おたおたしてるとブッシュが来る

2002年9月25日(水) 9:46:52

んー、同趣旨のメールが多いのでここで返信。
その後国際情勢にくわしい友と濃く話したりして今たどりついているボクの意見は、北朝鮮外交の最優先課題は「北朝鮮を窮鼠にしないこと」だということ。拉致への補償にとらわれすぎて国交正常化の時期を逸すると、イラクになんらかの決着をつけたブッシュが「拉致を認めたテロ国家」を徹底的に潰しに来てしまう。悪の枢軸発言以降、自称敵国を攻めたくて仕方がないブッシュである。イラクの次は北朝鮮(イラク問題が泥沼になったらなったで世界戦争の恐れがある。これまた怖い)。やばいのだ。で、北朝鮮が窮鼠猫を噛んで米朝戦争になるシナリオは最悪だ。アメリカのフランチャイズである日本はどうなる。テポドン・ノドンが首都東京を爆撃する可能性もある。アメリカから攻められたら北朝鮮は一瞬で破れるかもしれないが、ことが無理矢理であるだけに、再び朝鮮半島は悲しみの声で埋まり反米感情に灯がともる。米軍駐留となったら中国も黙っておらず、東アジアは乱れるだろう。
単純に考えすぎ? でもブッシュが大きく方針を変えない限り可能性は十分ある。また、北朝鮮が内部崩壊して大量難民が韓国と日本に溢れるのもやばい。経済が弱っている今それをやられると三者共倒れだ。それも避けたい。かと言って日本はアメリカから嫌われたくはない。えらく難しい。そんな外交を首相はやっていると見る。

首相は、ブッシュが北朝鮮を孤立させ窮鼠にしてしまう前に、日本が独自に北朝鮮との対話の道を作ることが結局日本の安全とアジア平和につながると判断して訪朝したのだと思う。拉致被害で高ぶる国民感情を承知しつつ、将来の国民の命の安全を最優先したのだと思う。買いかぶりすぎ? でもそう思うな。で、対等な対話のために、拉致カードを使った。求められてもいないのに過去への痛切な反省と心からのお詫びを平壌宣言に入れた。本気で対話しようとしている。

確かに北朝鮮は現在なにをするかわからない国である。が、「アメリカは本気かも〜」と焦っている彼らの拉致に対する謝罪を受け入れ、過去の日本による大量拉致を深く恥じ、韓国を含めたこの三者が将来のために早急かつ深く対話していかないと、アジアに平和は訪れない。つか、おたおたしてるとブッシュが来る。こえ〜。
ブッシュの外圧によって結果的に東アジアの平和が達成される可能性もある。が、理想は自分たちの手で平和をつかみ取ることだろう。そのための一歩を首相は示した。9.17はアジア平和への大きな一日であったと思いたい。ちょっと青臭い意見で悪いが。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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