「海辺のカフカ」読了

2002年9月28日(土) 18:35:14

村上春樹「海辺のカフカ」読了。
寓話の上に寓話を重ねた彼のこの新作を読んでまず思ったのは「村上春樹はちゃんと言うことに決めたんだな」ということ。「アンダーグラウンド」以来現実に深く関わった彼は、距離のある客観スタンスを捨て、一歩踏み出したように思う。そしてそれは成功している。寓話やメタファーはすべてにおいてわかりやすく、変にこねくり回していない潔ささえある。説明しすぎと思う部分もあったが、この変容をボクは支持する。
ま、そんなことはどうでもいい。なにより美しく感動的な物語だった。寓話の中に散りばめた現代的リアリティとその不自然さのバランスもよく計算されていて、上巻での違和感(15歳の主人公の行動への違和感)もある種のメタファーに感じられてくる。
これって傑作なのでは、と、ちょっと身震い。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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