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いま、『饂飩』喰うと謂うこと

行った年月

2002年8月
どこから? 千葉より6名、京都より1名、現地1名
回った方法 レンタカー
行った店

1日目 明→ぴっぴ庵→長田in香の香→山田家
2日目 宮川(行けず)→ 中村→谷川米穀店→山越(パス)→田村→やましょう→山内→おか泉

今回のベスト3 谷川米穀店、中村、明
穴場店など さとなおに載ってないという意味で長田in香の香
最新情報など 土曜正午「山越」90分待ち(全体の計画が崩れるからこの時間帯には行くな!!)
土曜開店直後の「中村」は30分待ち
土曜「谷川」は開店直後に入りたければ10時20分までに並びましょう

 


いま、『饂飩』喰うと謂うこと〜 飲まずに死ねるか特別篇 〜 

hot writing by michirotとなかまたち

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site:非公開

 
1 準備 瀬戸大橋を渡るまで

 27歳にして大学院修士2年生(1留。ちなみに学部も2留で大学9年目)の私ことmichirotが、何の間違いか就職活動なぞに手を染めて、何の因果か某納豆製造販売会社に内定なぞ貰ってしまったので、遊びも当分おしまいと、久しぶりの四国に大人数で繰り出そうという企画。タイトルは、7月に俺がディレクターをつとめたうちの大学と県の合同パネルディスカッション「いま、『働く』ということ」のパクリです。
 今年は4月のアタマに行き当たりばったり的に3,4人での「うどんツア ー」を(出発前日くらいに)企画したのだが、当日になってK西のダウンのた め中止、その罪滅ぼしも兼ねて、夏のツアーは6月前半から準備をしてきた。友人のメールマガジンに一報を入れ、ビラをまき(ホント!!お見せしたいくらい)、しかし調子にのって宣伝しすぎて一時は引率できないくらいの大人数が参加を希望し冷や汗をかいたりと、準備に時間をとった割には余り深く考えない企画だったな、と。
 日程は、忙しいT辺(お流れになった春ツアーの参加希望者で、今春より教員。教員1年目は研修などでほとんど休みナシ)の罪滅ぼしのため、8月15日深夜発、16日(金)の昼過ぎから17日(土)いっぱいという、今考えてみれば異様なまでに無謀なスケジュール。盆直後の週末なんて、コミコミに決まってるじゃん。行ってわかった恐ろしさ、行かなきゃわからぬ恐ろしさ(山越)。参加者は、8月に入ってキャンセルが激増し、それを何とか取り繕って8名となった。よくよく考えてみれば8名とはうどんツアーの人数としては尋常ではない数(今回のツアーでも、さすがに8名という大所帯は他に見ることあたわず)なのだが、まあ何とかなるだろう。
 そして貧乏学生たち(まずは、オレ)のために、ツアー代金は18000円という破格値に抑えた。これにも涙ぐましい努力やトラブルがあったのだが後述+割愛。行きは青春18きっぷにムーンライトながらで千葉からひとり3820円、ホテルはひとり1泊2000円(ネットで死ぬ気で探して)、レンタカーは1泊2日9000円という、どれも格安。ああ、賞賛すべきかなネット時代!!こうしてうどん代『込み』18000円という夢の超豪華貧乏旅行が実現されたのだ。
 8月15日夜10時。待ち合わせのN千葉駅(バレバレ)にはK西のみ。少し待つと会津美人O沼(色が白く、指導教官から「ロシア人」と呼ばれている)が登場。しかし、チームの陰の支配者H野の姿が見えず。携帯に連絡を入れると「バスが来ないの〜」。「うーん・・・ま、ほっとけ」いつものことだ。結局あとで勝手に合流させることに。トラブルはまだまだ続く。春のツアーをお流れにさせたK西が、ここぞとばかりにまた「調子わる〜い・・・」。各駅停車に乗り込むと「次のI毛から引き返そうかな・・・」、I毛で快速を待っていると「東京まで行く自信がない・・・」、東京では「横浜からだったら帰れるよね・・・」。ここはリーダーの威厳を発揮「死ぬ気で来い!!」結局翌朝姫路あたりにはケロッとしていたのだが。さて、I毛で無事に教員T辺、剣道少女Y田、陰の支配者H野が合流し、東京までは駒を進めることができた。午後11時半、東京駅のホームのコンビニは、あと15分営業時間を延長するべきだと思う。せめて『ながら』の発車までは。おかげでビールを買い込むことすらできず、寝付きが悪かったではないか!!剣道少女Y田などは、『ながら』初体験にも関わらず、一番最初に夢の世界に突入。うーん、いいキャラしてるなあ。こういう人だと、世界中どこにでも行けるのでしょうか?さて、たったの3830円(とはいえ、これは1人当たりのうどん総額とほぼ同じはずなのだが・・・)で、我々は西へ西へと向かっていった。翌朝、名古屋あたりでK西がまた「京都のトモダチのトコロに・・・」などと言い出したことをのぞけば、着実に讃岐へ近づいた。途中京都でハムスター(連れてきたらハムスター自体が可哀想じゃ?)M田が合流し、数度の乗り換えの後に無事瀬戸大橋を渡り、午後1時22分、私個人としては2年ぶりに讃岐の地を踏んだのである。ここで、(強力な戦力になると思っていたが西讃特に愛媛県境になるとほとんどうどん文化がないことが後からわかってきた)現地人ギャルM鍋が合流。こうして、男2女6という傍目からみりゃウハウハかもしれないが実際にはそんなこともないツアーメンバーが揃い、いざ、出陣!!

