歴史の縮図を最短で再体験する

2011年2月13日(日) 21:25:16

昨日の話の続き。

「型」っていうのはその分野の歴史の縮図なんだな、と思う。
その分野でひとかどの者になりたいとき、ゼロから始めて試行錯誤して頂上まで辿り着くのは余程の天才でも無理だ。過去の天才的な先人たちがぶつかった袋小路に同じようにぶつかるだろうし、彼らが落ちた穴にも同じように落ちるであろう。

だとすると、まずは先人たちが辿った道を全部再体験するのがいいと思うが、それでは何百年とかかってしまう。

当たり前だけど、自分ひとりで長い歴史上の天才たちの足跡を越えるのは無理なのだ。
だからそれをまずコンパクトに凝縮された縮図として学ぶ。
それが「型」であり、テクスト(本、教科書)なのだろう。

その文脈の中に自分の実存をねじこむという作業は「歴史の縮図を最短で再体験する」ということに他ならない。

最短の近道で再体験する。いまはもう「存在しないもの」である先人の思考の過程をコンパクトに知る。

この「最短の近道」を効率よく通らせてあげることが「教育」なんだな。
しかもご丁寧にも疑問に答えてくれる先人たち(教員)まで配して。

なんとありがたいことか。
こういう「ありがたい感じ」を中学とか高校とか大学のとき、全然自覚していなかった。なんでこんな「今を生きるのに関係ないこと」を勉強しないといけないのかと理不尽に感じていたくらいで。

あんなに効率的に先人たちの知恵を学べる環境にいたのにな。

まぁこういうものは後から気づくものなのだろうけど。
それにしても「勉強したいなぁ」と思う。
先人たちが苦労して辿った細道に実存をねじこんで、この身で再体験したい。50歳を迎える今年、その必要性をひしひしと感じている。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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