カムカムミニキーナ公演「孤独なパイロット」
2003年5月30日(金) 7:06:51
カムカムミニキーナ公演「孤独なパイロット」観劇。新宿シアターアプル。無名端役の米田弥央の応援で行ったのだが、ひと言しか台詞がなかった(笑)。藤田記子、松村武、八嶋智人ほか、役者はなかなか良かったが、脚本が冗長かつちょっと理屈っぽくてこなれてない。物語が納得のもと収束しない。拡散もしない。だから観客にカタルシスがない。脚本が抜けてくればもっといい劇団になるだろう。いい構図はいっぱいあったし。
新宿シアターアプルは歌舞伎町にある。大学時代は毎日のように行った歌舞伎町。ゴールデン街に行きつけの飲み屋があったのだ。先輩が開拓したスナック。学生のくせに毎日のようにそこに通っていた。学生割引で1000円で何杯でも飲ませてくれる豪快なママさんがやっている小さな小さな店だった。垂直に近いグラグラの階段を上る。カウンター6人とテーブル4人がすべて埋まると酸素が足りなくなるような小さなオンボロ店。つぼ八より安く済むし、伝説のゴールデン街で飲んだくれている自分に酔っていた。ちょっと売れない演劇人か文士みたいじゃん?なんて。いま考えると背伸びしまくりの大学生をよく相手してくれた。根拠のない自信に溢れ、青臭い人生論だの吐いてる学生をどうしてああ寛容に受け入れられるのだろう。ボクならうざくてたまらん。
そんなこともあって20年前のボクにとって新宿は庭のようなものだったのだが、ちょっと行かないとすっかり変わり、まるで見知らぬ街のよう。ズボンの財布を手で押さえ、怖いおにいさんと肩がぶつからないように気をつけ、身体を固くしてサササと通り抜ける。店を失うと街も失う。ボクの歌舞伎町はあの店とともに終わったのだな。