2 初日 

 坂出のレンタカー屋は何でこんなに駅から遠いのだ?九州出身とは言え東京暮らしに慣れたカラダにはこの日差しは酷。余談だが、東京は温度(ムシムシ)だが、南(ホントは讃岐はそうでもないのだろうけれど)は日差しだと思う。女の子連中が(いや、プール指導で真っ黒のT辺までもが!!)歩きながら日焼け止めを塗っている。オレはひとりで「そんな軟弱なマネはせんぞー!」脱線脱線。しかしこの繁忙期に保険込みで1日4500円とは、マツダレンタカー侮り難し。700mが本当に遠いのだが、方向的には一歩一歩『明』に近づいているのでよしとしよう。レンタカーを2台連ねてのキャラバンなので、1号車と2号車の意志の疎通が不可欠。運転できる(免許を持っているかどうかは別。今日日の学生はクルマを運転する機会もないらしい)のが3人しかいないので、1号車運転K西、助手席にて指示オレ、2号車T辺、助手席にて「地図の読める女」Y田というコトになった(後は適当)。一列縦隊なのになぜかT辺のクルマが遅い。割り込まれそうな(というより傍目からは一団に見えない)ほどに間があく。1号車では「K西の運転が危ないからに違いない」などということばが飛び交うが、旅行後、恐る恐るT辺に聞いてみると「マイペースです」。こんなコトなら1号車をT辺にすればよかった。ともあれ、半年も四国を待ち望んでいたT辺には悪いことをしたと思っている。オレと一緒のクルマなら曲がりなりにもつたない知識なりにも、道々各店の「予習復習」ができたから。さてようやく着いた。

 明(初訪問店)。アキラなのだろうけれどもオレはどうしてもミンと呼んでしまう。そうそう、むかし誰かがメイと呼んでいたっけ。とにかく明(誰か教えて)である。何度見てもこの立地、決して旨そうに見えない店が旨いのがさぬきうどん第3の法則(誰かが書いていたような)。午後2時。最早イエローゾーンからレッドゾーンに差しかかった時間帯である。ほぼ満席のカウンターだけの店内に、オレとT辺、その他6人と別れて座る。明の多めの盛りを知らずにひや4としょうゆ4を頼んだのだが、そのときおばちゃんに(噂の奄美訛りで)「8つでいいの?」と聞き返された。意気込んでいたオレは、もっと多くなくて良いのか?という意味だと捉えて「いいです」と返したのだが、後々考えてみるとあれは「女の子には多すぎるんじゃない?」という意味だったのではないか、と思う。諸氏意見はあると思うのだが(明は1杯400円で高いのだが)、さぬきうどんはあまりにも安価なので、どんなコンディションであろうと注文はひとり最低小1杯、と思っていて、しかも8人などという大人数で行って人数分以下の注文でシェアなど、お店に対して失礼だと考えていたのだが・・・。そのあたりのことはまた後述。おば「ちょっと待ってね」と(聞き取りづらいイントネーション。かつボソボソ喋り)でいい、待つこと6〜7分。ということはもちろん、茹で立てだあ!!うどん自体を味わうしょうゆも、明の『噂の黒糖ツユ』もどちらも絶品だ。もちろん黒糖ツユはかなりの変化球で、さぬきうどん初体験が大半のこのパーティーでは、展開としては初回ではなく数軒目に持ってきたかったのだが、そこは「ツユは変わってるから」と一応基礎情報を伝えておいたので問題ナシ。咀嚼しようという歯と歯、上あ
ごと下あごのあいだをうどんが逃げて逃げて逃げまくる(さとなおさんの逃げとオレの逃げは、使い方同じなのかなあ?)。しまいには逃げるうどんを追いかけるのが面倒になり、丸飲みすると、これがまたウマイー!!。未だに本調子ではないK西の残した分もたいらげ、既に少ない量の店の3杯分ほどは平らげてしまったオレ。一軒目から大満足であった(ああ、あの歯触り、今でも思い出せる)。16時までのはずだが、オレらが店を出る14時30分、暖簾である。10点!!
 
