サラリーマンの連帯

2009年7月18日(土) 18:59:39

昨日の「キッチン南海」は、何人かの方に「昔の何か」を思い出させたようで、エッセイのようなメールをいくつかいただいた。

ボクもまだなんとなく「昔の何か」から抜け出せず…。
なんだかモヤモヤするので、昨晩はいかにも「昭和」なサラリーマンが集まっている居酒屋、虎ノ門の「升本」で軽く飲んできた。飲むこと自体を減らしている昨今であるが(カラダに溜まった疲れを抜ききりたいため)、飲まないと決めちゃってストイックに生きるのもカラダに悪いと思う。いい加減に。適当に。

masumoto.jpgで、「升本」。
こういう、背広姿の中高年が大量に集まって赤い顔してるオヤジ居酒屋の効用は、「みんな、いろいろあるんだろうけど、毎日がんばってるんだよなぁ」みたいな、なんというか「サラリーマンの連帯」に浸れること。

自分だけが何かに苦しんでいるわけではない。自分だけが何かを喪失したわけではない。自分だけが「昔の何か」に申し訳なく思っているわけではない。みんな大なり小なりそんな辛さを引きずっている。そんな当たり前のことに、こういう大衆居酒屋は気づかせてくれる。

「升本」の2階は特に「連帯場」だね。
200人くらいのサラリーマンがわんわんしゃべって酔っている。昭和から平成へ、好況から不況へ、成長から停滞へ、年功序列から疑似実力主義へ、年長が敬われた時代からウザがられる時代へ……。いろんな変化をくぐり抜け、じっと耐えて働き続けている中高年たち。日本はこういう人たちが静かに支えている。

写真は「升本」のお酒メニュー。なんとなく可愛かったので携帯でパチリ。
可愛いというか、なんかハワイだのバリ島だのに行かずとも、こんな「飲んでる人にホッと楽しくなってもらいたい」という店員さんの小さな思いやりにこそ癒される。癒されるって言葉、嫌いなんだけど、でも、他にピッタリの言葉が見つからないな。思わず頬がゆるむ絵をありがとう。

うん、少しずつ「足元」が見えてきたかも。少しずつだけど。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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