どこか美しい場所で暮らしたいという夢

2006年2月20日(月) 9:20:41

近所の大きな家がつぶされて、小さな区画が7個も出来た。つまり7軒分建つわけ。しかも昨日通りかかったら1軒はもう建っていた。マジ? 1ヶ月弱で建つ家って…。

趣ある古いお屋敷で緑も多かったのだが、いまや木など一本もない。フェイクの壁の似たような新建材の家がずらっと並ぶんだろうな。電線も醜く張り巡らされる。町から美がどんどん消えていく。

普段は気付かない。でもたまに意識して歩くと日本の町並みは本当に醜い。どこか美しい場所で美しく暮らしたいものだが、そんな夢がかなうとしてもきっと引退後。順調にお金が貯まると仮定して。年金に頼らず生活できると仮定して。でもあと15年ほど必死に働くのは前提。15年後ねぇ…。若く元気なうちに夢をかなえて楽しみたかったな。

今、若者たちが手っ取り早く稼ぎたいと熱望してるのはおそらく同じような気分からだろう。すごいいい生活や出世がしたいわけでもない。ちょっとした夢をかなえたいだけ。でも、そんなささやかな夢を実現させるためにこの高度成長後の閉塞感ありありの社会でヘコヘコと30年も40年も働くのはイヤなのだ。当たり前である。その点、社会と一緒に夢を見られた今の60代70代はシアワセであったと思う。

そのうち娘から「この社会で長く仕事をしていく目的と意味」について質問されるだろう(彼女がやりたい仕事・夢を見つけていない場合)。
自分に置き換えて今から準備しているのだが、説得力ある答えを言う自信がない。迷いだらけの毎日を送っているせいだな。困ったものだ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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