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「ニューヨーク日記」1997年春

1997年4月12日から28日までニューヨークに出張で行ってきました。
大変忙しい出張でミュージカルも1回しか観れなかったし、ジャズも1回しか聴けなかった。 でも仕事仲間に恵まれそれなりに楽しい出張ではありました。

日本は桜も散り、ポカポカうららのいい陽気。
ニューヨーク在住の人に電話したら「こっちもあったかいよ〜」ってことだったので薄着で行きました。まぁ涼しすぎれば向こうでジャケットでも買えばいいや、って。

ところが。

JFK空港にお昼に着いたんですが、機内放送は「ニューヨークの天気は、晴れ。気温は摂氏6度」……
へ? 6℃? 6℃って、あの6℃? お昼なのに6℃?
でも初日はまだいい方。毎日どんどん寒くなり、7日目にはなんと雪が降ったのでした……(繰り返すけど、4月だぜ、おい)

4/12(土)

成田12時発JAL006便ニューヨーク行き。

見逃していた映画「インディペンデント・デイ」を機内で見られた。期待していなかったけど泣けた。泣かすツボを心得ている。でも大統領が戦闘機に乗るのはあんまりだな。

他にはトラボルタの「フェノミナン」、「ドラゴン・ハート」「ヒート」を見る。
去年の秋もNY往復ともに「ヒート」がかかった。JALの機内だけで3回目。すべての場面を覚えてしまうくらい精通。アル・パチーノとロバート・デ・ニーロが本当に1カットも同じ画面に出ていないのか注意深く確認する。出ていない。うーん、監督も大変だぁ。
機内での赤ワインは「シャトーラネッサン'92」とルイ・ジャドの「コート・ドゥ・ボーヌ'94」。

いつものことながら一睡もせずJFK空港に12時到着。
これで4回目のニューヨーク。今回は2週間半いるから今までの人生で延べ3か月半くらいこの魅力的な街にいることになる。さすがに慣れてきたせいか、今回はマンハッタンのどこそこに行きたい、みたいな欲望はない。だいたい主要なspot、主要なshopは行ってしまったし。
それにしても寒い。寒すぎる。
長袖シャツ一枚で来てしまった自分を呪う。周りはみんなコートや皮ジャンじゃないか!聞いたら先週の朝、気温は零下まで下がったとか…真冬ではないか!


空港からまっすぐ仕事相手のオフィスへ。
ソーホーのBroadwayとPrince st.の角。アルマーニ/エクスチェンジの上にオフィスはある。
15時から20時まで打ち合わせ。眠い。13時間の時差だもんなぁ。

夜、大学時代の先輩でこっちに駐在になっている真田さん夫婦と待ち合わせてタイ料理に行く。「ジャイヤ」というわりと有名なレストラン。ニューヨークはとにかくタイ料理がうまい。それに韓国料理。このふたつは日本の数倍うまい。
その後30丁目の3rdのイタリアン・レストランのバーでグラッパをしこたま飲む。サシカイアのグラッパとか。このグラッパはうまかった。時差もあってふらふらに酔う。

宿泊はDumont Plaza Hotel (212-481-7600,150 East 34th St.)。
エンパイアステートビルの東。がさつで中途半端な立地だがいまファッションショーとかで混んでいるらしく、ここしか取れなかった。キッチン付デスク付で広め。長い滞在なので広いのはとても助かる。

持参のMacintoshパワーブック5300csを開いてさっそくmailを打とうと思ったら、液晶が壊れていて映らない。発狂。重い思いをしてはるばる持ってきたのにナンテコッタイ! 酔った頭でジタバタ直そうとするが無駄。イライラしながら就寝。

Jaiya

212-889-1330/396 Third Ave.(at 28 St.)

わりと有名なタイ料理レストラン。80年代にはNYでも一番のタイ料理だったらしい。よく混んでいて活気がある。トムヤンクンは濃厚で厚みがあり、美味。ただパッドタイを始めとするその他の料理に驚きはない。安心して食べられるし決してまずくはないがちょっと古く感じるタイ料理だ。ソースにも切れがない。



4/13(日)

7時起床。

いつもは時差で細切れに目が覚めるのだがグラッパのせいかよく寝られた。
ホテルのダイニングに朝飯を食べにいくも、日曜は8時からと言われる。8時まで待って朝飯。久しぶりのベーグル。ニューヨークのベーグルはなぜかうまい。食べてすぐホテルを出る。ホテルのある34丁目から70丁目位まで歩く。土地勘を思い出すために。

街を掴むには歩くに限る。
前回のニューヨーク出張(1996年秋)の時にマンハッタン島の南端バッテリーパークからアッパーイーストにあるホイットニー美術館(75丁目)まで歩いた。
一直線に北に上がるのではなく、ウォール街やサウスポート、SOHO、トライベッカなどぶらぶら西東に寄り道しながら(ブルックリンブリッジも歩いて渡った!)歩いたから5時間位かかったかな。それまでニューヨークに2回来ていたのだけど、この時はじめて街を掴んだ気がした。土地勘みたいなものが出来たのだ。今回はその土地勘を思い出すだけでよい。

寒いから大股早足でウロチョロしたあと、ブルーミングデール百貨店まで行って服やスーツケースを見る。
スーツケースを買って帰るのが妻との約束だ。
今の主流はナイロン製でハンドルが付いている奴のようだ。TUMIのが気に入るが高すぎる。でも他のはやわだ。デザインはどれも似ている。TUMIのは軍隊が使っているナイロンとフレームで丈夫さは世界で一番だそうだ。でもなんか素敵さが足りない。機能的すぎる。

歩いてホテルまで帰る。時差もあってフラフラ。
途中38丁目あたりの中華に入って湯麺を食べる。まずい。オフィスへ打ち合わせに行きがてらオフィスの下のエディバウアーで暖かそうなシャツを購入。とにかく寒いからだ。日本はうららかだったのにこっちは雪でも降りそうだ。薄着しか持ってきていない。まいった。

