キットカット・タクシー

2007年1月19日(金) 8:17:13

偶然「キットカット・タクシー」に乗った。正確には「サクラサク・タクシー」なのかな。

会社の人と乗ったのだが、これまた偶然、中学受験の娘を持つ人で「あと2週間ですねぇ」とか話しながら乗ったのだ。乗るときに「なんだか桜模様のタクシーだなぁ」と思ったのだがそういうタクシーだとは気づかず、乗ってそのまま「今年は中学受験生が去年より15%増えたんですってねぇ」「困りましたねぇ」とか、現場レベルの受験の話を続けていた。

ら、運転手さんが「大丈夫です! もう絶対受かります!」とイキナリ叫ぶ(大声で)。

ハァ、と微妙に笑ったら、「いや、ホントです! だって都内に30台しかないんです! 大当たりです!」と言う。そして「サクラサク仕様のキットカット」と「さくらさくよ。2007」のノートを手渡してくれたのである。キットカットが「きっと勝つと」の語呂で受験生に人気なのは知っていたが、こんなことやっていたとは知らなかった。

なんでも、本郷商店会と中央無線タクシーと企業数社で「サクラサク受験生応援委員会」っていうのをやっていて、都内で30台、満開の桜のラッピング・タクシーを運行しているらしいのだ。受験生とその家族が乗るとキットカットとかをくれるらしい。しかも、大学入試センター試験当日は、東大本郷キャンパスへ付近の駅から受験生の無料送迎するんだって。

いや、しかし、なんだか妙にうれしいもので「受かるかも〜!」と親同士やけに喜ぶ。
というか、受験生の親同士が一緒になるのも珍しいが(しかも話すのはほとんど初めての人)、そのふたりで都内で30台というタクシーにたまたま乗るのも相当な確率だ。もうこの時期になると神頼み的な気持ちになっているので、マジで「受かるかも〜!」とニンマリしてしまう。オレも普通の親になっちまったなぁとシニカルな部分をほんの少し残しつつ。

ただし、ちょっと微妙。
そのキットカットとノートを出先に忘れてきちゃったのだ(泣)

カバンを持っていなかったので机の上に置いたんだけど、縁起物だからとキレイに並べて置きすぎて風景に馴染み、帰りに気がつかなかったのだ。あ〜あ。今日とりあえず取りに行ってみるけど、不特定多数が出入りする場所なので、無理かもなぁ。

タクシーに乗った時点で御利益があるのか、キットカットとノートを忘れた時点でその御利益もなくなってしまうのか、どっちなんだろう。でもまぁ受験生の親は「出来ることはすべてしてやろう」という気分になるので、取りに行ってみる。冷静に考えれば、単に商店街&企業のキャンペーンに踊らされているだけなんだけど…。上手に受験生の家族心理を突いてくるなぁ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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