきっちり評価すべきだとボクは思う。結果的には入選しなかったが、裏の努力も含めてボクは評価した。

全部で2時間しかなかったので制作者たちと対話はできなかったが、時間を延ばしてでも対話の時間を設けるべきだったと思う(→主催者の方々)。それが今後につながると思うし、自分にとっても刺激になる。ぜひご検討を。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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