アニサキス・アレルギー、食べていいモノだめなモノ

2018年11月 5日(月) 20:58:43

アニサキス・アレルギー話の第三弾です。

前のふたつはこちらをごらんください。

アニサキスにあたって、一生ほとんどの魚が食べられなくなった話
アニサキス・アレルギーかも?と思ったら(IgE抗体検査とプリックテスト)

上は、ボクのリアルな体験談。
下は、体験を後から振り返って、アニサキス・アレルギーの検査についての情報共有です。

「アニサキス症」と「アニサキス・アレルギー」の違いや、そもそもアニサキス・アレルギーって何、とかいうことはひとつめを読んでください。


アニサキス・アレルギーはまだまだマイナーな病気ですが、逆に、だからこそ情報が非常に少ないです。
せめてこのアレルギーにかかった方が集まれる場を、ということで、フェイスブックにグループを作ってみました。この病気の方はぜひ登録してグループに参加してください。
情報交換したり、なぐさめあったり、励ましあったりしましょう。魚を食べられない人生、なかなかつらいので。
アニサキス・アレルギー友の会


さて、今回は「アニサキス・アレルギーになった人が、食べていいモノだめなモノ」に絞って書こうと思います。

アニサキス・アレルギーはマイナーな病気です。
ただ、情報があまりに少ないので、ボクが知っていることをある程度共有したいと思います。


アニサキス・アレルギーと診断されると、漠然と「魚介類は控えてください」と言われます。アニサキスという寄生虫がいる確率がある魚を食べると命の危険があるからです(ヒトによって症状の軽重はあります)。

ただ、海のものすべてがダメなわけではなさそうです。
そのことを整理して書いていこうと思います。


これを調べるために、ボクは東京海洋大学の嶋倉邦嘉准教授の元を訪ねました。
日本で数少ない寄生虫の研究者で、アニサキス研究では唯一かもしれない方。

お話をお聞きしてわかったことは「わからないことが多すぎる」ということw
アニサキスってまだまだ謎に包まれているんですね。

本も、手に入る限りでは『魚類とアニサキス』(日本水産学会編)という昭和49年発行の古い本しか手に入りませんでした(写真。古本で買ったのでボロボロ)。
これを買って熟読しましたが、まぁなにせ昭和49年発行。古すぎますけどね。。。

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でも、本もそれなりに有効な部分はあるし、嶋倉先生も親切に「食べられるものの可能性」について教えてくれた。推測もしてくれました。
また、ボクも本を読み込み、ネットでいろいろ調べ、ロジカルに考えて推測してみました。

それを以下に書いていこうと思います。

ただ、以下に書くことは、エビデンスがある情報だけでなく推測も混じっていることをご了承ください。
あまり不正確な情報をネット上に流したくありません。有効というより害になり得ます。

でも、アニサキス・アレルギーについての情報があまりに少ないのです。
だから、個人の経験も含めて共有することにしました。必ずしも正しい情報とは限らないので、ここの情報を信じるにしても自己責任で信じてください

今後、間違いがわかったり、新しい情報を仕入れた場合は、できるだけ早く訂正・追記します。

そのことをご承知置きいただいた上でお読みください。


1. そもそも、アニサキスってどんなヤツ?

「そもそも」なんて面倒くさいこと知りたくないとは思いますが、ここを知りさえすればいろんなことがわかります。

教養として、話のネタとして、予防のためにも、ぜひアニサキスの生態を知ってください。
アニサキスの写真は載せませんが(キモイし)、幼虫の体長は1~3cm程度の線虫(イトミミズみたいなの)をイメージしてください。

で。
アニサキスの生態で、理解すべきポイントは4つ
ここだけわかってれば、アニサキスのことをお酒の席で語れます!

○アニサキスの成虫は、クジラやイルカなどの胃腸の中に棲んでおり、排泄物(糞)とともにその卵が海に散らばる。
○卵は海で孵化し幼虫になる。それをオキアミなどの甲殻類が食べ、そこに寄生する。
○そのオキアミなどを魚やイカが食べて、幼虫はその魚やイカの胃の中に移動し、寄生する。
○その魚やイカを、またクジラやイルカが食べて、彼らの胃の中で成虫になる。

これがアニサキスの一生ですね。

その途中で、魚やイカに寄生した生きたアニサキスを人間が食べると、彼らは人間の胃の中では成虫になれず、幼虫のまま胃壁や腸壁に食らいつくわけです。そして激痛! これが「アニサキス症」です。

そして、このアニサキス(のタンパク質)をアレルゲンとするアレルギーが「アニサキス・アレルギー」となります。

この4つのポイントを理解すると、おのずと

★クジラやイルカなどの糞が散らばらない湖や川の魚にはアニサキスはいない

ことがわかり、

★海の魚のほとんどがオキアミをエサにするので、海の魚にアニサキスがいる可能性は非常に高い

ということもわかります。
ついでに言うと、

★オキアミを使ってる食材は危ない →キムチは食べられない

こともわかるし、

★オキアミに近い小さな甲殻類(小エビとか)もわりと危ないんじゃないか

ということも推測つくわけです(これに関してはエビデンスはないけどたぶんそう)。
もっと推測を進めると、

★大きなエビやカニは大丈夫なんじゃないの?

