人生最大の不得意分野

2010年7月 1日(木) 8:48:20

昨晩は、「宣伝会議」という雑誌主催の学校で、若い人相手にコミュニケーション・デザインを教えた。

講義を2時間する上に、課題を出してその採点・コメントもしないといけないのだが、その採点&コメントが大変。コミュニケーション・デザインの講義なので、課題提出もみんな細かく書いてくる。これを読み込んでひとつひとつコメントしていくのは苦行だ(笑)。昨日で60か70あったかな。来週の土曜日にも同じ講義があるが、これは100以上提出されてくるらしい。苦行というか修行。

こういった講義とか講演は「明日の広告」を出版してから増え、2008年の後半は毎週2本ペースなんてこともあった。2009年前半と合わすと平均月8本くらいはやっていたのではないかな(つまり年100本ペース)。もちろん会社の仕事をこなしつつなので負担はかなり増える。2時間話すためにはパワポ作りや予習も意外と大変。同じような内容のことも多いが、そのときの聴衆に合わせて内容やアプローチを変えるので、準備にわりと時間がかかるのである。

ちなみによく聞かれるが、報酬は微々たるものなことが多い。講演=30万円とか入るんじゃないの!とか言う人がいるが、それは著名人とかタレントの場合(タレントは数百万のときもある)。専門分野の講演なんて数万円出たらいい方である。タダのときすらあるくらいで。

でも、意識して、なるべく講演は受けるようにしている。
なぜって、ボクにとっては訓練の場なのである。「しゃべり」の訓練。 とにかく場数を踏んで少しずつでも不得意感を克服したいのだ。

いや、ほんと、スピーチはボクの人生の最大不得意分野のひとつ。
もう圧倒的に不得意だ。あがり症の緊張しぃ。宴会とかもスピーチがあるようなものは極力避けている。たぶん「おもろいスピーチをしないと!」とか思っちゃうんだろう。カラダにチカラが入り、それが聴衆に伝わり、空気が固くなり、どんどんぎこちなくなっていく…。あぁ悪夢。

だから、ボクがもっとも尊敬するのは、急に指名されてアドリブでおもろい話が出来ちゃう人だ。
すごいよな〜。ホント尊敬する。憧れの目で仰ぎ見てしまう。弟子入りしたいくらい。スピーチがうまい女性なんかすぐ惚れる。

そんなボクでも、パワポ(パワーポイントというプレゼン・ソフト)を使った講演であれば2時間でも3時間でもしゃべれる。内容が決まっているという安心感があるのと、既定の路線が決まった上でのアドリブならなんとかなるからだ。でも、アドリブだけで1時間話せと言われたらもうお手上げだ。いや、アドリブだけなら3分でもお手上げだ。

というか、大人数相手ならまだいい。話す相手が「カタマリ」なので、開き直って一方的に話せばよいからね。困るのは4人くらいから20人くらいの少人数。中途半端に目が届くので、あの人はどういうことが聞きたいかな、この人にはこの話はつまらないかな、とかいろいろ考えてしまい、アタマが真っ白になっていく。

会食でも、3人くらいが相手ならわしゃわしゃ話すくせに、4人、5人、6人と増えて行くに従って無口になる。うまくしゃべれなくなる。最悪なのは10人くらいかな。なんか話を振られるといきなり緊張してしどろもどろなんてことがよくあるし、それをやると帰ってからかなり落ち込む(笑)

こんな饒舌な文章を毎日書いていることもあってなかなか信じてもらえないが、ほんと、ボク、そういうの苦手なんです。スピーチありそうな会食とか宴会はなるべくお断りしているので、その辺、リアルで知り合いの方々、よろしくお願いしますです。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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