日曜のソーホーはすごい人出。竹下通りみたい。
14時から24時まで打ち合わせ。日本時間の朝9時(こっちの夜8時)までにスポンサーに書類を送らないといけないので必死に作るが結局間に合わず日本時間の昼までかかってしまった。
こっち在住で今回仕事を一緒にする岡田さん、荒木さんと24時からやっとこさ夜飯。遅くまでやっている和食屋へ。
26時就寝。
そうそう、Macintoshをオフィスの人に借りる。これでいろいろスムーズにいく。mailでスポンサーや営業と連絡取ることになっているからだ。

Furai-Bou

212-260-6303/188-190 2Av. (corner of 12th & 2nd)

「風来坊」。安心して食べられる和食屋。清潔で親切。それぞれの料理も居酒屋以上でちょっと和食したいときに便利。ガーリックステーキなんかもおいしいし。エビスビールもある。遅くまで営業している。



4/14(月)

9時起床。
ホテルの部屋のキッチンでラジオを聴きながらコーンフレークを食べる。このホテル、至れり尽くせりでこういう食べ物系飲み物系以外にもなんと使い捨てカメラまで部屋に置いてある。
マスターズでタイガー・ウッズが勝ったらしいが細かいことは聞き取れず。

シナトラの「New York, New York」がラジオから流れてくるのを信じられない思いで聴く。
この街に来るといつも頭の中で鳴り出すのがまさにこの曲。来たばっかりでこんなの聴けるなんて偶然とはいえうれしすぎる。
ニューヨークに歓迎されている思い。これでガーシュインの「Rhapsody in Blue」かリー・ワイリーの「Manhattan」でも流れてきたら完璧なんだけど、そこまで偶然はつづかない。

去年行った靴屋がホテルの近くにあるので「New York, New York」を口づさみつつ行く。

Your vagabond shoes,
They are longing to stray.
And step around the heart of it,
New York, New York……

懐かしいおじさんから靴を購入。安売りで60ドル。円が130円と安いにかかわらずお得。
そのあと去年泊まったSwissotel Drakeの前にあるT-Anthony(55丁目)まで歩いて、スーツケースを見る。機能的ではないが美しいラゲージだ。でも女の子ぽいのがちょっとなぁ。ブルーミングデール百貨店でもう一度スーツケースを見る。TUMIもよくて迷う。まぁ先は長い。また来週来よう。

ブルーミングデール百貨店の近くの和食屋でひとり昼飯。
ひとりでポッと入るのに和食屋は便利。手打ちの蕎麦。思ったよりは良かった。
14時から22時まで仕事。今日はやたら寒いのでまたまたエディバウアーでジージャンを買う。これでも寒い。本当はコートがいる気温だ。でも買うのはもったいないので我慢。せこいけど真田さんに暖かいの借りよう。

打ち合わせ後これまた今回の仕事でお世話になる山田さん、engin(こんな名前だけど日本人)とチェルシーの「バスタパスタ」でおそい夜飯。
岡田さん、里見さん、合流。原宿の支店でシェフ以下スタッフはすべて日本人なのだが、悔しいけどとてもおいしい。エルキンスの「古い骨」を読みつつ寝る。26時。

Hyo Tan Nippon

212-751-7690/119 East 59th St. Bet Lex & Park

「瓢箪」。レストラン「日本」の系列。料理もそれなりだが、ここでは蕎麦を。きちんとした玄蕎麦を使用しているらしくなかなかおいしい。つやつやしていて歯ごたえ抜群。ただ香りが少ないのは残念。思ったよりしっかりした蕎麦だった。わさびがひどいのはしょうがないか。ブルーミングデールのすぐそばなので買い物あとに。

Basta Pasta

212-366-0888/37 West 17st.(bet.5th & 6th Ave)

原宿のイタリアンの支店。スタッフは全員日本人。ニューヨークでシェフまで日本人のイタリア料理というのはかなりの違和感がある。なんでわざわざ日本人が、って感じ。料理は、しかし、なかなか洗練されていて、こちらのリトルイタリーで食べるがさつなイタリアンの数倍はおいしく感じる。日本人好みの味付けなのか?お洒落なニューヨーカーが多かったから、そうでもないとは思うけど。
全体にちょっとフレンチっぽい調理。パスタもこちらでは珍しくアルデンテ。やっぱり日本人はマネをさせると本場を超えるクオリティを出してくるな、と思わせる一瞬。ちなみに日本の本店とはメニューも味付けも違うそうです。本店には数度行ったが、本店よりうまいのでは?


4/15(火)

ニューヨークは創意と活気にあふれている。
これにはちゃんと理由がある。
新世界で何か成功しようと考えて積極的に移民してきた人々の子孫で形成している国アメリカ。もともと進取の気性に富んだ人が多いこの国の中でも、特にチャンスを狙っている野心家達が集まってくる街だから、どうしたって気質的に前向きで積極的で貪欲な人が多いのだ(と僕は勝手に定義づけている)。

そんな人が世界中から集まった街……ある意味でおぞましいよね。生徒会会長に立候補したがるような目立ちたがりの人が700万人集まったと想像してみてよ。おぞましい。でもその空気の中にいるとなんでこんなに和むのだろう。不思議な平穏。

昼までホテルで仕事。
日本の仕事をちょこちょこ持ってきている。昼は街角の1$ホットドッグですませて(実は大好き)13時より打ち合わせ。
6時間も会議したあと19時からengin、山田さんとチャイナタウンの「Joe's Shanhai」へ。小籠包がめちゃくちゃうまくて話題の店。が、他の料理は全然駄目。バランスの悪い店だ。ホテルに帰ってmailを何通か出す。アーロン・エルキンズ「古い骨」読了。気楽に読める推理もので旅先にはちょうど良い。

Joe's Shanghai

212-233-8888/9 Pell st.

