流通のチカラ

2006年12月15日(金) 8:46:30

割烹「樋口」。
年内に裏を返そうと思っていたのだが、なんとか間に合った。誠実で真摯な料理。だけど客を緊張させる真面目さではなく、肩の力がホッと抜け真面目さ。この辺がこの店の真骨頂かもしれない。疲れた時に特に効く。

途中で白川(白甘鯛)が出た。ううむ。去年から今年にかけての「のどぐろ(アカムツ)」同様、はやり始めているみたいだなぁ。このところ続けて白川を食べている。
ここ数年、流通の進化と客の高級志向に伴って、地方でもめったにお目にかかりにくかった希少な高級魚が都内の割烹や居酒屋に出回るようになってきた。去年だったかフツーの居酒屋で「のどぐろ」の文字を見たときなんか驚いたもん。来年あたり白川もフツーに並び出すのかもしれない。でも東京でそれだけ消費されると、逆に地方では枯渇するんだろうなぁ。申し訳ない。というか、地方を訪問する楽しみが薄れるので、東京に流通させなくていいです(笑)

そういえば那覇から「きっぱん(橘餅)」が届いた。というかいただいた。ありがとうございます。本当においしい。
もう謝花きっぱん店でしか作っていない銘菓。二ヶ月待ち。だから観光客はなかなか手に入れにくい。東京にも流通していない。でもわざわざ那覇に行って買いたくなる希少な味のひとつである。

流通のチカラは素晴らしい(特にここ数年)。食べ物だけでなく、本もCDもクリスマス・プレゼントだって、家にいながら手軽に買える。すぐ届く。感謝感謝。
でも、わざわざその場所に行って苦労したり努力したり探し出したりしてやっと手に入れる、口に入れる、みたいな体験をしていないから、自分の幅は広がらないし、選択眼も養えない。人生もとても安易になる。まぁ、良し悪しというかなんというか。難しいところですね。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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