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レイ・ブライアント・トリオ 「リトル・スージー」

Little Susie
the Ray Bryant Trio
1960年録音/CBSソニー

Personnel :
Ray Bryant (p)
Tommy Bryant (b)
Gus Johnson (ds:4-9)
Eddie Locke (ds:1.2.3.10)

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ジャズ・ピアニストの中でレイ・ブライアントが一番好きな時代がありました。
まぁいまでも別に嫌いではないけれど。

好きになったプレイヤーのアルバムはどうしてもいろいろ聴いてみたくなりますから、レイ・ブライアントのもかなり買って聴いたんです。
最初は快調。お、これも好き、あ、これもいいな、の連続でモスト・フェバリット・ピアニストになったわけですが、だんだん質にムラがあるのに気が付きはじめました。特に60年代後半以降。以前よく使ったフレーズみたいのを繰り返しプレイするだけの、全然創造性のないピアニストに変って行っちゃったような気がします。

最近よく来日しますが、最近のライブやアルバムに至っては「これはちょっと…」って感じですね。なんだか聴いていてつまらないのです。
弾いている方もわかっているんだろうなぁ。でもギャラがいいから来日する気持ちも分かる。日本では人気も高いし。でもさ、昔の恋人の醜い姿を見せられているみたいで、ボクには辛いなぁ。


最初から愚痴っぽくなっちゃいましたが、このアルバム「リトル・スージー」は傑作です。

実に小気味いいハード・バップです。もう何回聴いたことか。
一時こればっかり聴いていたもんなぁ。友人に教えてもらったのですが、教えてもらった日からずっとこればっかり1週間くらい聴いていました。

彼のピアノでまず感心するのは左手のタッチが強いこと。
左手の強いピアニスト、ボク好きなんです。ベース音がどかんと胸に響いてきて生理的喜びがありますよね。ベーシストは大変だろうなぁと思うけど。

表題曲の「リトル・スージー」が特にいい。
これはレイ・ブライアントが娘のスージーに捧げたオリジナルでちょっとファンキーな匂いがするアップテンポ・プルース。ノリがよくて気持ちがいい。夜に暗い部屋でバーボン、なんていうシチュエーションでももちろん、明るい午後の部屋でシャンパンというのも意外にあいそうな、そんな曲。
ボクがもし友人の披露宴なんかをプロデュースするなら、この曲で新郎新婦を入場させるのもいいな、と思うような明るい側面も持っています。

その後、カーメン・マクレーの絶唱でも(個人的に)有名な「バイ・マイセルフ」や(余談ですが、レイ・ブライアントはマクレーのバックを長くつとめてました)、「ウィロー・ウィープ・フォー・ミー」、「ソー・イン・ラブ」「ミスティ」と有名な名曲達を配しつつ、あと2曲彼のオリジナルも入っていて、メリハリが効いた構成。聴いていて「楽しいなぁ」と心から思える数少ないアルバムなのです。

彼のアルバムでは「レイ・ブライアント・トリオ」(プレスティッジ/1957)、「レイ・ブライアント・プレイズ」(シグネチャー/1959)の2枚もお勧め。特に後者は選曲が面白く、楽しめます。
個人的意見ですが、レイ・ブライアントはこの3枚でいいのではないでしょうか。あぁデビューアルバムとか聴いていないからわからないけど、新しい録音のものはあんまりお勧めできません。


パーソネルは
レイ・ブライアント  :ピアノ
トミー・ブライアント :ベース
ガス・ジョンソン   :ドラムス(4曲のみエディ・ロック)

ベースのトミー・ブライアントは彼のお兄さん。もう亡くなってしまったらしいけど。

あ、そうそう、1995年にベースのレイ・ブラウンと共に「DOUBLE R B」というアルバムを出しまして、これは名前がそれぞれR.Bであるというだけで作られた企画ものなのですが、これはなかなか楽しかったですよ。レイ・ブラウンっていうベーシスト、もちろん大有名だけど、ブルーノートで4年前に見て以来の大ファン。本当に味がある顔したおっさんだ。まぁその話はまたいつかこの連載で。


【1997年4月記】

1997年04月01日(火) 20:09:29・リンク用URL

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