WIN・WINで行こう

2008年1月27日(日) 18:04:50

風邪になりきらない風邪気味状態。だるいままダラダラとベッド。
やらないといけないことが多いのだけど(更新とか連載原稿とか)、この週末はまったく出来なかった。まぁ11月の執筆地獄以来「本業の本」ってことで無闇矢鱈にナーバスになっていたから、そういう疲れも出ているのだろう。思ったより評判がいいので安心してドッと疲れが出たのかもしれない。特に若い人から評判がいいのがうれしい。それと広告業界以外の人からも。 そうだといいなぁと思って書いたので大変うれしい。

変化が必要、かつ、変化の真っ只中にある業種のことを「中から」書く場合、ちょっとストライク・ゾーンをはずすだけでバッシングの嵐になる可能性がある。それも急進派と守旧派の双方から。でも、双方にとってぎりぎりストライクであるゾーンが存在することは確か。その狭いゾーンを狙って、ベテランにも若者にも届くように超ポジティブな球を投げようと試みたのが今回の本「明日の広告」である。その狭いストライク・ゾーンは、でも、狭いからこそ普遍性もあり、広告業界以外の人にも伝わると思った(願った)。
ストライクがとれたかどうかはまだわからない。でも、これでストライクが取れなかったら潔く去ろうと決心して書き始めた。そりゃ緊張もするしナーバスにもなる。相当疲れた。燃え尽き系。

なぜわざわざ地雷を踏みに? と、ある人に聞かれた。
キレイゴトに聞こえるかもしれないけど、社内外問わず20代30代の元気な人たちがいまいち仕事を楽しんでいないように感じることが多くなってきたのが大きい。ここ数年、彼らの閉塞感を肌で感じることが多かったのだ。それと、広告業界を目指す若者が実際に減っている現実を目の当たりにしたということもある。広告をはじめとするコミュニケーションの仕事が若者の目に魅力的に映ってないのだ。それはきっといま業界の真ん中で働いている40代50代が魅力的かつ楽しそうに見えていないからだ。
そういうこともあって「いやいや実は楽しいんですけど」と我々の世代が発信しないといけないと思った。実際楽しいし(楽しくない人がいるとしたら、やり方を時代に合わせて変えていない人だと思う)。

んー…、文章にするとやっぱキレイゴトっぽいな(笑) そこまでご立派な使命感があったわけでもないか。
でも、なんつうか、現代の日本社会自体、若者の目にあまり魅力的に映っていないのは、いま社会の真ん中にいる40代50代がポジティブなメッセージを発していないせいもあるのではないか、とも思う(もしくは格好よく見えていない)。社会で働くつらさ・しんどさばかりが発信され、その楽しさ、豊かさ、広がり、刺激なんかがちゃんと発信されていない。そのくせ「若者よ夢を持て」「最近若者が大人しい」みたいな勝手を(上から目線で)言う。そりゃ酷だ。

いや、この時代、よくよく観察して過去の時代と比較すれば、人類有史以来トップクラスに楽しい時代だということがわかると思う。世界中のモノや娯楽や食べ物が揃い、コミュニケーションのやり方も楽しみ方も無限にある。チャンスもいろいろ用意されている。そりゃしんどい側面も増えてはいるが、見方を変えればかなり楽しく自由なのは確か。

ぜひご一緒に楽しみたいと思うし、若い人たちがもっと楽しめチカラを出せる環境を整えたいとも思う。
これはある程度ホンネ。だって彼らが楽しくいっぱい働いてくれたら、ボクらの世代もラクできる(笑)。WIN・WINですな。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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