ちゃんと本人に伝えること

2006年3月14日(火) 7:23:25

「山本彩香」行きから帰ってきて改めて思うことは「意外と本人に伝わっていないぞ」ということ。
数日前にも書いたけど「その人が存在する価値ってその人からは本当に見えにくい」。こんなことボクが伝えなくても当たり前に認識してるでしょう?というようなことがわかっていなかったりする。

たとえば彩香さんのシャコ貝の豆腐よう漬けについて「これは本当に名作ですねぇ。そういうメールもいっぱい来ます」と言ったら「ホントに? うれしい!」とやけに初々しくおっしゃる。「もしかしてそういう評判って届いてないんですか?」って聞いたら首を横に振る。もちろんお店や売り場でのお客さんの言葉や売り上げで好評なのはわかるが、ちゃんと感想が耳に届くことが意外と少ないらしい。

あぁ伝わってないんだ〜…。いろいろ聞いてくると、ご自分がいまお店で実践していることの意義や貴重さもいまひとつ認識していらっしゃらなかったようである。今回いろんな方に言葉をもらってようやく理解者が多いことを実感した感じであった。

ボクは長くジバランというレストラン評価サイトもやっていたので客観評価のために店の人とはほとんど会話してこなかったし、店の人と話して親しくなると「何のしがらみもなく気楽&気ままに店に行ってスッと帰る」という極楽ができなくなるので避けてきたのだが、いまはもうジバランもやめたしスタンスも変えたし、これからは「尊敬する店」「志が高い店」「これからも末長くやって欲しい店」にはきっちり感謝と想いを伝えていこうといまさらながらに思った。
照れてしまってその場で伝えられなければ、メールかハガキで本人にちゃんと伝えよう。そうしないと店は少しずつ消えていく。志や目標を見失っていく。それを今回改めて実感した。

そういうことがスマートに出来るのって実に難しい技なので躊躇はするが、でも、不格好でもしどろもどろでも伝えないよりは伝えたほうがマシ。店の人はそのモチベーションを客の言葉でキープするのだ。感動した客はきちんとその感動を店に言葉で伝えなければ、結局「その店のレベルが少しずつ下がっていく」という客にとって最悪の事態になってしまう。

幸せなことに、世に数店「尊敬する店」をボクは持っている。きちんとしつこいくらいに本人に伝えなきゃ。ホントこちらが思うより意外と伝わってないんだから。お店に限らず尊敬する人とか感謝する人にはその意を相手にちゃんと伝えなきゃ。さぼるなよ、自分。

p.s.
山本彩香さんに何か伝えたいことがある方はボクが仲介することもできますので、直接が気恥ずかしい方はメールをボクにくださいませ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター
(株)ツナグ代表。(株)4th代表。独立行政法人「国際交流基金」理事。復興庁政策参与。公益社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。東京大学大学院非常勤講師。上智大学非常勤講師。
朝日広告賞審査員。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。
現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。
本名での著書に「明日の広告」「明日のコミュニケーション」(ともにアスキー新書)。「明日のプランニング」(講談社現代新書)
“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(光文社文庫)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。
花火師免許所持。
東京出身。東京在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園夙川芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao[a]satonao.com まで(←スパムメール防止のため、@を[a]にしてあります)。

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