 ぴっぴ庵(初訪問店)。クルマで20分弱。丸亀の市街から善通寺方面に通じる細い道路の脇に、むかーしのドライブイン然とした店構え。明とは違う意味で旨そうに見えない店(失礼。でも、他県でこのエクステリアなら入らないなあ・・・)。国分寺のジャンボも、ここよりは暗いけれど雰囲気似てるかも。14時40分という中途な時間にもかかわらず、店内そこそこの入り。奥のこ上がりに陣取る。折しも天井から吊されたテレビでは、香川代表の尽誠学園。ここは黄金うどん(釜揚げにではなく、茹で置きに卵、らしい)とゆずぶっかけが名物らしいのでそれを2つずつと、おいしさ判定のため2杯ずつ当然しょうゆ、それからかけなんぞを頼んでみた。一般店なんだけどなあ・・・。時間が悪いことがわかるだけに残念。どれも水準には達しているが、どこかのページで見た『絶賛』ではなかった。今度時間帯をねらって再訪しよう(この程度なら山下行ってりゃよかった、と今この原稿書きながら思った)。そうそう、柚子ぶっかけは、ディスペンサーで来て、かけると持って行かれる。『生』がくると思っていたので少々びっくり。残念ながら、今日は7点。
 
 長田in香の香(初訪問店)。うわさの『新』長田である。15時20分という妙な時間にもかかわらず、店内かなりの繁盛(広大な駐車場ほどではないが)。ここでついに人数分の注文が不可となる。釜揚げ5、ひや1、あつ1、である。どやどやと入ってきたせいもあるのかもしれないが、人数分以下注文に店員の気配が変わらない。うーん、いいことなのか悪いことなのか。でもなにか、良くないことをしているような気になってしまう。釜揚げの店とあって、その名物は素晴らしい。打ちたての麺に熱いツユ(とっくり、重くて熱くて大変です)がよくあう。長田はたぶん、のどごしで食べるうどんだと思うのだが、本当に、何の抵抗もなくするする入っていく。女の子数人が、そろそろピークに近づいてきた。まだできたばかりの店らしいが、既に釜揚げ界の一翼を担っているといってよい。ま、もとが長田じゃ当たり前か。9点!!
 
 明治城。本当は午後再開した彦江に行くべきだったのだろうけれど、いまだにどうしても「ひとりヒト玉」の原則が頭から離れなかったオレは、泣く泣く彦江を外し、宇多津の明治城に寄った。ここでしばし涼み(誰かがアイスクリームを食べたい、といったらしい)、オレは酒の物色。数回訪問したことがあるが、噂の会長の実物を見るのは初めて。店の一角に陣取り、前を通りお客に説教していた。が、タダの説教ではなく郷の誉の大吟醸の試飲つきなので、うるさくてもいいというヒト(オレ)にはラッキーだろう。超入手困難と言われている(の割にはプレミアは付いていないようだが)某『池田酒』の最上グレード品や、俺の大好きな屋久島の芋焼酎『三岳』のこれまた九州以外では滅多にお目にかかれない35度などがゴロゴロしており、さすが、侮り難し、明治城。あの歌と、看板の腕振りはコワイが。その後、高松坂出道路を抜け、屋島を散歩することにした。もちろん、次なる名店Yへ向けての布石である。屋島寺は17時を過ぎており、残念ながら般若心経をあげるお遍路さんを見ることあたわず。恒例のカワラケ投げや夕日の沈む瀬戸内海などを楽しむ。
 