「鹿鳴春」。小籠包がおいしい中華料理屋。ニューヨークタイムスに97年2月に取り上げられてしまってからだろうか、とにかく混んでいて活気がある。小籠包は抜群。濃厚な味。一人で蒸篭一つ半くらいはいけます。小籠包以外はそんなにお勧めしません。あえて言えば焼飯か。焼そばはやめたほうがいい。中華の店としては☆だが、小籠包の店だと割り切れば☆☆☆。



4/16(水)

ニューヨークには美人はいない。

街を歩いていていつも思う。ハンサムな男もいない。
ハーフには美人が多い、ってよく言うよね。だったら人種が混ざりあっているこの街にはもっともっと美人が多くていいはずだけど、全然いないのだ。混ざりすぎたのかなぁ。

「なにかしら強いコンプレックスを抱えていること」が創造力の糧になると僕は思っているのだけど、創造の街ニューヨークに美形の人が極端に少ないのはその説を裏づけていないかい? 自ら充足している美人達はもっと快楽がはっきり手にはいる西海岸に行くのではないかなぁ。

朝7時に起きてホテルで仕事やmail。
9時30発でラファイエット・ストリートにある別の仕事場に行く。ここは2年前「ブルーマン」を観た劇場のとなり。ブルーマン、まだやっているみたい。息が長いパフォーマンスだ。同じオフブロードウェイでも「STOMP」の方が僕は好き。

昼は仕事場でタイ料理のケータリング。ライス入のトルティーヤみたいなもの。わりとうまい。日本でやったら絶対受ける。15時くらいにソーホーのオフィスに帰ってきて打ち合わせ。22時まで。仕事がなかなか予定通り進まず大変。

23時くらいから山田さんとソーホーのASIA料理へ。
日本食はこれはもうブームとかではなく、しっかりニューヨークに根付いていて、全く違和感なく街に溶け込んでいる。今回目についたのはこの店のような総合アジア料理とでもいうのか、タイと中華と和食とベトナムの混合レストランみたいな店。もっと乱暴に言うと「箸料理」かな。箸を使う料理はなんでも出す店。これは増えたなぁ。

ホテルに帰ってmailをひとしきり送って「吉本隆明×吉本ばなな」を少し読んで寝る。

Asian Eat & Drink

212-925-2477/148 Mercer St.

その名の通り、アジアの飲食物が種々雑多いろいろ食べられるソーホーの店。韓国料理を中心に、タイ料理、刺身・しゃぶしゃぶ・惣菜などの日本料理、そして中華とさまざまに楽しめる。パッタイや焼肉はなかなかだった。



4/17(木)

15時までオフ。
雨が降ってきて寒い。日本の1月の寒さに近い。最悪だ。

まずMOMA(現代美術館)へ。
たいした特別展をしていない。で、いつものようにポロックの前の椅子に座りこみ、じっと粘る。毎回ポロックを見にMOMAに入るようなものだ。
メトロポリタンではカルチェ展。宝飾はあんまり興味がないのでパス。Bastien-Lepageのジャンヌ・ダルクに会いたかったけどそれだけのために行くのも面倒なのでやめた。フリックやホイットニーにも今回は時間がないので行くのをやめる。仕事以外の時間は街に出て歩く、今回はそう決めた。寒いけど。

中村さんからメールで教えてもらったワインショップを探しつつ(パニエをお土産に買いたかった)、アッパーイーストへ。
バーニーズを見たがあまりの高さに(現在1ドル130円)何も買えず。DKNYのスーツを狙っていたんだけどなぁ。消費税も8.25%だし。
サックスに行く。相変わらず1Fの総合ディスプレイが美しい。この春は新緑を全天井に巡らせていて素晴らしい。スーツケースを見る。なかなか納得行くものに当たらない。TUMIかT-Anthonyに絞ろうかな。

サックスの近くのとんかつ屋で昼飯。味はイマイチだがキャベツのお変わり自由なので食物繊維をいっぱい取れた。アメリカにいて、これは貴重。
雨がひどいのでいったんホテルに帰る。帽子を傘がわりにかぶってメーシーズへ。この世界最大の面積を誇る百貨店には木造のエスカレーターがある。足を乗せるところ自体が木でできているのだ。ゴトゴトゴトゴトうるさいがその味に負けて今回も乗りに来てしまった。スーツケースや服や食器を見る。
その近くのマンハッタン・モールを覗いたけど全然つまらない。半日歩き回ったが、街の息吹は確実にこの身に染み込んできている。ニューヨークは歩くだけで楽しい。

15時にオフィスへ。2時間ほど会議やってその後岡田さんとえんえん打ち合わせ。
23時くらいからようやく夜飯。Sullivan Stの名店「ブルーリボン」の近く、同じ経営の「青結寿司」(ブルーリボンの直訳で青結、だね)にenginと。
味は普通だが高い。銀座で食べているようだった。春鹿があったのはうれしかった。枡でカンカン飲む。26時すぎまで。帰って即寝。

かつ浜

212-758-5909/11 East 47th st.(bet. 5th & Madison)

散歩をしている最中に見つけて急にカツが食べたくなり入った。この店の売りは「無菌ポーク」を使用していること。抗生物質などをほとんど使わず無菌状態で育てた豚だそうだ。臭みがなく柔らかいのが特徴らしいが、逆にそれが歯応えのなさにつながり、香りも肉汁の広がりもない。はっきり言ってとんかつには向かない。キャベツやご飯、味噌汁などおかわり自由なのでお腹がへった学生さんとかにはいいかも。日本人ビジネスマンで非常ににぎわっている店だ。

Blue Ribbon Sushi

212-343-0404/ 119 Sullivan St.

