見島牛をいただく会
2005年3月27日(日) 7:55:10
以前、ムツゴロウさんに「佐藤さん、本の中で石垣牛に触れているでしょ。多くのブランド牛の元になっているって。そういう意味では見島牛を食べなきゃダメですね。和牛のルーツですからね。うしゃしゃしゃしゃ〜」と言われたことがある。見島(みしま)って山口県沖にある小さな島だ。朝鮮半島から牛が渡ってきたルートに当たるわけですね。しかも孤島ゆえ外国種と交配しておらず、純血在来和牛(黒毛和種)が残ったらしいのだ。ただし稀少ゆえ国の昭和3年より天然記念物。ムツさんよ、天然記念物をいったいどうやって食べればいいのだよ。
と、悔しがっていたら、昨日ひょんなことから「見島牛をいただく会」というのに参加させていただいた。月に一頭のみ食用として島外への出荷が認められているようで、それを食べる会を定期的に催しているグループなんつうのがあるのだなぁ。世は広い。
手に入れた方にお聞きすると、農耕などに使役している牛なので筋間線維に脂肪が霜降り状に入り込むという。細かく脂肪を溜め込むのだとか。作った霜降りではなく自然の霜降りなわけね。しかも融点が低く脂が30度台で溶けるという。人間の口の中の温度でとろけるわけか。そのうえ合成飼料は一切使用してないということで、まぁなんつうか、もう脳みその中ですらウマイ。
「ランスYANAGIDATE」のシェフにより、まずはカルパッチョ。赤身は実にしっかりしていて、柔らかいのにしっかり歯を押し返してくる。思ったより繊細で上品だ。香りも素晴らしい。メインはステーキ。塩だけつけて食べてみる。なるほどこれが昔ながらの和牛の風味か。そこらのブランド牛との味の違いは明らか。とろけるだけで香りがない肉とは大違い。濃厚で強い味。きちんと赤身の香りと食感があり、霜降りの下品さに引っ張られていない。石垣牛より獣臭く、純血種の迫力を感じた。鼻にぶわっと香りが立ち上る牛肉というのもそんなにない。