とか、

★アニサキスの幼虫を食べるわけではない貝類は大丈夫じゃないか?

とか、仮定ができるわけですね(下の方で考察しています)。

そして、理解をもうひとつ深くするために知っておくべきコトは、

○幼虫が寄生している魚やイカが、人間に捕られて死ぬと、内臓から身に移るヤツがいる

ということ。

我々が魚の身を食べてアニサキスにやられるのは、これが理由です。つまり、

★内臓や身に生息しているアニサキスをたまたま食べてしまうと、アニサキス症やアニサキス・アレルギーになる可能性がある

ということです。

ちなみに、嶋倉先生曰く、「魚が生きているうちにもアニサキスが内臓から身に移っている場合がある」とのこと。となると、「超新鮮なうちに内臓を取り除けば大丈夫、とは確言できない」ということになります(ただし確率は低そう)。



2. アニサキスってほぼ全部の魚にいるの? いない魚はいないわけ?

(1)で書いたように、海に生息するほとんどの魚がオキアミなどの甲殻類をエサにしており、それらを食べる魚にはすべてアニサキスがいる可能性があります。

つまり、「海の魚はほぼ全部ダメ」と思った方がいいです(涙)。

一時期、小さい魚(シラスとか)は大丈夫かな、と思っていたけど、オキアミと一緒で、卵や幼虫を捕食している可能性は高いです。
なので、幼魚なども危ないと思います。

ただし、淡水魚や海を経由しない川魚(ウナギやアユは海を経由するのでNG)、内陸部での完全に海から隔離された養殖魚(これもエサなどにオキアミを入れてたらアウト)などは大丈夫だと思われます(後述)。

とはいえ・・・本『魚類とアニサキス』の中に「感染経路は不明ではあるが、幼虫は淡水域でニゴイとウグイからも発見された」という文章を見つけてがっくりきました。淡水魚でもいる可能性はある、ということですね・・・。確率は低いと思いますが。


3. とはいえ、生きてるアニサキスを魚から除去すれば食べられるんでしょ?

アニサキス症を予防するだけなら、答えは「YES」です。
でも、アニサキス・アレルギーなら「NO」です。

アニサキス症を予防するだけだったら、生きているアニサキスさえ殺すか除去すれば、魚を食べられます。アニサキスが生きていなければいいんですから。ちなみに、殺すためには、冷凍(ー20℃以下で24時間以上)するか、焼く(60℃で1分以上の熱処理)か、目視で取り除くかしかありません。

ただ、アニサキス・アレルギーの場合だと、アニサキスのタンパク質に反応するので、生きていても死んでいても関係ありません。死骸のタンパク質にも反応してしまうということです。

また、嶋倉先生曰く「アニサキスの中にアレルゲンの可能性がある物質は14種類あり、アニサキスからの分泌物もアレルゲンになりうる」とのこと。

これは・・・なかなかつらくてですね。

つまり「アニサキスが内臓から身に移動したとして、その移動経路に分泌物が残されていたら、そこにアレルギー反応してしまう可能性がある」ということです。
アニサキスの生体や死骸を除去したとしても、移動経路が汚染されている可能性が残るのであれば、ほとんどの魚の身はやはり食べるの危険、ということになってしまいます・・・(泣)



4. 本当に焼き魚や煮魚もダメなの?

アニサキス症の予防ならオッケーです。
ぜひ焼いたり煮たりしてください。生焼けでなければ100%ヤツらは死にます。

ただ、アニサキス・アレルギーだとダメですね。
加熱したアニサキスでもアレルギー反応することが多いらしいです(少なくともボクは反応しました←プリックテストのブログ参照)。なので焼き魚でも煮魚でもダメです。

ただ、加熱したアニサキスをプリックテストして、もし大丈夫だったら、焼き魚や煮魚は大丈夫になります。
ぜひ、プリックテストをしてみてください(→こちらを読んでください)


5. カマボコとかチクワとか、魚を使った練り物はどうなのよ?

