過去の成功体験が通じない職場

2007年8月 7日(火) 8:23:16

会社でボクは「過去の成功体験」が通じない職場にいる。
日々進化しているインターネットの真っ直中でキャンペーン・ディレクションをしているからである。
たとえ成功事例をつくっても半年で「古く」なる世界。ネット以前であれば、一度成功事例や賞を獲りさえすれば下手すると一生食えるみたいな部分があったのに、ここではたった半年で古くなってしまう。「最近の成功事例は?」とか聞かれて1年前の事例を鼻高々に話しても「それって1年も前じゃないですか」とすっごい過去みたいな言われ方をしかねないのがネット業界なのだ。成功事例や賞などはすぐに捨てて次に進まないといけない。

これって過去の実績にすがりつきたい40代中盤男にとっては実際とてもしんどいことなのだが、過去の成功体験だけで生きている人にはなりたくないからまぁこれもアリかなと満足はしている。頭も硬直化しないしね。
ただ、反面、「過去の成功体験というアドバンテージを使えない分、常に若手と対等に張り合わないといけない」わけで、これがなかなか厳しい。斬っても斬っても新しく若い敵が現れる。しかも、若手を前にすると思わず「それはこうした方がイイのだよ」とか過去の成功体験を振りかざして口出しちゃったりする。あ〜そんな口出ししたら仕事が古くなっちゃうのに。我慢せよ我慢。

でも最近気がついた。
若い人ほど意外と成功体験に固執する。成功体験が少ない分、たったひとつの成功体験を大事にしすぎて凝り固まってしまう人が意外と多いのだ。早々に自分の世界を作ってしまう。若いうちからそんなに狭くしてどうする、とか口出ししたいのだけど、これも我慢せよ我慢。成功体験は捨て続けないといけないんだ、と、自分で気づくまでじっと我慢。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

アーカイブ

同カテゴリーの他記事