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LV2「辺境・近境」

村上春樹著/新潮社/1400円

辺境・近境
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辺境がなくなってしまった時代の辺境旅行記。
重い筆致と軽い筆致を取り混ぜながら、メキシコやらノモンハンやらさぬきうどん(!)やらアメリカやら神戸やらを著者が旅した記録である。時間をかけてじっくり書く小説群については超絶なる比喩や展開を軽々とやってのける著者であるが、このようにわりと軽く書いている本が思いのほか面白くないと感じるのはボクだけであろうか。例えば椎名誠や嵐山光三郎の紀行文を読むとその本を片手に同じところを旅してみたくなる。が、村上春樹のそれはどうもそういう気が起こらない。そこがこの本の問題点かもしれない。

最後の辺境は自分自身の内部だとしたら、村上春樹というヒトにはそこを旅してもらいたいものである。やはり小説が読みたい。紀行文にはあまり魅力を感じない。ちょっと厳しいか。

1998年07月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル: , エッセイ

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