「助けあいジャパン」

2011年3月19日(土) 13:01:22

tasukeaiJ.jpegさなメモを二日も書かなかったのは初めてかもw
水曜も木曜も寸秒の余裕もなかった。いつもなら15分くらいの余裕を見つけてサッと書いちゃうのだが、それすら出来ずずっと小走りで会議と会議を渡り歩いていた感じ。非常事態な上に、サイトの打ち合わせと内閣府や官邸での打ち合わせが重なって、どうにもこうにも…。

なにしろ3日前に立ち上がったばかりの内閣官房「震災ボランティア連携室」(ボクは無給ボランティア参加だが、守秘義務などのために非常勤になっている)なので、スタッフや体制も固まらないままにとにかく全力で走っている。日本が未経験なタイプの広域災害なので混乱も激しい。サイト構築も緊急だ。普通なら2週間以上はかかるところを数日で仕上げないといけない。

そんな中、木曜日には緊急現状把握ということで、スタッフとして仙台~福島にバスで行ってきた(バス内もずっと打ち合わせ)。
現地でのオペレーション上のいろんな問題がわかった。被災地での印象はなるべく早く書こうと思う。とりあえず今日は「いま何をしようとしているか」を書きたい。


経緯は前回の記事通りである。たぶんわりと異例だと思う。民と官がこういうカタチで連携するのは初めてなんじゃなかろうか。今後の風穴になるといいな。

で、「政府側と連携し、ソーシャルの力も使って、被災地・避難所の現在のニーズをきちんと伝える」のが目的なのだが、被災地・避難所のニーズを取得する方法は3つあると考えている。

内閣に入ってくる自治体や現地「災害ボランティア・センター」からの情報。
各メディアが報じる情報。
そしてソーシャルメディア上にアップされてくる様々な現地情報の3つ。

この3つをなるべく正確に届けるサイトを作っているのが今である。まずはそれを作り上げるのが第一の目標。その後違うフェーズに入っていくと思うが、まずはそれ。

こういう場合、サイトを自前で作るとお金はかかるしスピードも遅くなる。バグ取りとかも大変。というか、お金をかけず、スピード重視かつソーシャルの「善意の力」を活かして進むのが「この時代」だと思う。で、ちょうどこちらがやりたいことにとても近いプロジェクトがあったので、提携させていただけないか打診した。

それが「sinsai.info」である。
青森から千葉まで、ものすごく広域に渡り、入域できないエリアも広い今回の災害は、その広域感の把握から入った方がいい。なのでインターフェースは「マップ」だと最初から決めていた。その目的にピッタリのプロジェクトがこれだったのである。

「sinsai.info」は、ハイチ地震、ニュージーランド地震でも多方面より活用されたクラウドソーシングツールUshahidiで構築された震災情報サイト。OpenStreetMap Japan および OpenStreetMap Foundation Japan の有志により自発的に運営されているものである。ここに集まっているスーパープログラマーの方々と連携し、官からの情報も掲出させていただく方向で一致した。

ということで、いま、スーパーなプログラマーの方々がすごい勢いで開発を進めてくださっている。震災ボランティア連携室はそこに「情報を提供させてもらう」というスタンスになる。

ただし。

現在、被災地の拠点となる自治体や社会福祉協議会が壊滅しているところも多く、各被災地の災害ボランティアセンターもまだ開設されていないところが多々ある。

現地から避難所のニーズを送ってくれるエリア・マネージャーも、道路等交通網の遮断、燃料不足などにより、まだほとんど現地に辿り着いていない。

つまり、「自治体や現地の災害ボランティア・センターからの情報」をしっかり出せるまでには物理的にまだまだ時間がかかるのが現状である。このサイトの大きな目的のひとつが少し遅れ気味。でも現地に情報を出す人が入らなければ無理。急ぎたいけど仕方がない… orz

その点、みなさん、ご了承ください。
いずれにしても、半年〜数年の長丁場な救援になるので、ここはしっかり体制が整うのを待つのがベターだと思う。それまではソーシャルの力で情報をやりとりし、救援していかなければ。


プログラマー以外にも、斉藤徹くんや許直人くん、上梨能寛さん、鎌田麻三子さんなど、総合プロデュースをしてくれたループスの仲間たちを含め(特にループスさんたちは寝てない…)、ショコラさんや藤代裕之さんや石川淳哉さんや佐藤澄子さんなどスーパーな方々や超太っ腹かつ凄腕な企業、そしてその中の人がこのプロジェクトに賛同して次々と「ボランティア」で集まってきてくれている。多すぎてここでは書ききれない。それはまた全貌がわかったらご紹介したいと思う。参加者増加中。

そういう「運営ボランティア」の公募も含めて、チーム発足3日目の昨晩、フェイスブックページをまずは起ちあげた。

「助けあいジャパン」フェイスブックページ

そう、サイト名は「助けあいジャパン」である。
今回の地震で、日本の世界に向けての強みが明らかになったと思う。それは「助けあいの力」じゃないだろうか。ベタな言葉だけど、実は日本人の一番の美点はここだと思う。チームワークも団体行動も地縁も思いやりも絆も、すべて「助けあい精神」から来るもの。それをまっすぐ表してみた言葉である。

本サイトは来週の発信開始になる。
上に書いたように、官が掴んだ情報の提供はもうちょっと後になるが、まずはソーシャルな力で発信を始めることができると思う。

というか、このサイトは「常にベータ版」。
被災者のニーズが日々変わっていくように、内容もデザインもどんどん変化&進化していく予定です。

救援ともども、長いおつきあいをよろしくお願いします。そして、ぜひ、みなさまのお力もお貸しください。

※運営ボランティア応募や情報提供などはフェイスブックページの方にお願いします。ボクの受信簿はもう溢れかえって収拾がつかなくなりつつあるので。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター
(株)ツナグ代表。(株)4th代表。独立行政法人「国際交流基金」理事。復興庁政策参与。公益社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。東京大学大学院非常勤講師。上智大学非常勤講師。
朝日広告賞審査員。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。
現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。
本名での著書に「明日の広告」「明日のコミュニケーション」(ともにアスキー新書)。「明日のプランニング」(講談社現代新書)
“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(光文社文庫)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。
花火師免許所持。
東京出身。東京在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園夙川芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao[a]satonao.com まで(←スパムメール防止のため、@を[a]にしてあります)。

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