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オスカー・ピーターソン 「ロマンス」

The vocal styling of Oscar Peterson / Romance
Oscar Peterson
1954年録音/Verve

Personnel :
1-7,10-12)
Oscar Peterson (vo,p)
Barney Kessell (g)
Ray Brown (b)
8.9)
Oscar Peterson (vo,p)
Herb Ellis (g)
Ray Brown (b)

Produced by Norman Granz

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男性ボーカルで打順を組むとしたら、

 1番 ジョー・ウィリアムス
 2番 ハリー・コニックJr.
 3番 ナット・キング・コール
 4番 フランク・シナトラ
 5番 マット・デニス
 6番 トニー・ベネット
 7番 ジョン・ヘンドリクス
 8番 チェット・ベイカー
 9番 ルイ・アームストロング

って感じでしょうか。

1番は元気なムードメイカーでチャンスをつくり2番は器用な若手でつないで…、そしてやっぱりクリーンアップはこの3人だろうなぁ。長打期待で。
9番までどっからでも点が取れるオーダーですが、監督のボクとしては代打の切り札が欲しい。「あぶさん」みたいな強烈な秘密兵器が欲しいですよね。でもちゃんと持っています。ボーカルが本職ではないけどめちゃくちゃ上手でいい雰囲気の秘密兵器を何人か。

その一人がこのオスカー・ピーターソンなのです。

オスカー・ピーターソンと言ったらピアニストの大御所。なんでボーカルなんだ? とお思いでしょう。
でも、実は2枚だけ(だと思う…)ボーカル・アルバム出しているんです。ナット・キング・コール追悼アルバム「リスペクト・トゥ・ナット」(廃盤)とこれ、「ロマンス」。

実にいい声です。
ナット・キング・コールのそっくりさんみたいな甘い声。求心力があり暖かい。
うちに遊びに来る人に聴かせると必ずみんな「ねぇこれ誰?」と聞きます。そのくらいいい雰囲気を醸し出す名ボーカリストなのです。
メル・トーメやビリー・エクスタインみたいな技巧派より落ちるかもしれませんが、味はこちらの方があると思います。飽きがきにくい声だしね。そう、技巧派の声は飽きが来るんです。本職でないから肩のちから抜けていいプレイが出来ているということもあります。イチローがピッチャーでいい味出すみたいな感じでしょうか。

選曲も最高です。
「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」から始まるのですが、わりと有名なスタンダードが多く楽しい。

「ポルカ・ドッツ」「アイ・ヒア・ミュージック」「ニューヨークの秋」「捧ぐるは愛のみ」「スプリング・イズ・ヒア」「ジーズ・フーリッシュ・シングス」「バット・ナット・フォー・ミー」……

誰でも聞いたことあるような曲ばかりですが、本職のボーカリストが気張っているアルバムよりいい出来の曲もあるくらいで。もちろんピアノ・ソロは切れ味抜群だし。
ゆったりしたリズムからアップテンポまで、総花的ではあるけど、肩のちからを抜いて楽しめるところがうれしいです。滋味あふれる系の声ですから疲れも癒されるし夜に似合います。

ナット・キング・コールもピアニストからボーカルに転向(?)したんだから、彼もそうすれば良かったのに、っと思わずつぶやいてしまいます。まぁオスカーのピアノは絶品中の絶品なので、ボーカル専門になっちゃったらそれはそれで悲しいけど。


パーソネルは
オスカー・ピーターソン:ピアノ、ボーカル
ハーブ・エリス    :ギター
レイ・ブラウン    :ベース
これってほとんど今現在のピーターソン・カルテットと同じメンバー。

1995年にこれにボビー・ダーハム(ドラム)を加えたメンバーのライブをブルーノートで見ました。歌は歌わなかったけど、なんか「これからもがんばって生きていこう!」と思いました。そんなライブ。特にレイ・ブラウンが最高でしたね。あんなジジイになりたいと思わせる数少ないひとり。

ということで。
まだ聴いていない方は、ぜひうちの秘密兵器を味わってみてください。



【1997年3月記】

1997年03月01日(土) 20:07:43・リンク用URL

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