ヌーベルな日本料理って?

2008年11月17日(月) 21:49:16

そういえば、昨日書いた雑誌国際会議でパネリストをしてくださったブライトコーブのアダムさんが「日曜まで日本にいるのでどこかおいしい店を教えて下さい」と言ってきた。間に立ってボクを紹介してくれた人が「この男は東京の店にちょっとくわしい」と吹き込んだらしい。希望は「ヌーベルな日本料理が食べたい」というもの。

「ってことはクラシックな日本料理はもういろいろ食べたということ?」と、たどたどしい英語で聞いたら、「はい、だいたい食べました」と言う。どうやら日本料理ファンでずいぶん食べ込んでいる模様。「鮨とか天ぷらとかのジャンルものも食べた?」「わりと食べてます」「ふーん」「だから、もっとヌーベルな日本料理が食べたいのです」「なるほど…」

ヌーベルな日本料理。いくらでも思いつきそうだ。
でも改めて頭の中を検索してみても意外とヒットしてこない。最近では気の利いた割烹はたいていちょっと小洒落たワザを効かす。クラシックとモダンを組み合わせるメニューも多い。フュージョンっぽい店も増えている。でもそれらが「ヌーベル」かと言われるとちょっと違う気がする。そういう表面的な小技ではなくて、もっと潮流的な何かを呼ぶはず。心棒が一本未来に向かって伸びているような、一貫性という背骨が通っているような。

まぁアダムさんもそこまで根本的な質問をしたのではないだろうとわかりつつ、悩みに悩んで、結局「表面的にヌーベルなもので勘弁してもらおう」と数店リストアップしてメールした。店の内装と盛りつけがモダン。料理も工夫が効いた良質なもの。クラシカルな日本料理にはとても見えないし根っこも違う。ヌーベルと言えばヌーベルだ。でも問題はボクがその手の料理をあまり好きではないということ。好きでもない料理を人に勧めるのってなんだか辛いな。

ヌーベルな日本料理って何だろう。まぁボクが無知なだけかもしれないけど、少し自分の中で発酵させるテーマにしてみたい。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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