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LV4「ゴールド・ラッシュ」

柳美里著/新潮社/1700円

ゴールドラッシュ
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14歳の少年の殺人、という酒鬼薔薇事件を彷彿とさせるような題材を、真摯に誠実に驚異的な集中力で書き上げた長編。

ある時期の村上龍のような行間の濃さを感じる。壮絶なる想像力のたまものだ。そう、別の意味でも、壮絶。主人公のキレ具合にすらカタルシスを感じるような筆力でラストまで緊張感を途切らすことなく引っ張っていっている様が壮絶なのだ。著者が髪を振り乱しながら書いている様が目に浮かぶような感じ。わかる? 
そういう意味では生理的に受け付けない人もいるかもしれない。ボクは受け付けたのだが、でも14歳の主人公への著者の寄り添い方が濃厚すぎて、逆に読者を冷めさせるところがあるのが残念かもしれない。14歳の心情を理解しよう、書ききろう、と涙ぐましく努力した痕跡が見えてしまう感じがちょっと…。「14歳」をアンファン・テリブル的に描くようなミスは犯していないが、やっぱりある種のイノセントさを押しつけている気はする。

筆力には敬意を表したい。行間から壮絶さが抜けたらまたひとレベル上の文学になると思う。はい、生意気です。すいません。

1999年12月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

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