 うどん本陣山田家(既訪)。19時。2度目である。2年前の夏は、時間帯が時間帯(記録によると、土曜の昼)だったせいか、炎天下20分ほど待った記憶があるのだが、金曜日の夜は待たずに座れた。とはいえ、広い店内は十分な客の入り。例の中庭に感動した女性軍が「ここで食べたい」と言い出したが、慣れた店員「帰る頃には全身腫れ上がってます」におとなしく店内へ。ここではたらいうどん(4〜5人前と書いてあったが)と釜ぶっかけひとつを頼んだが、店員からは少し不審(?)の目で見られる。うーん、経済的には余裕はあるが、残すより少ない注文の方がいいかと思ったのだが・・・。どうもこういうのは、製麺・セルフと一般店で、オレが思っているのと逆転してるみたい。製麺やセルフの方が「ひとりヒト玉」の原則を守らねばならないと考えていたのだが・・・。たらいはうまい。しかし、このタイミングでの注文は失敗だった。この腹の状態には、むにむになら入ったのだろうけれど、ここのもちもちは満腹時にはのどを通りづらい、腹も受け付けない。参加者の中にはこれがトラウマになったヤツもいるかもしれない。しかも、のびていっちゃうんだよね。いやー、がんばった。そしてオレは、たらいうどんの8分の1に加えて自分用に(でもないんだけど、もうみんなあまり食えなかった)釜ぶっかけ。死ぬかと思いました。なんか、回ればいいってモンでもなく、順序を考えた方がいいんだなあと、初めて思った山田家でした。9点あげたいんだけど、あの店員のシセンに8点。
 
 本当はここから、五右衛門、鶴丸のハシゴを考えていたのだが、腹の具合(もうパンパン)と夜行(座席)で来ているメンバーの体調を考え、本日は、14時スタートとは言えたったの4軒にて打ち止め。明治城で三岳35度を買 い込み、丸亀の格安ホテルへ。

3 楽日

 翌朝、ホテルの部屋の鍵が見あたらずに出発が15分も遅れてしまい、スケジュールが大幅に(さぬきの朝の15分は命取りである)狂ってしまってオレはかなり不機嫌だった。宮川を削らなくてはならなくなってしまったからだ。1日目は午後スタートで一般店つぶしをしたのだが、今日は当然セルフ・製麺巡りというツアーの真骨頂。当日朝になってもスケジュールが完成していなかったオレのアタマに、スタート出遅れが重なって混乱してしまった。即ち開店直後の宮川→(田村をはずして)山越→谷川→山内→やましょう→(閉店間際の)中村という時計回りルートか、宮川→田村→山越→(谷川を外して)中村→宮武→山内、という変速反時計回りルートか(どちらもだいたい、である。これに行列の長さや到着時間を考慮に入れ、削る店、追加する店を考える。ところが、土器川(東岸)沿いホテルを出発した直後、ひらめいた(ま、地図を見れば当たり前といえば当たり前なのだが、丸亀と飯山が一緒に載ってる都市図ってないでしょ?)のだ。「まっすぐ行けば、中村じゃん!!」。山越を目指しているはずだった我々は、急遽目標を中村へと変更した(って、まっすぐ行くだけ)。
 
 中村(再訪)。9時チョイ過ぎの中村はすでに大行列であった。ざっと30人ほど。うーん、予想外。土曜日だからなあ。駐車場には県外、「わ」ナンバーも目立つ(って、オレらもだよ)。2年前はどうだったかなと思い出してみるが、いまいち記憶がない。これほどではなかったような。ただ、ジャリだった店の前が舗装され、駐車場までできていたのにはびっくり。うーん、遅まきながら、「さぬき」は確実に変わりつつあると実感。なれどオヤジは相変わらず、黙々と製麺作業。隣の『休憩所』も、昔はエアコンなどなかったと思うのだが・・・。3人が玉を貰うところに並び、ボランティア精神にあふれた2人が周りの人の分も含めてネギ切りを開始。「あ〜!!なんてコトをしているんだ」とおれ、玉を貰った後もO沼が悠長にネギを切っているではないか。「喰え、喰え、喰え!!」を連発。しかしよーく見ると、6杯のうどんは、しょうゆとかけしかない。「釜揚げは・・・」「何ですか、それ?」く〜っ!!予習させ不足だった・・・。急ぎ列に並び直し(ここら辺は、後述の谷川あたりもおおらかな感じがする。また30分並び直せとはいわれずに、お代わりにはそれなりの優先権があるみたい)、本当はひとりで2玉食べたいがあとの日程が詰まっているのでひとつの釜玉を8人で分け合い、解説。「ほら、こうやって食べてる間にも、美味しくなくなっていくでしょう?」「ほんとだー」神業ゆえのそのはかなさをみんなで学習。もはやロケーションはいうことなし(ただし、あまりにも人が多くて、土曜日はおすすめできません)。むにゅむにゅむにゅむにゅ〜。10点。
 
