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ルー・ロウルズ「アト・ラスト」

At Last
Lou Rawls
1989年発売/BLUE NOTE

Lou Rawls (vo)

with guest artists :
Dianne Reeves (vo)
Ray Charles (vo)

and featured soloists :
George Benson (g)
Cornell Dupree (g)
Bobby Hutcherson (vib)
David "Fathead" Newman (ts)
Stanley Turrentine (ts)
Bobby Watson (as)

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ひょんなことからマイブームというのは訪れるもので。

大阪駅前第2ビルの地下2階にあるBAR「Pile Driver」にこの前久しぶりに出かけたら、昔狂ったようによく聴いていたこのアルバムが、たまたまかかっていたのです。

それ以来、また熱病にかかったようにこれを聴いています。

あんなに聴いたのにまだ飽きないのかねぇ、と我ながらビックリしちゃいますね。




本当にこのアルバムが好きで好きで、とにかくこればっかり聴いていた何カ月かがボクにはあったのです。
何年前かなぁ。かれこれ6年くらい前だろうか。友人からこのCDを教えてもらったんですが、一聴のめりこみました。当時の超行きつけBAR、苦楽園の「THE BARNS」にもこのCDを録音したテープを渡し「ボクが来たらそのテープをかけてネ」なんてワガママ言ったりしたくらい。家で聴いているだけでは物足りなかったのですね。そこのマスターもすごく気に入ってくれてボクが来てなくてもよくかけていたみたいですが(まぁでもあの頃はほぼ毎日このBARに行っていたからなぁ)。




それから6年余。
その後、なんとなくこのCDを聴く機会が失われていたところに、先日の巡り合い。非常にレアなCDだけに、なんとも感動的だったのでした。




一応JAZZに入れていいんだろうな、このアルバム。
というのはルー・ロウルズ自体はR&B系のシンガーだからちょっと迷うんですよね。グラミー賞の最優秀R&B男性歌唱賞ももらっているし。でもまぁBLUE NOTEレーベルだからやっぱりJAZZといってもいいでしょう。選曲もジャズのスタンダードが多いし。

実はルー・ロウルズってあまりに日本で知られてなくて、ボクとしては唖然とすることがあるんだけど、1967年のダウン・ビート誌読者人気投票ではフランク・シナトラを抜いて第1位だったっていうんだから、その芸歴の長さと当時の人気のすごさはわかりますよね。

とにかく抜群の歌唱力。
これは歳を取ってまた一段と凄みを増したようです。
喉の奥深くから出てくるその低音は深みとコクに満ちているし、感情の表現も若い頃に比べてよりニュアンスが柔らかくなった。もう角ばったところがどこにもない。かといってビリー・エクスタインみたいなフニャフニャでもない。芯がある柔らかさ。

歌い上げる高音はちょっと金属質な若さを残しつつよりメリハリのきいた迫力のあるものになったし、R&Bのキャリアからくるそのブルース感覚はシナトラやナット・キング・コールでもかなわない輝きを持っている。
まったくもって素晴らしいのです。

この歌唱力・表現力に加えて、このアルバムではゲスト陣がまた豪華。
レイ・チャールズ、ダイアン・リーブス、ジョージ・ベンソン、スタンリー・タレンタイン、ボビー・ハッチャーソン……

そしてまたこのセンスの良い選曲!
どれもすべて名曲揃い。バラエティに富んでおり豊か。聴いていて飽きがこないラインナップなのです。

ド頭の「アト・ラスト」のイントロからしてまず格好いいんですよ。
その、憂いを秘めたピアノのイントロにルー・ロウルズのボーカルが深くナチュラルにかぶさってくる……この一曲目を聴かせたら10人が10人「これ、いいね、すごく格好いいね」と言いますね。まず間違いなく。
他では特に「If I were a magician」が好き。でも全部いいよ。ホント。




ただ問題がひとつ。
上に「非常にレア」と書いたのはウソではないんです。
どうやら日本では廃盤らしいのですよ。

ヒトにこのアルバムをプレゼントしようと思ってCD屋に行ったら「廃盤です」と冷たく言われたのを昨日のことのように覚えていますから。

「え?! うそー! 予備にもう一枚買っておけば良かったぁ〜!」と思ったことをよく覚えています。

そう、そのくらいは好きなCDなのです。
ラッキーにも大震災でもこれは割れませんでした。良かった良かった。
でもこれ読んで、欲しくなっちゃった方には申し訳ないなぁ……どこかレンタルCD屋か中古CD屋を探してみてください。
(追記:海外ではまだ出しているようです。輸入盤を探してみてください。日本のamazonでも中古で売っていたりします)





【1998年2月記】

1998年02月01日(日) 20:23:03・リンク用URL

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