真夏の講演ロード

2010年7月10日(土) 21:39:59

昨日と今日で講演を3つこなした。
たまたま重なっただけだけど、かなりしんどかったな。

講演は、やっている途中はアドレナリンでていて元気ではあるけど、終わってから疲れがドッとくる(一応仕事をしつつなので)。二日で3つだとかなりの疲弊。日に何コマも持っている先生とか教授とか、思ったより激務だよなぁ…。まぁ彼らは彼らで「サラリーマンってよく体力持つよなぁ」とか驚嘆しているかもだけど。

ひとつめの講演は昨日の昼間。
「ソーシャルメディアから見た広告の実像と未来像」と題して、博報堂の須田和博さん、電通の大岩直人さん、そしてボクの3人で話した。聴衆は650人。立ち見も出た。かなりの盛況。

まずは須田さんが自らの仕事とソーシャルメディアへの取り組みについて。その後ボクが須田さんと一緒にやった鳩山内閣でのソーシャルメディア活用への流れを説明したあとソーシャルメディア一般論の展望を。そして大岩さんは須田さんとやった「MDGs2015」の話を。そして後半は3人でソーシャルメディアの濃い目の鼎談へ。

特にオープン・グラフの話は、意外と知らない人が多いので、聴いてくれた方々にはちょっと難解だったかも。
コンテンツと人を結びつけて世界を構築してきたグーグルの、その最強の構図を、人と人を紡いで世界を構築しようとするフェイスブックが変えてしまおうとしている。日本でフェイスブックが浸透するかどうかは別にして、世界のコミュニケーション潮流は大きくはこっちの方向に行くんだろうなぁ。そのときソーシャルメディア・リテラシーがない広告マンはたぶん生き残っていけない。オーバーでなく。

ふたつめは昨晩。これはちょっとユニーク。
ツイッターで「うちで講演してくれませんか?」と申し込まれ、ツイッターで知り合った人々が5人で住んでいるシェアハウスで「これからの広告」について話してきたのである。主催者はツイッター上で講演の告知をし、ツイッター上で申し込んだ20数名がシェアハウス(マンション)の一室に集まって聴いてくれた。

ツイッター上での気軽な依頼にいちいち応えていたら身が持たないが、「初めての体験はやってみろ」「思ってもみない流れには乗ってみろ」がモットーのボクとしては受けざるを得ない。シェアハウスにも興味があったし、若者達の考えにも触れてみたかったし。

思った通り、20数名というちょうどいい人数だったこともあり、いろんな質問や議論になり、とても面白い時間を過ごした。若い人の意見や質問はたまに本質を突く。わりと刺激と勉強になったなぁ。19時30分に始めて、気がつけば23時すぎ。昼の講演も含めて、かなり疲弊したが面白かった。

みっつめは今日。いつもの宣伝会議。コピーライター養成講座にて「コミュニケーション・デザイン」の講義。
いいクリエイティブを作りさえすれば伝わるという単純な時代ではない、というのは当たり前のことなんだけど、クリエイターを目指している人にとってはそのことはわりと盲点になりがち。その辺を「生活者の変化」から「過去と現在の広告お作法」、そして「伝わるならなんでもありのコミュニケーションへ」と読み解いていって納得してもらう講義である。そして最後には課題講評。

この課題講評、数週間前に課題を出しておいて、提出してもらったものを採点して持っていき、優秀な企画には「金の鉛筆」をあげるものなのだけど、この採点が異様に大変。なにせ課題がコミュニケーション・デザインなので、みんな数枚に渡ってびっしり書いてくる。それらを読んで理解して赤入れてコメントして採点するのを2クラス分、全部で200人くらいしないといけない。死む!

で、今日、その苦労して採点した課題を家に忘れるという事態に陥った。
時は昼の14時30分。15時から渋谷で講義である。ここから電車で30分はかかる。うぅ、どうしよう、家に取りに戻ったら遅刻じゃないか。でも提出された企画を見ながら講評もしないといけないし。ぐぐぐ。

ままよと引き返し、最寄り駅から家まで必死に走る。走りながら家の娘に電話し、少しでも近くまで持ってきてもらう。課題が入った封筒を娘から受け取り、すぐとって返す。酷暑の中を全力疾走。死む死む死むとつぶやきながら走った。あぁ超汗みどろ。荒い息で乗り込んだ電車の中の人がみんなでギョッとこちらを見るくらいの汗みどろ(笑)

結局10分遅刻で済んだけど、超汗臭く、終了後質問や感想に寄ってきてくれた生徒さんたちから離れよう離れようとしてしまった。だって自分でも汗臭いんだもん(笑)。素っ気なくしてごめんなさい。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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