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「ワイン 一杯だけの真実」

amazon今度の村上龍はワインが題材か…。ブームに乗っているみたいでイヤだな…と思いつつ読んだ。
オーパス・ワン、マルゴー、ラ・ターシュなど8本のワインが絡む8つの物語。
映画小説とかレストラン小説とかを以前発表している著者であるだけに、同じような筆致なのであろうと高をくくって読んだのだが、期待はいい方に裏切られてしまった。ここには散文としての小説のある到達点があると思う。筋とか主題とかそんなものにとらわれない「文体だけの小説」・・・とでもいうのか、文体だけでここまで読ませる物語は得難いものがある。
筋を追うタイプの読者にはつまらない本かもしれないが、もうこうなってくると題材は現実感のないものであれば何でもありだと思う。ただ、ボクは敢えて日本的・土俗的なもの、例えば日本酒とかをテーマに選んで著者の中との違和感を追ってみて欲しかった気がする。もう一歩深いところに行くために。
1999年01月01日(金) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:小説(日本)
@satonao310