ミシュラン東京

2007年11月20日(火) 12:41:03

ミシュラン東京の星が発表されて、「どう思う?」と何人かに聞かれたが、実はあんまり興味がない。そういうガイドを興味津々で見た若い時期を越え、最近はほとんど見なくなって久しい。それに三つ星と二つ星をとった店のリストをざっと見たところ、あまりピンと来なかったので、たぶんボク向きのガイドではないと思うし。

NYの友人が「NYではミシュランを読んで店を決める人はいない。NewYork Timesのレストラン評が一番信頼されているし、影響力もある」と言うのを聞き、ボクも詳細にミシュランNYを見直してみたのだが、やっぱりボク向きではないなと思ったのを覚えている。そういう意味ではミシュランは一貫性が感じられるいいガイドだ。一貫してボクには向かない。逆にしっくり来る人には実に頼りになるガイドだろう。

まぁ日本人はああいう権威に弱いから、合う合わないは別にしてリストアップされた店は一気に流行ると思うが、結局「自分の嗜好に近いガイドや人」を見つけて、そっちを信じた方がお金の無駄使いをしなくて済むと思う。ボクには何人か嗜好が近くて信頼している人やブログがあるが、これからもミシュランの星より彼らの言葉を信じると思う。

ただ、若くしていきなり三つ星をとってしまった人は災難かも。
まだまだ試行錯誤しながら自分の味を作っていっている最中だろうに、三つ星を守るために「三つ星をとった味」に留まらざるをえないかもしれない。誰だって下がるのはイヤだから、どうしても守りに入る。毎年「下がらないか」ドキドキしないといけないし。

でも、日本料理(鮨含む)がミシュランに認められたのはイイコトだ。
全体でパリの倍の星を獲得したこともいいアピールになると思う。星の数で考えれば、東京は世界でダントツの美食都市となる。それは料理人たちの自信につながると思うし、食べ好きたちも誇りに思えることだろう。
あと、スター料理人たちが厨房に戻ってくるであろうこともミシュラン効果のひとつ。彼らも(若い時みたいに)緊張して料理を作り出すかもしれない。とてもいい刺激だ。ありがとうミシュラン。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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