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「都立水商!」

amazonおもしろい。もっと早く読めば良かった。
不満は題名のみ。ルビっぽく「おみずしょう」と振ってあるのだが、「おみずしよう」とも読める上に、「都立水商!」とどっちが題名でなんなのかがよくわからない。題名としては不利かな。装丁も内容とあっていない感じ。キワモノとして売るより本格小説として売って欲しかった内容。
ま、そんなことはどうでもいいやと思うくらいはおもしろかった。
工業高校、商業高校などの一環で水商売専門高等学校が出来ちゃう話。ホステス課、ソープ課、ホスト課など7学科。読む前はもっともっと荒唐無稽でハチャメチャかと思っていたが、実は細部でつじつまや理屈があっていて、リアリティがあったりする。
で、そこで展開されるお話もこちらが想像するようなおバカなものではなく、わりと感動的で感涙ものだったりもするのだ。「ちゃんとプロを目指して入学してきた、目的意識がしっかりした生徒たち」の存在がそれらのエピソードを可能にしていく。読んでいるうちに、現在の教育の問題点まで鮮やかに浮かび上がってしまうのもすばらしい。
著者は俳優から劇作家を経て、小説はこれが初めてだと聞くが、現代受けしそうなテーマ設定や問題設定、筋の持って行き方などなかなかただもんではない感じ。次回作も読もう。おすすめ。
2003年04月01日(火) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:小説(日本)
@satonao310