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LV4「おい、ブッシュ、世界を返せ!」

マイケル・ムーア著/黒原敏行訳/アーティストハウス/1600円

おい、ブッシュ、世界を返せ!
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原題は「Dude,where's my country?」。邦題はギリギリの距離感かな。
相変わらず痛快な内容である。というか、前作「アホでマヌケなアメリカ白人」に比べると共和党批判が激しくなっており、ほとんど「みんなで民主党を応援しよう!」になっているので、アメリカ国外に住むボクたちにとっては少し鼻白む部分も多い(特に後半)。が、前半から中盤にかけての論点の鋭さはさすがなもので、ブッシュやネオコンたちにぜひ反論してほしいと熱望するほど。どう反論するのか是非聞きたい。そして小泉首相にも。そんな勢いに満ちた快著である。

この中であるエピソードが明かされている。あのベストセラー「アホでマヌケなアメリカ白人」が発売中止寸前だったというのだ。
あの本の初版5万部はたまたま9.11の前日に刷り上がった。出版社は内容の50%にものぼる我らが愛国的指導者ブッシュ大統領への批判を削除するよう求め、削除しなければ全部パルプに戻すと通告した。一語たりとも変更しないと突っぱねたムーアのせいで、それから5ヶ月間、本は倉庫に眠り続けた。そのことを著者の講演会で耳にした、友人でも何でもないニュージャージー州の図書館司書アン・スパラニーズは、闇に葬られようとしているその本のことを大勢の司書仲間にEメールで教えたのである。メールはネット上を駆けめぐり、数日内に怒れる司書たちのメールが出版社に殺到し、ついに出版社が折れて発売にこぎつける。出版社側はイヤイヤで、何の広告も打たず書評依頼すらしなかったらしいが、この本は発売後数時間でアマゾンの売り上げランキング1位に躍り出て、5日以内に9刷(現在52刷)。アメリカのハードカバー・ノンフィクション部門で年間ベストセラー1位まで行ったという。

ブッシュ批判の数々や「フランスは本当の意味で友達だ」と言及したあたりに並んで、このエピソードが特に印象に残った。ここから何を感じるかはみなさんにまかせますが。

2004年01月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:時事・政治・国際

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