アメリカンキュイジーヌの名店「ブルーリボン」が出したすし屋。「青結寿司」。「ブルーリボン」からそのまま30メートルくらい北に進むと右側にある。惣菜など一品もある。寿司は普通。しかも高い。銀座並。でもお酒がわりと充実しているので、桝酒を飲みつつ少量を楽しむにはいいかもしれない。深夜2時までやっているし。



4/18(金)

昨日春鹿をわりといったせいか10時までぐっすり寝る。仕事の電話で起こされてその後仕事の指示をする関係でホテルで待機状態。

気を効かせて山田さんが昼飯を誘ってくれる。チェルシーというかソフィーというか、ユニオンスクエアーの前のタイ料理屋(というかヌードル屋)に。雨が強くてものすごく寒い。ジージャンでは寒すぎる。早く真田さんに暖かいのを借りなければ風邪をひく。
予算の話をしつつ食べる。おいしい。本当にこういう総合アジア料理みたいのがニューヨークではおいしい。周りはお洒落なニューヨーカーだらけ。いい雰囲気の「ヌードル屋」だった。

その後一緒にオフィスへ。
まだ皆バタバタ準備中で打ち合わせできる状態ではないので外に買い物にでる。ソーホーのど真ん中にオフィスがあるのでこういうとき便利だ。
バナナ・リパブリックで安売りの黒いスーツ($320)。それにシャツを買う。この頃のバナリパはシックだ。安売りTシャツ屋の面影はない。パンツの裾が短かかったので直しに出す。アメリカ人の平均より足が長めということか? とても気分がいい。

kenneth coleで靴を買う。メーカーとしてすごく気にいる。ひいきにしよう。ニューヨークのファッションは黒に銀が圧倒的だ。ロスが派手な原色に金なのと対照的。このkenneth coleはまさに「ニューヨーク色」で黒に銀の装飾を施した靴が大半を占める。僕のファッションもこっち系に行こうかな。

打ち合わせでいろんなほつれが見えてくる。急ぎメールなどを日本に出すため、ホテルに帰る。pcを打ち合わせに持ってこなかったのだ。しまったしまった。

夜にはとうとう雪が降り出した。
4月半ばだぜ〜。信じられない。
雪がちらつくなかを山田さん、enginと一緒にチャイナタウンの火鍋屋に。タクシーなんかつかまらないので地下鉄で。もう全然安全になってしまった地下鉄に感慨深く乗る。バイキング形式の火鍋は、味は普通だったが暖まった。なにより安いのが良い。
ホテルに帰って一気に「リング」(鈴木光司著)読了。ものすごく怖かった。ビールを続けざまに飲んで無理矢理酔って寝る。それでも怖さで1回目が覚めた。

Republic

212-627-7172/37 Union square west

ニューヨーカーお気に入りの昼飯どころ。インテリアもお洒落だし来ている人が皆お洒落。ジャンルはあえていえばヌードル屋かな。udonとかあり、和食の影響をかなりうけたタイ料理という感じ。でも和食とは程遠くなかなかエキゾチックだ。麺などの出来は日本人にはお粗末だが、ニューヨークだと納得してうまいといえる。不思議なおいしさだ。はやるのもわかる。おすすめ。

Bingo

212-941-7228/104 Mott St.

チャイナタウンにあるよくはやっている中華なのだが、バイキングの鍋(火鍋)しかメニューにない。鍋屋だ。19ドルで食べ放題ゆえ寒くてお腹が減っているときには最高。お金がない学生さんとかにも最高。ただよくわけのわからない食材がならんでいるので注意。味は鍋なので具のとり方によるが和食の繊細な鍋を想像しては駄目。ほとんど闇鍋状態で食うべし。



4/19(土)

「リング」のおかげで寝不足。でも朝早く起きてしまいmailを打ち軽く仕事をする。

今日は17時から真田さんとステーキを食べる予定なので、早めの昼を食べて巨大なステーキに備えよう、と、10時過ぎに朝飯兼昼飯をコリアン街に食べにいく。24時間営業だし、コリアンなら一人ではいってもなんとかオーダー出来るかな、と思って。
プルコギとビビンバを頼む。と、突き出しに惣菜の小皿がいっぱい出てきた。あぁそういえば海外のコリアンはそうだったな、と思ったときはもう遅く、机の上はすごい量に。プルコギは余計だったと思いつつ意地で全部食べる。惣菜の小皿に白いご飯だけでも十分な量だ。

タクシーで57丁目/マジソンまで。
靴下が足りないのでエディバウアーで安いのを買おうと思ったが、ふと通りかかりでエンポリオ・アルマーニに入ってしまう。で、あ、と思ったときにはもう遅く、店員の気持ち良い誘導のままにスーツを買ってしまった。
820ドル。
あ〜あ。いままでの節約はなんだったんだ。800ドルだせばDKNYやCKが買えたのに…。黒に限りなく近い紺のリネンのスーツ。次の土曜日に裾直しが上る。

近いからもう一度パークアベニューのT-Anthonyを覗く。前に相手をしてくれたかわいい日本人の店員に正直にTUMIとどっちにしようか迷っている、と伝える。T-Anthonyの青のラゲージに魅せられてしまった。紫に近い発色で美しい。でも男が持つのはおかしい感じ。妻に電話で相談してまた来る、と店を出る。

オフィスで3時間ほど仕事。明日からの本番に向けて最後の打ち合わせだ。天気だけが気になる。幸い今日あたりから上向きの天気。まだ寒いけど。

15時に真田さんのマンションに行く。
車でニュージャージーへ。途中韓国系のスーパーによる。すごい匂いが充満している。コリアンはニューヨークに多い。彼等の活力を感じる。この活力は日本人が失ったものだ。
横井さんという人を拾ってホーボーケンのステーキ屋へ。この人、ロンドンでの真田さんの恩人で今度はny駐在になったらしい。ホーボーケンはフランク・シナトラの生まれた街らしい。マンハッタンから電車ですぐだ。

ステーキのあと真田さんのマンションへ。37丁目の1STの東。窓いっぱいにイーストリバーが広がるロケーション。すばらしい。スコッチをかんかん飲んで酔う。真冬用のダウンジャケットを真田さんに借りて、23時頃ホテルに帰る。これで寒くても大丈夫。E-mailを少し打って寝る。