 谷川(再訪)。中村で食べながら、ますますオレは迷っていた。9時40分。谷川か、山越か。さぬきうどんの両雄(いや、谷川はやっぱり女性的か)、我々はいずれにつくべきなのか。朝の15分事件がなければ山越→谷川だったのに〜。く〜っ。この悩ましい問題をうち明けると、独自に数度のさぬきうどんを経験している軍団の陰の支配者H野は「そんなの谷川に決まっているじゃない」決まった。さすが陰の・・・(「バキッ」て音が聞こえてきそう
でしょ?)。琴南線を南に南に40分。開店前の谷川は、既に煙突から煙だか湯気だかを吐きだしていた。10時25分。既に20人ほどの列。車を止め、列に並ぶ。平地と比べれば大分涼しいのかもしれないが、それでもこの暑さは尋常じゃあない。その間にも行列はどんどん増えていき、橋の上、真ん中ほどまでに・・・。オレはあまり「秘境」的ロケーションはどうでも良くて、どちらかというと松家のような下町的雰囲気の方が(というより、松家がナンバーワンなのだが)好きなのだが、それにしても谷川のロケーションは素晴らしいと思う。11時数分前に開店。オレらが入ったときには既に満員立席。ま、そんなことはお構いなしに(悲しいことに)6玉の注文。しょうゆ3に釜玉3。絶品。何杯でも入る。そしてトウガラシの佃煮でもう一杯。結局のところ、うどんのうまさはどんな系統であれ「おかわりしたい」で表現できるのではないだろうか?文句なしの10点。
 11時15分、谷川をでて山越を目指して山越え。道を一本間違ってしまったおかげで、信じられないような山道を上下左右にくねくね辿ることになってしまったが、けがの功名とでもいうか、なんと羽床の小学校の前に出た、ところが、2年前(金曜日)とはあまりにもかけ離れた風景。琴南方向から来て小学校の手前あたり(曲がり角まで200m位?)に既に路駐のクルマがちらほら。はじめは小学校の校庭でイベントでもあっているのかと思ったが、よく見ると他県ナンバーがちらほら。「これは・・・」と怪しんだのだが、やはりそうだった。駐車場は増設されており、列は小学校の通りまで伸びていた。オレは車を降り、何人(!)かいるうちのひとり、若い警備員のにーちゃんをつかまえ声をかけた「どれくらいですかねえ?」「うーん、一時間半くらいですね」。我がレンタカー2台は、2年前にはなかった通り沿いの新しい駐車場(ここも一杯。前のが出ないと入れない)に納まってしまっていたのだが、「パスです」。8割の無念に、2割ほどのマスコミ批判を胸にしつつ、退散。さぬきうどんのバリエを考えたときに山越は外すわけにはいかないのだが、ここで1時間半も待っては他に2,3軒行けるのを棒に振ってしまうことになる。ツアコンとしては失格でしょう。ここは質より量(失礼。結果オーライだったのでは?)。

 田村(未訪問店)。12時過ぎ、田村到着。行列はできてはいるものの、このベストタイム(オヤジはまだ打っていた)にしてはかわいいもの。20人くらいだろうか。しかしこの店、行列は短いが手際が良くないのか客のハケはさほど良くない。既に時間との戦いになっているのだが・・・。行列のルールのようなもの(あるのか?)が崩れ、客はうどん打ち・ゆでをする土間(?)の中まで並んで、釜の隣でうどんを貰っている。次から次にあがっていくうどん。「よし、もう少し!」、というところで「ツユが終わったよー!!」という玉を取り分けているオバオネ(年齢不詳)から死刑宣告のようなお言葉が。「く〜っ。ここはかけの店じゃないのか?」断腸の思いで全員しょうゆ(あついの3、つめたいの3)を。ゆでたてをもったいないのでおかわりで釜玉を。もはやひとりヒト玉の原則など忘れきっているのだが、剛性のある麺は最後の最後でぐにゅっとなって、余韻もなくかみ切られていく。こういうタイプも好きだなあ。きれがいいのでテンポ良くするする入っていってしまう(ヒト玉の量が多くないのもポイントか)。これが100円・・・。右から駐車場に出ましょう。参加者の多くの支持を取り付け、ここが一番、っていうヒトも。全記憶の中での5本ユビには入りませんが、見事に10点!!
 