アニサキス症予防ならオッケー。
アニサキス・アレルギーならNGです。

カマボコやチクワ、など練り物とか摺り物とか言われるものは、アニサキスが多く寄生するタラの身を使って練り込むことが多く、やはり危ないとしか言えません。

もちろん、アニサキスもすりつぶされていると思いますが、体内のタンパク質に反応するので、アレルギーは発症する可能性があります。

おでんとか、鍋とかに練り物や摺り物がありますね。
おいしいです。
でも・・・食べるのはとても危険と思われます。


6. エビやカニは食べられるのかな?

まぁアニサキス症は大丈夫だと思いますが(オキアミを生で食べない限り)、アニサキス・アレルギーだと(1)で書いたとおり、幼虫を捕食するオキアミや小さなエビなんかは危ないと思います。

なので、オキアミを使うキムチは危ない
また、シュリンプカクテルとかも危ないかもですね。

嶋倉先生にお聞きしたところ、以下のお返事が届きました。

万が一食用とするエビ・カニがアニサキスの卵を摂取したとしても、卵あるいは第1期幼虫のアレルゲン性が調べられていないので、アレルギーに因る諸症状を絶対に誘発しないとは言い切れませんが、卵の摂取が確率論的に極めて低いこと、食用のエビ・カニ類はアニサキスの適合中間宿主ではないこと、そのステージの虫体のサイズが第3期幼虫に比べれば極めて小さいこと等を総合的に判断すれば、アニサキス特異IgEを保有されている方も、とりあえずは大丈夫かと思います。
このような疑問を解決するためにも、第2期幼虫ステージ以前のアレルゲン性を確認したいと思っております。
(ちなみに)ブラックタイガーは基本的に養殖池で育ちますので、消化管内にはほぼいることはないと思います。危ないのは釣りのコマセに用いるようなアミ類ほどのサイズの甲殻類(shrimp)は危険かもしれません。ちなみにブラックタイガーはprawnで、それよりも大きなlobsterも問題ないと思います。

とのこと。

ここは推測も入っていますので100%ではありませんが、prawnやlobsterは大丈夫ではないか、ということですね。

ブラックタイガーやロブスター、伊勢エビなんかが食べられそうなのは朗報です!

※【追記】ただ、汽水域や海水で養殖をするブラックタイガーもいるので、そちらの場合は危ないかもしれない、という情報あり。ブラックタイガーだから大丈夫、と安易に考えないでください!

また、カニも同じですので、大きなカニ(タラバや松葉、花咲など)は大丈夫のようです(100%ではない!)

特に安全なのは「カニの足」かと思います。
とても低い確率で、カニが「海中に散らばった卵や幼虫をたまたま吸い込んだ」としても、カニの内臓にそのままとどまることはあっても、絶対に「カニの足」には移動しないと思われます。つまり、かなりの確率で「カニの足は安全!」


7. 貝はどう? カキは? ウニは?

上の(6)で書いたエビやカニと一緒だと思われます。
つまり、アニサキスの適合中間宿主ではないので、貝は大丈夫でしょう。

カキもウニも、同じ理由でたぶん大丈夫。

とはいえ、100%ではありません。
貝が「海中に散らばった卵や幼虫をたまたま吸い込む」可能性はあるからです。それをそのまま食べれば、アレルギー発症する可能性はありますが、わりと低い確率かと思われます。

ただし、クジラやイルカが多くいる海域の貝は、確率が上がるかもしれません。
なにごとも100%ではないので、注意してください。


8. 魚卵や白子はどうなんだろう。イクラとか筋子とか明太子とか・・・

結論から言うと、魚卵は危ないです。

アニサキスは魚の胃腸に棲みつきますが、その後、肝臓や身など幅広く移動します。特に大きな臓器である肝臓に多く移動したりします。

魚を捌くとわかりますが、魚卵も白子も言ってみれば「大きな臓器」。アニサキスが移動しない理由がありません。

残念ながら、イクラも、筋子も、タラコも、白子なども、ダメですね・・・生だとアニサキス症も危ないです。アレルギーの場合、加工品である明太子とかカラスミも危ないかと思います。


9. タラコ・スパゲッティーは? ほぐしてあるじゃん?

細かくほぐせば大丈夫じゃないか、たとえばタラコ・スパゲッティーとか大丈夫じゃないか、とは、ボクも思います。
タラコや明太子をそのまま食べるときも、ほぐした上でアニサキスを目視して、大丈夫ならいいんじゃないか、と。

ただ、(3)で書いたとおり、アニサキスの分泌物に反応する場合があるので、100%ではありません(アニサキス・アレルギーの場合は、です。アニサキス症なら大丈夫です)。

ちょっとおびえながら、という感じですかね・・・


10. 川魚や淡水魚はどうよ? イワナは? ウナギやアユは?