Kom Tang House

212-947-8482/ 32 West 32nd St.(bet. Broadway & 5th)

コムタンハウス。エンパイアステートビルの南、コリアン街にある韓国料理屋。プルコギとビビンバを頼んだがなかなかおいしかった。ベーシックな味だ。座るととりあえず惣菜が8皿くらいでてくるので、ひとりで行くならビビンバだけで十分。24時間営業。

Arthor's

656-5009/Washington & Third Hoboken

マンハッタン島の西、ニュージャージーのHobokenという街にあるステーキ屋。このホーボーケンという街はシナトラが生まれた街として有名らしい。マンハッタンから地下鉄で行ける。ここの魅力は11ドルで24オンスステーキが食べられること。とかくマンハッタンのステーキ屋は高いので、お得感がある。味はそれなり。友達の女の子は有名な「パームス」に行って「向こう一年間ステーキは食べたくない」と思ったらしいが、ここのステーキなら月一回くらいはOKと言っていた。日本人に向く味なのかな。



4/20(日)

仕事本番。

朝6時に起きて現場のグリニッチビレッジへ。
昨日までの天候が嘘のように晴れ渡ってラッキー。ただ異様に寒い。昨日真田さんにダウンジャケットを借りておいて良かった。
クレーンを使ったりしていて派手なので目立つ。
時間が立つにしたがってギャラリーが増える。日曜だしね。昼の休憩時に山田さんとおいしいトルコ料理へ。ピタとピザがすごくおいしい。

仕事はなんとか21時前に終わって、予約していたブルーノートへ駆けつける。
マッコイ・タイナーがなんとビッグバンドを率いてライブするのだ。すごい混雑。そりゃそうだろうな。マッコイ・タイナーだもんな。しかもビッグバンド。真田さんが先に行って席を確保してくれていた。感謝。
演奏は格好いいの一言。しびれました。最高だった。特にベースのAvery SharpeとサックスのJohn stubblefield。良すぎる。すごく趣味のいいモダンなビッグバンドだった。

ただ近くの日本人の男が指ならしたり手拍子したり椅子ユサユサさせたりして「のっているふり」をするもんだからかなり注意が削がれる。ジャズを静かに聴けとは言わないがうるさすぎる。もっと自然体で聴けないものか。

ホテルに帰りビールを飲んで早めの就寝。明日早いし。

Moustache

212-229-2220/ 90 Bedford St.

トルコ料理or地中海料理。グリニッチビレッジの西はずれにあって大変はやっている。「いまマンハッタンでいちばんおいしいピザ」と友人も太鼓判だった。ここではまずピタを。ナンみたいなパンでこれにピタ用の料理をつけて食べるのだがこれがうまい。そしてピザ。お勧めはラムの。うまい。レンティルスープもおいしいよ。



4/21(月)

本番2日目。朝6時出発。

今日はコニーアイランド。
リー・ワイリーが「マンハッタン」の中で We'll go to Coney and eat balconey on a roll って歌っている。数々の歌や映画や小説の舞台になったところゆえ一度来てみたかった。
マンハッタンから車で30分程、ロングアイランドにある遊園地&リゾートだ。1930〜50年代の娯楽の象徴。古いアメリカがそのまま残っている感じで素晴しい。うらぶれていて、やるせなくて、安っぽくて、なんとも味がある。

バスターキートンの映画でまさにコニーアイランドで撮ったものがあるけど、まったくあの当時のまま。1937年に作られた木製のジェットコースターがあったりして雰囲気抜群。その古さと木製の揺れで、アメリカで一番怖いジェットコースターと呼ばれているらしい。
見せ物小屋もある。今はオフシーズンなのでまだやっていないが、先週末あたりから遊園地が営業を始めたようなので、あと1週間も遅ければ見られたかもしれない。

天気は午前中は晴れていたが午後から崩れてしまった。
ホットドッグ発祥の店「Nathan's」でホットドッグ(フランクフルター)を食べる。なんてことない味だったけど、古きアメリカンダイナーって感じでgood。アメリカ人は郷愁にひたりたくなるとコニーを訪れるらしい。まぁ浅草の花屋敷のイメージかもしれない。

仕事は20時に終了。
車でソーホーのオフィスに戻り、皆で近くの「おめん」に行く。岡田さん以下「うどんみたいなさっぱりしたものしかうけつけないくらい」疲れきっている。僕もかなり疲れているが、まだ先は長い。まだ倒れるわけにはいかない。

「おめん」は京都の本店は何度も訪れている。うどん自体は京都の方が全然うまいが、ニューヨークの和食屋としてはかなりのレベルである。
さんざん日本酒を飲んでかなり酔っ払った。また明日も早い。

Nathan's

Coney Island

ネイサンズ。マンハッタンから車で30分。古きニューヨークの娯楽の象徴コニーアイランドにあるダイナーで、ホットドッグ発祥の店として名高い。もう75年余の歴史がある店で味そのものはなんてことないんだけどいかにもアメリカアメリカしている。コニーまで来たらぜひ寄ってみてください。一番単純なホットドッグは「フランクフルター」という名前です。

Omen

212-925-8923/113 Thompson St.(bet Prince & Spring)

京都に本店があるうどん屋さん「おめん」のニューヨーク支店。ソーホーにありニューヨーカー達で大変賑わっている。インテリアが中途半端でなくジャパニーズしているので逆にお洒落だ。看板のうどん「おめん」は京都の本店に比べるとかなり味は落ちる。なんであの山型の盛り付けをしないのだろうか。薬味がこっちだと割高だからかな。一品ものはなかなかおいしいが。



4/22(火)

本番三日目。

朝6時に起きて深夜2時までアムステルダムアベニュー(bet. 103st & 104st)のユースホステル。
ものすごく疲れた。食事はすべてケータリング。ピザとCOKEの相性に目覚めてしまった。あんなにコーラ嫌いだったのに、なんか日本で飲むより美味しく感じる。