 やましょう(未訪問店)。陰の支配者H野の声で、次なる目的地は山内ということになった。なれど綾から山内に向かう(32号線沿い)と、魅力的な満濃を避けて通ることはできない。やましょう、水車、前場、川八、ふるさと。既訪未訪をあわせて、魅力的なライナップから、やましょうを選ぶことに。途中、2号車運転のT辺が「アイス喰いたい」などという意味不明の妄言を言い出したが聞かぬふりをし、13時やましょうに到着。このあたりになると、時間もあるのかもしれないが、もはや行列などいっさいなし。奥に向かって細長い店内にスムーズにアプローチし、あついのとつめたいのを3つずつ。それに卵を1個。ここでツユカウンターにどんぶりを一個忘れてくるというトラブルが発生してしまう。やっぱりあついのは1,2分放置しただけでもダメになってしまうなあ・・・。久々のごっちり系なのだが、なんかうまく馴染まないなあ。美味しいのはわかるんだけど、これは好みの問題かと思われる(松家のゴチッは大好きなんだけど)。それでもいろんなバリエで楽しめるこの店はおもしろい。店の空きぐあいはこの程度であってほしいとココロから願う(っていうか、山越、谷川、中村は異常。もっと分散化の流れを生み出すべきだと思うのだが>今月号のダンチュウ・田尾)。死んではいなかったがつくってあったうどんに、8点(時間次第なんだろうけど)。
 
 山内(未訪問店)。13時30分。『踏切』をわたるまではどきどきしていたが、秘境は既に秘境ではなかった。線路を越えた頃に路駐がちらほら。『下の駐車場』もすでに一杯で、結局我らも路駐することに。こんなロケーションにキャンピングカー、マイクロバスまで登場している。坂を歩いて上って、やはりこのロケーションは秘境。マスコミ露出する前は、どうやって食っていたんだろうと言うくらいに。20分待ち。外のトイレはくさい。かといって反対側の木陰もくさい(「あの」トイレの汲み取りなのか?そして木陰はその肥溜めなのか?)。暑いぜ。次から次に回転していくが、席は不足気味。しかし、ここまで暑いと外に出る気はしない。あつあつ2,ひやひや2,しょうゆ2。打ちたてのようなのでまずくはないのだが、驚くほどではない。満員の食堂は、このレベルを認識して並んでいるの(ま、食べてみなければわからないのだが)ならいいのだが、自分で判断せずにオイシイの受け売りをしているのなら・・・。うどんブームもそこまでだ。何てことを考えながら食す。やはりムラがあるのか。ところが舌には定評のあるO沼、M田はうまいといっているので、オレの舌がおかしいのか、それとも好みの問題かもしれない。う〜ん、想像したほどのキレがないんだけどなあ。あるいは行列批判が味の判断を鈍らせているのかも。ここまで書いておいて、あまり思い出せないうどんなので、やはりたいしたことはなかったのかもしれない。再訪しよう、せねばなるまい。8点。
 
 山内後、山を降りてこんぴらさんへ。前日同様腹減らしをしなければ続かない。陰の支配者H野の提案(強制?)でまずは金丸座に。日頃はそちらの方面に興味のないきょうびの学生の集団も、江戸時代に日本初の歌舞伎専用劇場が「こんな場所」に建てられたという事実に驚く。まるでさぬきうどんのように侮り難しこんぴらさん。そしててっぺんまで上るとなんと、本社は改装工事中・・・。まあ、境内から見えるさぬき富士の眺めはすばらしいのでいいとしよう。無宗教だし。金色の派手なお守りは、昔はなかった様な気がするが・・・。おいしいとは思っていないのだがこんぴらさんに来たからには「『金陵』でタダ酒だー!!」と一番に降りてきたら、16時までだったらしく飲み損ねる。全員汗だくだったので(参道下の温泉旅館はH野の友人の実家だったのだが、そのことを失念していた)満濃町営の温泉センターへ。「17時まで」って言ったのに、みんな疲れもたまっていたようでだらだらモードで30分延長に。
 
