三鷹天命反転住宅へ行ってきた

2005年11月27日(日) 17:57:00

荒川修作氏の友人の紹介で特別に中を見せてもらった。「建築する身体」を再読してから出かけた(just 再読。not 理解)。

びっくりするだろうとは思っていたけど、やっぱりびっくりした。でも、帰るころには全く違和感がなくなっていた。外に出て平らな平面を歩いていたら、「あれ?なんで平らなんだろう?」と疑問が湧いたりした。

デコボコでゴツゴツで傾いた床面。歩くだけで足裏マッサージ。つか、気をつけないと転ぶ。ド派手な色遣い。球の部屋は床も球だし、洗面所は傾いていて身体をひねってシャワーブースの横を通りぬけないとトイレに辿り着かないキッチンはすり鉢状に落ちている。収納はまるでなく天井のフックやポールに吊す

そう、ここは反バリアフリー住宅。身体を甘やかすと老いて死ぬと言う人もいるよね。つまりはその反対。住んで生きているだけで鍛えられる家だ。荒川氏曰く「死なない家」。というか、もう一歩踏み込んで「生きろ!と励ましてくれる家」と呼びたいくらい。

実際、たぶん、実に住みにくいだろう。でも長くその空間にいるとだんだん自然に思えてくる。異様に落ち着くのだ。
60平米程度の広さなのだが、部屋中をずっとほっつき歩いていたくなる。いろんなところに寝ころびたくなる。ほぼ全戸(9戸)見させてもらったが、どの部屋も基本的に同じパーツで出来ている。でも色遣いとレイアウトが異なるのでガラリと印象が違う。

瀬戸内寂聴さんが1戸購入を決めたらしい。東京の寂庵だ。
わかる。うらやましい。あぁ住んでみたい。なんて異化と刺激と自然に満ちている家だろう。

2時間ほど居させてもらった。見る前と見終わったときでは体調が明らかに変わっていた。風邪が治っていた。いや、マジで。活性化されたらしい。

「この住宅は、ヘレン・ケラーが身体を使い、自然と環境・人間の関係を知ったように、あなたの身体のもつ大いなる希望を見つけ、生命の無限の力を体験できる、まったく新しい住宅であり、命の器なのです」とパンフに書いてある。
妙に納得。パンフの最後に家の「使用法」が書いてあって、これがまた傑作なのだが、長くなるのでココでは書かない。

まだ分譲が残っている。ううむ。うむうむ。
え? うん。写真だけ見ると「冗談だろ」と思うでしょ。でもあの空間に身を置いてみると意外なほど自然で楽しいのです。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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