仕事の待ち時間を利用してゴダードの「千尋の闇」上巻読了。面白すぎる。



4/23(水)

本番四日目。

朝9時半に起きて急いで現場に向かう前にちらっとメールを見たら仕事上のトラブルのメールで、それを急いで処理する。
ユースホステルからアッパーウエスト87丁目の一軒家に移動。なかなか仕事が進まず夜ご飯にありついたのが23時。もちろんケータリング。地獄みたいになってきた。
仕事が終了したのが朝の5時。ホテルに帰ってビールをがぶ飲み。メールを2,3打って寝たのが朝6時。長い一日だった。

「千尋の闇」下巻読了。深く、そして異様に面白い小説だった。



4/24(木)

朝10時起床。4時間しか寝ていない。もっと寝ていてもよかったのだがなんとなく目が覚めたので散歩に出る。

マンハッタン島は一見まったいらに見えるが僕が滞在しているこのマレイヒルのあたりはちょっと坂道。散策に強弱がついて良い。今日は大分暖かく、散歩日和だが、寝不足でちょっとふらふらする。通りがかりのマジソンストリートの店でとうとうスーツケースを買う。TUMIにした。

迷っていたT-Anthonyのは派手だからちょっと目立って格好いいけど、ロスとかハワイとかには似合ってもロンドンやNYには似合わない感じ。「ちょっと普通と違うゴージャスな感じ」は捨て難いしキャンバス地だから品もいい。
一方、TUMIは機能的だけど没個性。そこらにあるナイロンのスーツケースと同じような印象。ただ知っている人がみると「TUMIじゃん、これ」っていうブランド力はある。それになにより丈夫で、どの店に行っても「best quality in the world」と言う。ナイフでも切れないバリスティック・ナイロンとファイバーを使用したインナー。とにかく強い。さんざん迷ったんだけど僕がいつも持っているpc用のTUMIのバッグとマッチングもいいので結局TUMIにした。

T-Anthonyの可愛い店員にもう会えないのが残念といえば残念だが。T-Anthonyは女物っぽい感じもあるから優子がそのうち買えばいい。TUMIのスーツケース、695ドル。高い買い物だ。

竹寿司でひとり昼飯。
一人の時はどうしても一人で入りやすい和食になってしまう。「ニューヨーク竹寿司物語」という本をずいぶん前に読んだことがあって前から行こうと思っていた。わりとうまかった。「寿司初」といい勝負だ。
ヴァンダービルトの「旭屋書店」に入る。5番街の「紀伊国屋書店」と同じくらい大きい規模で日本の本ならなんでも揃う。読む本がなくなったので気軽な気持ちで3冊買うが異様に高くてびっくり。倍だ。クソー。ぬかった。

スーツケースを受け取ってホテルへ。そこからタクシーでオフィスへ。昨日の残りの仕事をこなす。これで今回の出張の目的の7割は終わる。あとは仕上げるだけ。

前々回のニューヨーク出張でお世話になった阿部さん(当時NY在住)が東京からたまたま出張できているらしいとの情報を手に入れ連絡してみたら今晩なら空いている、とのこと。疲れてはいるが一緒にディナーをとることにする。
連れて行ってくれたのはパークアベニューの29丁目あたりだったかな、店頭が肉屋になっているステーキ屋。巨大ではなく適度な大きさでしかもかなりうまいステーキだった。日本人にはオススメ。普段肉をあまり食べない僕にしては珍しくもっと食べたいと思った。ワインはサンテミリオンのChatour le loup'90を頼んだがハズレだった。

ホテルに帰ってワインを飲みつつ買ってきた「ジャズと生きる」(穐吉敏子著)を読む。世界のアキヨシの自伝だ。その演奏に比べて文章にリズム感がないのが残念。24時就寝。

Take sushi

212-867-5120/71 Vanderbilt Ave.

「ニューヨーク竹寿司物語」という立身出世本を読んだことがあって前から行こうと思っていた店。そういう本を書くような店に限ってまずかったりするので期待しないでカウンターに座ったが味はまぁまぁだった。ネタのよさと仕事の丁寧さで東京の住宅街で同じ味をだしたら流行るだろうなと思わせるレベル。「寿司初」と同レベルかな。握ってくれる職人によると思うけど。さば、いわし、あまだい、すずき、青柳、赤身、縁側、いくら、筋子、いか、梅しそ、と、一貫ずつお茶で食べて42ドル。思ったより高かった。なお2階はカレーなどを出す大衆食堂。

Les Halles

212-679-4111/411 Park Ave.

ステーキ屋。日本人向きの味と量なのでお勧め。といっても日本人客の姿はなく、いつも満席でにぎやか。店頭で肉も売っているせいか肉はうまかった。ニューヨークカットが11オンス。日本で食べる普通のステーキの量だ。それでも多い人は「skurt size」「hanger size」というちいさいサイズがあるのもうれしい。



4/25(金)

朝、早めに目が覚めた。ホテルで仕事をしつつmailをいくつか打つ。
10時頃ホテルを出る。仕事場(今日は16st bet. 7th & 8th)に行くついでにその南の方を散歩しようというわけだ。天気がいい。温度も上がって気持ちがいい。暦通りの気温になった。やっと借りたダウンジャケットから解放だ。

34丁目からタクシーでヴィレッジへ。
昨日旭屋書店で買った常盤新平の本のなかでハドソン・ストリートがベタ褒めしてあったのでそこを目指す。ソーホーにとって変わろうという勢いのトライベッカ地区のすぐ北にあり、去年も歩いているはずなのだがそんなに印象になかった通りだ。
作者の想いとはうらはらにそんなに感動はしなかったが、セントルークスプレイスやバンクストリートはたいそう気に入った。石畳の道がノスタルジックで古きニューヨークがまんま残っている感じ。馬車を走らせたら感じだなぁ。それにしてもここらへんは高いビルがないので空が広い。気持ちいい。

