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「フルハウス」

amazon作者の「暗い」エッセイは読みなれていた。だから作者初の小説も暗いのだろうな、暗く書くのって楽だし…と思っていたらそうでもない。感情を抑えた筆致でしっかり書かれており熟練を感じさせる。
表題作は読み進むほどに文章から不協和音が立ち上ってくる様が見事。全然見えてこない父親のキャラクター描写など「失敗作」とぎりぎりの危ない線をあえて渡っていくあたり流石だ。でもストーリーにちょっと無理があるかも。もっと普通のストーリーの中で「不協和音」を響かせてほしかった。あまりに無理やり過ぎる展開だと思った。
1996年08月01日(木) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:小説(日本)
@satonao310