 おか泉(既訪)。個人的には善通寺の山下に行きたかったのだが、「お土産」が必要なメンバーのことを考えるとおか泉という選択肢しかなかった。これはなんと行っても営業時間が19時までというマツダレンタカー(丸亀営業所)の田舎度によるところが大きい。土曜日の18時だが、おか泉はさほど混んでいるということもなく、別れてではあるがスムーズに着席できた。2日間のさぬき体験で、だいたいの中身は想像つくようになっただろうからもう好きに頼んでくれという感じで。皆通ぶって『釜揚げ』など頼んでいた様(よいよい。一度来ればベテランです)。ただやはり、昨日の山田家と同じでこの時間帯にこのうどんは厳しいのかもしれない。ぐにゅうぐにゅうが強すぎて、なかなかのどに入っていってくれない様な気がする。もちろん、有終の美を飾るには、おか泉はいい選択だと思う。なんだか3000円分くらいお土産を買い込んでたヒトも。後日聞くと、あげた人は皆満足してた模様。おか泉にはたしか、予約待ちで一杯の究極お土産生うどんもあったと思うが、そんなもの待ってたら「お土産」にはならないわけで。きれいさっぱり食べ仰せて、当分は食べ納め。今度、首都圏うどんツアーでもやりましょう。お土産の充実度と、最後の店という感慨も含めて、10点!!
 
 店を出ると、現地人M鍋が「具合が良くない」と。駅の近くで降ろし「また10月に学校で」と。19時5分、ちと遅刻しながらもレンタカーを返却。なんとその日は丸亀のお祭りだとかで、時間もあるし(オレ、K西、M田はの3人はその日の夜行で九州へ。4人はもう1泊して翌朝帰京。もう1泊しても旅費と同じという格安ホテルなのだ)花火大会を見に行こう、と。20時からまるまる1時間花火を堪能し、本当はうわさの『一鶴』に行きたかったのだが、丸亀駅の周りには、軽く飲むところもなく、ようやく探した『庄屋』で打ち上げ。しかしこの暑い最中、『仕事の後』のビールはスーパードライでも十分旨いですな。是非またやりましょう、また。
 
 
  4 うたげのあと
  
 今回日程の都合上泣く泣くハズしたココロのベストテン第1位(というよりナンバーワンと先程も述べた)は松家、第2位山下(善通寺)、第3位宮川。はっきり言ってこの3店が(行けなかったベストではなくホントに)ベストくらいに思っているので行けなかったのは『泣き』。でも、既訪店を再訪すれば、新規開拓ができないので仕方がない(日程の都合上、一番行きたい松家には絶対に行くことができなかった。H野も「行かないの〜」を連発していた)。(原稿用紙30枚分も読んでくださった方々)是非、行ってほしい。
 本編中に数度書いたことだが、この数年で『さぬき』は劇的に変化しているのだろう。中央のメディアが取り上げ、ブームが発生し、これはまだ当分続くのだろう。秘境はなくなり、下町の店の行列はさらに伸び、有名にはますます有名になる(そしてオレはますます足が遠のく)。今後、隠れた名店の発見→マスコミ露出→陳腐化がさらに進んでいくと考えられる。もちろん、これはオレ自身もその片棒担いでいるわけで、とやかく言える筋合いではない。まるで尾瀬が、『美しい自然』という宣伝をしておきながらもはや木道自体が自然を自然でなくしてしまっているように、『庶民のさぬき』『さぬき人のさぬき』は、オレが最初に訪問するずっと以前から存在しなかった。どうすればいいのかって、無責任だがオレにも解決方法はわからない。しかし、山越に1時間半の行列ができていながらやましょうが並ばず入れるのだから、マスコミも所詮この程度、と考えておけばいいのではないか。長い行列を並ばなくとも、おいしい店はいくらでもある(悔しいかな、山越はそれでも10点の店で、ここに行かないのはもったいないのだが)。それにつけても山越の評判よ。これだけの人気でも味が落ちないとは(もちろん、どの店も2年前よりも確実に行列が長く、あるいは行列が発生している)さぬきでうどんに携わるヒトビトの誠実さには、本当に頭が下がる思いである。 うーん、乱筆乱文にカンナシ(熊本弁で、考えなし、の意)な文なのだが、長々とおつきあいありがとうございました。一晩で30枚!!修士論文もこの勢いでかければよいのだが・・・そうはいかないよなあ。


 


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