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モーツァルト「モーツァルト交響曲全集」

Wolfgang Amadeus Mozart
The Symphonyies

Christopher Hogwood
Jaap Schroder
The Academy of Ancient Music

クリストファー・ホグウッド指揮
シュレーダー(コンサートマスター・指揮)
エンシェント室内管弦楽団
1982年〜86年録音/L'oiseau-Lyre

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モーツァルトの交響曲は古楽器で聴くにかぎります。「古楽器」&「小編成」。大オーケストラで聴いたのではあの「可憐さ」「小粋さ」が出ないと思うのです。

このモーツァルト交響曲全集(CD19枚組)は、モーツァルトが作曲した当時の楽器を(再現して)使い、モーツァルトが演奏した当時の編成(いまよりずっと小編成)で録音したもの。
つまりモーツァルトが意図した音をそのまま再現しようとした画期的なものなのです。全68曲。作曲された都市別にまとめてあるのもユニークな全集です。

もちろん大編成だって名盤はあるでしょう。
オリジナル楽器でなくても感動的な演奏はあると思います。

でもね。
あの天才モーツァルトが狙ったとおりの雰囲気で聴いてみたくないですか?

あの天才が計算しつくして作曲した交響曲ですから、オリジナルが一番いいに決まっていると思いません?


「古楽器」&「小編成」だと具体的にどう違うか。
まず、音の伸びが違います。古楽器の方が伸びやかなのかって?いえ全くその逆。古楽器は余韻がほとんどありません。「ジャーーーーン」と響くところが、「ジャーン!」くらいで終わってしまいます。でも「!」を付けたのでわかるようにわりと小気味よく小股が切れ上がります。

大オーケストラの「ジャーーーーン」の演奏を聞き慣れた耳にはなんか物足りないかもしれません。
でもね、「ジャーン!」がもともとのモーツァルトなんです。あんな「ジャーーーーン」は後世の「オオキイコトハイイコトダ」的針小棒大主義が作り上げた下品極まりない余韻なのです。

その次に必然的にテンポが変わってきます。
なにしろ「ジャーン!」ですから粘りようがない。全体にテンポが早くなります。それとともにいままでになかった「かわいらしさ」が出てきたのです。「可憐さ」「小粋さ」と言ってもいい。
ボクとしてはこれが大きいと思っています。なんか隠されていたモーツァルトのやんちゃな横顔が見えてきたようで、とってもうれしい。彼のネアカさが前面に出てきました。


特に初期の交響曲がよい。
よいと言ったらよい。全部、チャラチャラチャラチャラチャーン!って終わる。可愛いったらないですよ。ホグウッド自体の指揮はそんなに面白みがないのですがね。なぜか可愛さが出てくるのです。

ちなみにボクは「プラハ」が一番好きです。
プラハは雄大なので大編成でも聴けますが、でもやっぱりホグウッド。
ホグウッドは他にもいろいろ古楽器で出しています。ヘンデルやハイドンも出してますが、面白いのはベートーベン。あの重厚さが減って繊細さを見せています。「運命」なんて面白いよ。フルトベングラーあたりと比べたらひっくり返ります。


まだホグウッドを聴いたことがないアナタ。
是非「古楽器」&「小編成」の洗礼を受けてください。絶対楽しいから。ひょっとしたらこのモーツァルトはバラ売りしていないかもしれないからベートーベンあたりから試してみてください。ベートーベンはバラ売りしていますので。



【1997年4月記】

1997年04月01日(火) 22:28:14・リンク用URL

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