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キース・ジャレット 「ケルン・コンサート」

Koln Concert
Keith Jarrett
1975年発売/ECMレコード

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はじめてジャズらしいジャズを聴いたのがこのCD(当時はLP)です。

あれは中学3年の頃だったかなぁ。当時はクロスオーバーと呼んでいたフュージョン系は「スタッフ」をはじめいろいろ聴いていたのだけど、それらを抜かすとこれが初めてのジャズ体験でした。

ピアノのソロ。しかも即興ライブという特殊な演奏なので、これがジャズの初体験というのもなんか変なところから入ったって感じですよね。
大体これはジャズなのか?
でも一聴してとにかく涙がでるくらい感動したんだから、ボク個人にとっては最高の入口でした。入口から感動できたことはその後のジャズに対する態度に大きく影響したと思います。マイルスやらコルトレーンやらから入っていたらと思うとゾッとします。かっこいいとは思ってもあんな感動はなかっただろうから。


ド頭の1曲目。これを初めて聴いたボクはぶっとびました。

「なんだこれは!」

聴いたことのない種類の音楽。強烈なインパクト。
鳥肌が足先から頭頂部に向かって波のように移動してくるのが感じられる。感動している自分を冷静に見ながら客観的に感動している感じ。ここらへんは勢いで感動するハードロック系の感動とは違うところでしょうか。静かに感動しているのです。キース・ジャレットのピアノの理屈っぽさも手伝っているかも知れません。

繰り返しますが、ソロ・ピアノなのです。
ピアノ1台。
それをステージに据えケルンの観衆を前に文字どおり「即興」で演奏するキース・ジャレット(気が乗らないときは観衆を前に20分も30分もじっと何も弾かずにいたそうです)。そんな即興のピアノでヒトにここまで感動を与えるなんてなんてすごいんだろう。

実は同じような即興ライブで、この傑作の1年前に評価の高いアルバムが発表されていました。
キース・ジャレット「ソロ・コンサート」。
これは3枚組の即興ライブ録音で74年度の「ジャズ・ディスク大賞金賞」を受賞しています。
これも買って聴きましたが、個人的には「ケルン・コンサート」の方が内容が濃いとボクは思います。

他にも日本での即興ライブを録音した「サンベア・コンサート」(録音はあの菅野さん)もあります。友達に借りて少し聴きましたが、少々散漫な印象。敢えて「ケルン・コンサート」に近い完成度のアルバムをあげるなら「パリ・コンサート」でしょうか。あれは相当美しいのでオススメです。

でも、とにかく、ボクは「ケルン・コンサート」が好きですね。圧倒的に。
なにしろボクのジャズ体験の根幹に関わってくる事柄なのですから。


以来このアルバムをいったい何度聴いたことでしょう。
1000回ではきかないと思います。
もうすべて暗記している。この頃では「飽きちゃわないように」年に何度かしか聴きません。だから冒頭のフレーズが数年前にCMに使われたときは「やめてくれ〜」と思わず叫んじゃいました。

人によっては4曲目が好きと言う人もいるようですが、ボクは断然1曲目。これは歴史に残る名曲だと思うなぁ。スコアがあったら是非弾いてみたい!




追記。
これを読んだ高島まきさんがスコアを見つけて送ってくれました。
キース本人がおこしたスコア(正確に言うと、日本人がおこしてキースが確認をしたスコア)があったんですねぇ。びっくりです。でも超難しい……弾くのに10年かかりそう。というか、無理!
ちなみにそのスコアは「キース・ジャレット ザ・ケルン・コンサート」という題で出ています。


【1997年1月記】

1997年01月06日(月) 19:45:52・リンク用URL

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