「海辺のカフカ」読了

2002年9月28日(土) 18:35:14

村上春樹「海辺のカフカ」読了。
寓話の上に寓話を重ねた彼のこの新作を読んでまず思ったのは「村上春樹はちゃんと言うことに決めたんだな」ということ。「アンダーグラウンド」以来現実に深く関わった彼は、距離のある客観スタンスを捨て、一歩踏み出したように思う。そしてそれは成功している。寓話やメタファーはすべてにおいてわかりやすく、変にこねくり回していない潔ささえある。説明しすぎと思う部分もあったが、この変容をボクは支持する。
ま、そんなことはどうでもいい。なにより美しく感動的な物語だった。寓話の中に散りばめた現代的リアリティとその不自然さのバランスもよく計算されていて、上巻での違和感(15歳の主人公の行動への違和感)もある種のメタファーに感じられてくる。
これって傑作なのでは、と、ちょっと身震い。

あなたの人生に代わりはいない

2002年9月27日(金) 8:46:09

日本の自殺率は世界一らしい。
毎年3万強の人が自殺でなくなっている。これはどういうことかというと、東京だったら国立市(人口7万3000人)が2年半ですっかり消滅するということ。兵庫なら長田区(人口10万人)が3年ちょいでぽっかり消滅するということ。すごくない?
自殺者の7割が40歳以上の男性。ボクもその一員だ。したくなる気分をずいぶん共有できる。紙一重だなぁと思う。
今日の連続テレビ小説「さくら」でも言っていたが、あなたの代わりはどこにもいない。仕事なんて代わりはいくらでもいる。でもあなた自身に、あなたの人生に代わりはいない。短気を起こさぬように。自壊を込めて。いや違った、自戒を込めて。(←自壊を込めたら爆弾テロです)

順応

2002年9月26日(木) 10:33:43

自転車通勤にはサイコーの季節である。
去年乗り始めたころ、排気ガスで胸が痛くなり医者に行ったら「慣れますよ。どちらから東京に転勤されました?」と田舎者扱いされ、傷ついた。
あれから一年。排気ガスで胸が痛くなることももうない。カラダが順応したということだろう。でも慣れてしまっていいことなのか?

おたおたしてるとブッシュが来る

2002年9月25日(水) 9:46:52

んー、同趣旨のメールが多いのでここで返信。
その後国際情勢にくわしい友と濃く話したりして今たどりついているボクの意見は、北朝鮮外交の最優先課題は「北朝鮮を窮鼠にしないこと」だということ。拉致への補償にとらわれすぎて国交正常化の時期を逸すると、イラクになんらかの決着をつけたブッシュが「拉致を認めたテロ国家」を徹底的に潰しに来てしまう。悪の枢軸発言以降、自称敵国を攻めたくて仕方がないブッシュである。イラクの次は北朝鮮(イラク問題が泥沼になったらなったで世界戦争の恐れがある。これまた怖い)。やばいのだ。で、北朝鮮が窮鼠猫を噛んで米朝戦争になるシナリオは最悪だ。アメリカのフランチャイズである日本はどうなる。テポドン・ノドンが首都東京を爆撃する可能性もある。アメリカから攻められたら北朝鮮は一瞬で破れるかもしれないが、ことが無理矢理であるだけに、再び朝鮮半島は悲しみの声で埋まり反米感情に灯がともる。米軍駐留となったら中国も黙っておらず、東アジアは乱れるだろう。
単純に考えすぎ? でもブッシュが大きく方針を変えない限り可能性は十分ある。また、北朝鮮が内部崩壊して大量難民が韓国と日本に溢れるのもやばい。経済が弱っている今それをやられると三者共倒れだ。それも避けたい。かと言って日本はアメリカから嫌われたくはない。えらく難しい。そんな外交を首相はやっていると見る。

首相は、ブッシュが北朝鮮を孤立させ窮鼠にしてしまう前に、日本が独自に北朝鮮との対話の道を作ることが結局日本の安全とアジア平和につながると判断して訪朝したのだと思う。拉致被害で高ぶる国民感情を承知しつつ、将来の国民の命の安全を最優先したのだと思う。買いかぶりすぎ? でもそう思うな。で、対等な対話のために、拉致カードを使った。求められてもいないのに過去への痛切な反省と心からのお詫びを平壌宣言に入れた。本気で対話しようとしている。

確かに北朝鮮は現在なにをするかわからない国である。が、「アメリカは本気かも〜」と焦っている彼らの拉致に対する謝罪を受け入れ、過去の日本による大量拉致を深く恥じ、韓国を含めたこの三者が将来のために早急かつ深く対話していかないと、アジアに平和は訪れない。つか、おたおたしてるとブッシュが来る。こえ〜。
ブッシュの外圧によって結果的に東アジアの平和が達成される可能性もある。が、理想は自分たちの手で平和をつかみ取ることだろう。そのための一歩を首相は示した。9.17はアジア平和への大きな一日であったと思いたい。ちょっと青臭い意見で悪いが。

長期「超」緊縮財政に入ります

2002年9月24日(火) 23:23:56

どうも今日はまだ本屋に並ばなかったみたいですね。明日かな。

カード会社から電話があり、残高不足で落ちないとの知らせ。ぐはぁぁぁぁぁ。フランスとか沖縄とかわりと使ったもんなぁ。しかもマック買ったし。印税あるから大丈夫と根拠なく思ってたが、ボーナスも給料も激下がりしているんだったぁぁぁぁ。うはは。不況すぎ。つか笑いごとではなく、年が越せるのか?(まだ3ヶ月もあるでわないくわ!)

つうことで、長期「超」緊縮財政に入りますので、関係者の方々よろしゅう(←誰?)

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。