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そういえば、あの日以来、人に寄りかからなくなったなぁと思う

2013年1月17日(木) 5:46:52

18年前。

「震度7の朝、妻は妊娠9ヶ月だった」という体験記をサイトに書いた。

その中でボクはこんなことを書いている。

そうか、結局、災害とはごく個人的な体験なのだな、と理解する。 他人とわかり合うふりは出来ても、結局自分だけの体験なのだ。それ以来「こんなに揺れてこんな苦労をした」というような話は興味本位の他人の前ではしないことにした。
(中略)
それにしてもなんてこった。大阪ではみんな普通の生活をしているではないか。なんだか被害者意識がわき上がってきて困る。なんでボクらだけこんな思いを、とか思ってしまうのだ。
災害とは個人的な体験で、他人には関係ないのだ、と心に言い聞かす。他人の助けがいらない、と言っているのではない。同情やら関心やらをかっても仕方がない、ということだ。自分たちで災害を受け止め、自分たちで癒し、自分たちで再度立ち上がらないといけないのだ。

この想いはいまも強く心に残り、今回の東日本大震災後も、助けあいジャパンで支援活動をしつつ、個々の災害体験に対してはどこか客観的だった。ボクにできることはここまで、と、線を引く感じ。

冷たい意味ではなくて。
そう線を引いてくれた方が当時のボクが楽だったことをよく覚えているから。

「災害とは個人的な体験なのだ」と言い聞かせないと、誰かに寄りかかってしまいそうだった。
一度寄りかかったら戻れない気もしたし。

そういえば、あの日以来、人に寄りかからなくなったなぁと思う。
強くなった、というんじゃなくて、なんか性格というか「生き方」が変わったと思う。

そういう風に変化した人は、被災経験者に多いんじゃないかな。

そんなことを思いながら、今年も1月17日午前5時46分52秒を迎えます。



18年前、以下のようなコラムも書いています。
都市型大震災が予想される地域(首都圏とか!)の方はぜひお読み下さい。

「地震が起こったらまずこれをしろ!」
「地震が起こる前にこれだけはしておけ!」

そのうえで、こちらもお読みいただけると、いろいろわかります。
備えましょう!

助けあいジャパン 「つぎへのそなえ 〜生きぬくための災害情報リンク集〜」

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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