お手軽になっちゃう前を知っているシアワセ

2004年3月29日(月) 5:40:44


ふと思い立ってiPod内の整理を始めてしまったワタシ。
30GBの中にとりあえずぶっ込んである5000曲超の音楽のタイトルの付け方を統一したり(特にクラシックはアーチストの項目が作曲者になっていたり演奏者になっていたり指揮者になっていたりバラバラ)、iPod使い始めの頃に低いビットレートで入れていたものを高く録音しなおしたり、いくつかアートワークを挿入してみたり。
もちろんすべて作業を終えるには毎日やっても数週間かかるレベルなのだが、この超便利かつ優れたMP3音楽媒体は「とりあえず媒体」から「メイン媒体」へと自分の中で変化してきたので、長期的に展望をもって整理しようと志しだしたのである。CDやDVDなどの記録媒体の時代もそろそろ終わり、ネットで一曲ずつダウンロード購入してハードディスクで聴く時代になりそうだし。「アルバム」という制作単位も変わっちゃいそうだしなぁ。まぁもともとあれはLPの演奏時限に影響された単位だったので、変わっていっても仕方ないと思うが。

大量にあるCD(これ全部録音するには100GBでも足りなそう)やそこそこあるLP、そしてクレル・チェロ・マッキントッシュ・アポジーなどのオーディオが泣いているが(知らない人がいるかもしれないので付け加えると、コンピュータのマッキントッシュが出るまでは、マッキントッシュと言えばハイエンドオーディオの代名詞だったのです)、これらは特別の時用に。普段はiPod以外の音楽媒体は考えられない。

それにしても……。ボクは幸せだ。
LPで育ち、カセットテープやAM・FMをむさぼるように利用し、CDの出現に驚き、MP3を酷使し、と、すべてを経験できた。ぎりぎりソノシートやSPにも幼児の頃に触れた。
LPのあの儀式性や稀少性、そしてエアチェックの苦労やカセットに対する愛情を知っている世代は音楽に対する思い入れが違うと思う。お手軽になっちゃう前を知っているシアワセ。それを知っている上で便利を享受できる深いシアワセ。いまの若い子たちにザマアミロと言いたい。うくくく。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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