本にも出てきた「Anglers & Writers」でひとりブランチ。
こういう地元に根付いたような店に一人で入るのはかなり勇気がいる。まず英語がしゃべれないのでそのコンプレックスと戦わなければならない。次にそれに伴なうウエイター達の冷たい視線と戦わなければならない。よっぽど街角のホットドッグですまそうかと思ったが、実はこういう負荷を自分にかけるのってそんなに嫌いではないので入ってしまう。
でもここは入って正解だった。なんてことのない店なのだが趣味の良い服を着たおばさまやおじさまの憩の場のようで、ちょっとイギリスみたいな雰囲気。東洋人の僕は浮いてしまっていたが、ガキやヤッピーがいなくて気持ちがよいのでずいぶん居座ってしまった。

そこからぶらぶら仕事場へ。
ダウンタウンの方のバーニーズのすぐ近く。ちょっとだけバーニーズに寄るがアッパーイースト店の方が品揃えはいいようだ。18時まで仕事。だいたい指示は終わったのであとの作業はまかせて真田さん夫婦と食事&ミュージカルへ。

今回は仕事が忙しかったので初めての観劇だ。夕食はコリアン街の「Gam Mee Ok」へ。スユクという肉をゆでたものとソーロンタン(お粥)を食べる。三ツ星。ここはキムチがとてもうまい。
食べたあとキムチの匂いを消すためにガムを噛んでいたら歯の詰め物が取れてしまった。歯に大穴。違和感があるのはともかく異国の地で歯痛になるのは避けたい…ちょっと不安。

ミュージカルは今一番評判の「Bring in Da Noise, Bring in Da Funk」。
略して「Noise Funk」。
去年の秋、席がとれず涙をのんだミュージカル。やっと見られた。簡単に言えばタップで綴る黒人の歴史なのだが、強烈なパフォーマンスに圧倒されつつ黒人の来し方行く末に想いを馳せる。ここまで心の奥に入ってくるダンスは久しぶりだ。
ドラミングとtaxiという演目が特に素晴しかった。$81ドル出す価値あり。

終演後真田さん達と別れて、日本から今日ニューヨークに着いた会社の同期と会う。といっても彼女はバカンスで来たのだが。たまたま来るのを知り、会う約束をしたのだ。
近くのBarで彼女(潤子)とenginの3人で飲む。2軒目はソーホーのBar。ソファーバーとでもいおうか、ソファーがいっぱいあってそこに寝転んで飲む、変なバーだ。26時まで飲んで帰る。シャンパンを飲みすぎた。疲れもともなってクラクラ。

Anglers & Writers

212-675-0810/420 Hudson (corner St.Lukes Pl)

ニューヨークというよりはロンドン郊外にあるようなカフェ。近所の品のいいオジサマ、オバサマの溜まり場みたいで、ガキやヤッピーは来ない。名前の通り釣り道具が壁にかかり書棚も飾ってある大人っぽい店だ。日替わりのスペシャルか上品なクラブサンド、各種パイがオススメ。

Gam Mee Ok

212-695-4113/43W. 32nd St.

「カムミオ」と読むらしい。コリアン街にある韓国料理だが焼肉(プルコギ)はメニューにない。絶品のキムチとソーロンタン(お粥)、スユク(茹で肉)がオススメ。特にソーロンタンは美味しい。わりとお洒落な店内。客は韓国人ばかりで質の高さを思わせる。24時間営業なので飲んだあとの朝方にもいい。



4/26(土)

朝9時に起きる。
大晴天。ホテルの窓から見えるワールドトレードセンターのツインビルが美しい。ニューヨークもあと3日だ。

日本から着いたばかりの会社の同期、潤子とブランチを食べる約束をしたのでそれまでホテルで仕事をする。
11時にアッパーウエスト80丁目にあるウィークリーマンションに泊まっている潤子を迎えにいく。1泊1万円くらいで泊まれるらしい。いいなぁ。次回はこれにしよう。マンハッタンのホテルは高すぎる。

自然史博物館の裏にある「Poebe's」でブランチ。
彼女はこれからコネチカットへ向かうということでそこで別れる。アッパーウエストをぶらぶら。途中「Zabar's」という高級惣菜屋に入った。青山の紀伊国屋って感じの店。ニューヨークではつとに知られている店で、土曜ということもあり大混雑。ここはチーズの品揃えが素晴しい。ほとんどどこの店にもチーズを見かけなかったのでアメリカはチーズ後進国かと思っていたんだけど、あるとこにはあるのね。保存も数もディスプレイも素晴しい。
「Zabar's」は他の食材もとても充実していてこの近くに住んで毎日通いたいくらい気に入った。

自然史博物館は大好きなので入ろうかとよっぽど思ったがあまりに天気がいいので、わざわざ暗がりに入ることもない、とセントラルパークへ。
ジョンレノンを偲んで作られた「Strawberry Fields」。
IMAGINEと書かれた敷石に花束がいっぱい置かれている。The Lakeを通り抜け、野外音楽堂からZOOへ。動物園に入ろうと思ったがすごい行列。やめる。天気がいい土曜日なので人出がすごい。

セントラルパークに来る度「マンハッタンって街の要素の割合が人間の生活の割合と釣り合っているなぁ」と思う。つまり、生活における仕事の割合、遊びの割合、憩の割合と同じ割合で街にそういう場所がある、という思い。
これがロンドンだと憩の部分が多くなってくる。
うまく都市の性格に合致している。東京はどうか。大阪はどうか。日本の都市のアンバランスさはそこらへんが正比例していないせいだと思う。人間らしくないのだ。

セントラルパークのベンチでひなたぼっこ。回りはみんなほとんど裸である。ここ数日ホントに寒かったからね、太陽にみな飢えていた感じ。トップレスの人もいる。

Madisonのエンポリオにいってスーツの直しを受け取る。
16時に仕事場へ。スタッフはみな昨日は徹夜だったらしい。みんな目が真っ赤。申し訳ない。でも物理的作業ゆえしょうがない。分業だ。

夕食はテイクアウトのメキシカン。22時まで仕事。疲れすぎてワインでも飲まないと眠れないというスタッフとワインバーへ。
すごく流行っている。「Divine Bar」というところで51丁目の3rdと2rdの間。2階まであって造りも来る人もお洒落。BGMはhip hop系でたまにEarth Wind&Fireとかブロンディとかかかる感じ。
グラスでもボトルでも頼めるが、面白いのはコース。コースで頼むとオーストラリアで揃えたりメルローで揃えたりしてテイスティングが出来るのだ。一番高いコースは「コンコルドフライト」と名付けてありグラスで「シャトーシュバルブラン92年」「シャトーオーブリオン83年」「オーパスワン93年」の3つが出る。

で、いくらだと思う?

