メニューでもっと悩ませて

2006年5月31日(水) 9:23:52

昨晩は最近有名な大井町「萬來園」で中華。
カウンターのみの店でメニューがない。料理は料理人と相談して決める。「ええと今日はカニと車海老とスズキとアサリと牛肉と○○と○○と…」と、食材をズラリと言われ、「カニは春雨と煮るかカラッと揚げるか卵と和えるか、それか○○してもいいし…」と、料理法をズラリと並べられる。客は悩みに悩んで「うーん、うーん、じゃ、まずカニをぉ、ええと揚げてもらいますか、いや春雨もうまいよねー、うーん、いややっぱり揚げてぇ、それとその牛肉とマコモダケのっておいしそう、ソレね、それからー…」とひとつひとつ決めていく。決めると「ハイ、ワタリ蟹。すごいでしょ」と食材を見せてくれ、目の前でジャジャジャと料理してくれる。メニューで悩むのって実は食事自体と同じくらい楽しいのだなと再確認。

メニューで悩むといえば、数日前に行った東京タワーの真下に位置する素敵なレストランも秀逸だった。こちらはメニューに分厚い表紙がついていて、絵本のよう。開くとメニューがイラストになっており、ゆっくり眺めて考える趣向になっている。どれもこれもおいしそうに見え、これまた悩みまくるのである。

優秀なメートルがいるレストランもメニューで悩ませてくれる。今日のオススメを聞くだけであまりにおいしそうで頭を抱える。壁にメニューがズラリと数十数百貼ってある居酒屋とかも悩ましい。また「おいしそうな字」というのも存在していて、あぁそんな字でメニュー札書かれたら堪らないわと身をよじることになる。「今日はこうなっております」と魚が美しく並べられたタネ箱を見せてくれるような鮨屋もたまらない。まぁ鮨屋の場合は悩まず「全部食べる!」とかなっちゃうのだけれども。

レストランでのメニューの悩みは深ければ深いほど楽しい。テーブルになにもないまま悩む最初の十数分は客にとっての極楽タイム。最近はコースしかない店が増えたけど、この極楽タイムがないのはやっぱりちょっとつまらないよね、とか思いながらの中華三昧でありました。あぁ紹興酒飲みすぎた。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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