しめて26ドル。
3つ飲んで、26ドル。黒いタンクトップの金髪さんがサーブしてくれて26ドル。いま、円が130円としても…馬鹿みたいに安い。こんなの西麻布の「ツバキ」で飲んだら2万円とられちゃう。ちなみにオーパスワンが一番うまかったな。意外だったけど。

ホテルに帰って「吉本隆明×吉本ばなな」をちょっと読む。司会役の渋谷洋一がうまい。25時就寝。

Divine Bar

212-319-wine/244 E.51st.

51丁目の3rdと2rdの間にあるワインバー。スノッブな造りだが客層がなよなよしている。ここはコースで頼めるのが特徴。一番高いコースは「コンコルドフライト」と名付けてありグラスで「シャトーシュバルブラン92年」「シャトーオーブリオン83年」「オーパスワン93年」が出て26ドル(!)。安すぎる!保存やサーブの仕方、グラス、どれを取っても繊細さはないがこの安さで三ツ星。



4/27(日)

朝9時に起きて真田さんのマンションに借りていたダウンジャケットを返しにいく。
いよいよ明日帰国だ。
そのあとすぐ仕事場へ。最後のニューヨークをぶらぶら楽しみたかったが仕事の方が修羅場を向かえているのでそうもいかない。

行ってみたらトラブル判明。
仕事で使用しているMacintoshがクラッシュしていて復旧の見込みがない。冷汗だらだら。明日持って帰ってあさってスポンサーに見せないといけないのに!
この時点で徹夜を覚悟する。昼飯はstarbucksのテイクアウト。

そうこうするうちに奇跡的にマックの機嫌が直り一挙に仕事がはかどり出す。こりゃ夜飯前には終わるかな、と思いつつ、無理だろうと見越して早めの出前。タイ料理のケータリング。
で、食べつつ仕事していたらなんか急に仕事がバタバタと進み、終了。あらら、あっけない。けど万歳。とにかくこのきついスケジュールの中で綱渡りしつつ終了したことを誇りに思う。

一度ホテルに帰り部屋で山田さんと予算の詰めをする。大分オーバー。でも天候などの不可抗力だ、しょうがない。

オフィスに戻って21時頃から皆で夜飯へ。
僕の希望でエチオピア料理。ニューヨークはこういう珍し系も充実しているので一度体験してみたかったのだ。
ほとんど床に座る感覚の椅子で手で食べる。思った以上にうまい。辛さに弱い人にはつらいかもしれないが、ハニーワインという甘いワインを飲みつつ食べれば大丈夫。かなりうまい。

そのあとトライベッカの「ニューヨークで一番美味しいマルガリータが飲める店」(岡田氏談)へ。ド派手なディスプレイのメキシカンだ。確かにうまい。サンタフェでマルガリータ発祥の店というのに行ったことがあるがそこよりうまい。がぶがぶ飲んだせいか途中から記憶が飛んだ。

ホテルの部屋に帰って千鳥足でパッキング。買ったばかりのTUMIに片っ端から詰め込む。最大容量のを買ったから入る入る。27時頃就寝。ニューヨーク最後の夜は爆睡。

Abyssinia

212-226-5959/35 Grand Street (corner Thompson)

ソーホーにあるエチオピア料理。極端に背の低い椅子でほとんど地べたに座るような感覚で食べる。テーブルもテーブル状でなくユニーク。もちろん手で食べる。総じて辛い料理をナンの薄いのみたいので包んで食べる。とてもうまい。独特の甘さを持つハニーワインがよく合う。大変気に入りました。



4/28(月)

旅立ちの日。雨。

朝7時に起きてパッキング。
酔っていたわりには上手にパックできていたがいろいろ抜けがあって大急ぎでパックし直す。16日間泊まった部屋ともお別れ。30-B号室。快適だったがちょっと高かったな。

荒木さんがホテルに来てくれて借りていたマックを返す。チェックアウトも手伝ってくれる。固く握手して別れる。今回のスタッフはプロフェッショナルでとても気持ちが良かった。心から感謝。やっぱり仕事は「人」だ。岡田さん、荒木さん、山田さん、里見さん、enginを始めみなさん本当にありがとう!

JFK空港への道はすいていた。
雨に濡れたマンハッタンはなんか50年代のような趣を見せる。わりと好き。僕のモスト・フェバリットは相変わらずロンドンだが、ニューヨークは不動の2位。こんな魅力的な街はそうはない。

商社マンや駐在員でもないのに、のべ3ヵ月半もこの街にいる人はそうはいないだろう。そういう意味で幸せなことだ。「馴れて」しまった? いや、この街は馴れることを許さない。だから毎回来たくなる。次回はいつ来れるだろう。


帰りの機内で「101」「ティン・カップ」「身代金」を見る。
「101」はアニメの方が数倍いい。駄作。「ティン・カップ」は駄作もいいところ。「身代金」はまぁまぁ。

成田に着陸してスチュワーデスに見送られてドアを出た途端「ムア〜」。
なんという湿度と気温。日本は亜熱帯だと実感する。あぁ、冷涼で鋭利なニューヨークが、恋しい……


You always make it there.
You make it anywhere.
Come on come through,
New York, New York !!


97.5.11記

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