これは(1)で書きました。
クジラやイルカなどの海洋哺乳類がいない湖の魚や川魚は大丈夫です。

ただ、海を経由して川に登る魚、ウナギ、アユ、サケなどは、危ないです。ボクはアユ釣りを趣味としていた時期があるので、とても悲しいです・・・。ただ、海から遡上する天然アユではなく、たとえば琵琶湖で養殖したものを放流したアユであれば大丈夫です。天然アユではない、と身元がはっきりしていれば食べられると思います。

ちなみにサケは、特にアニサキスが多くいる魚のひとつですね。
これは推測ですが、大きな魚はアニサキスがよりたくさんいるのではないでしょうか。オキアミとかをたくさん食べるからです。アジよりもサバに多いのは、サバのほうが大きいから、と、ボクは踏んでいます。まぁあくまでも推測ですが。

川の上流に棲息するイワナやアマゴはたぶん大丈夫です。
ニジマスなどのマスも、海を経由している種類でなければ大丈夫ですね。

同じ理由で、内陸で養殖された魚も大丈夫だと思いますが(地下海水で育てるお嬢サバとか有名ですね)、オキアミをエサに使ってなければ、という条件つきになります。


11. ダシやソースはどうなのかな?

鰹節は発酵することによってアニサキスのタンパク質もアミノ酸に変わっているのではないか、と思われます。

そういう意味で、鰹節自体は安全。ということは、鰹ダシは安全だと思います。

ただ、アゴダシやイリコダシはわかりません
アニサキスのタンパク質がスープに染み出ないとも限りません。この辺は証明が難しいので、なんとも言えないので、ボクは一応避けています。

ソースについては、ほぼ危ないと思います。
アンチョビソース、とか、もうアウトだと思います。煮込んだソースも、魚を元にしている限り危ないですね。


12. 魚醤は? オイスターソースは?

発酵しているので、魚醤は大丈夫でしょう。
オイスターソースは、もともとオイスター(カキ)の危険性が低いので大丈夫かと思います。


13. 食品表示でよく「サバエキス」とか書いてあるけど、エキスはどうなのさ?

コンビニやスーパーに行って、サンドイッチや調理品などの裏面の原材料名をよく見ると、使ってあるものがくわしく書いてあります。そこでよく見る「サバエキス」・・・

このエキス、どうやって作っているかが全くわからないのでなんとも言えません。
アレルギーはアニサキスの分泌物にすら反応する可能性があるので。

ただ、分泌物が混じっているとしても、相当薄まってますよね。
ボクはいろいろ試した挙げ句、まぁ大丈夫ではないかなぁ、と思っていますが100%ではありません。

※【追記】この前、柿ピーに「かつおエキス」が使われているのを見ました。柿ピーよ、おまえもか!

また、カレーとかにエビエキスやカニエキスを使っている店もあります。
エビやカニは上記したように可能性薄いですが、これ、オキアミのような小エビを使っている可能性高いですよね・・・そうなるとアウトかもしれませんが、やはり「相当薄まっているはず」です。ボクは、まぁ大丈夫ではないかなぁ、と思っています。


14. 肉は・・・大丈夫なんだよね?

そう思いたいですね・・・
ただ、気になることが2つあります。

肉類の内臓料理が危ないという症例

リンク先(国立感染症研究所)から引用すると

2)アニサキスと回虫との交差反応
アニサキスアレルギーによるアナフィラキシーとの診断に基づき,魚類の摂取は控えていたが, 肉類の内臓料理(ホルモン焼き)の喫食後にアナフィラキシーを呈した症例を我々は報告した。(中略)今後, アニサキスアレルギーによる蕁麻疹・アナフィラキシー症例に遭遇した際には, 内臓料理の喫食にも留意するように, 患者指導を行うべきである

交差反応とは、ある抗体が、その抗体の産生反応を引き起こした原因である抗原以外の別の抗原に結合すること。つまり、アレルゲンに似た構造を持つ物質がアレルギー発症の原因となる、ということです。

つまり、アニサキスに似た抗体がいるんですね、動物の内臓に。動物の内臓料理系はちょっと警戒したほうがいいです(泣)

もうひとつ、「魚食性海鳥」の肉もちょっと危ないようです。
本『魚類とアニサキス』に「線虫は魚食性ないし肉食性海鳥へも寄生できるらしい」と書いてあります。
つまり、アニサキスが寄生している魚を海鳥が食べて、その内臓に寄生している場合がある、ということですね。

カモメなどの海鳥はほとんど食べませんが、知識として知っておいた方がいいかもしれません。


15. 陸の野菜は大丈夫だと思うけど、海藻はいける?

陸の野菜は100%大丈夫です。
では、海の野菜であるワカメやコンブなどの海草・海藻はどうなのか。

これは、「海の中を漂っているアニサキスの卵や幼虫が、海藻に絡みついて、それがそのままのカタチで捕られ、出荷され、台所で軽く洗っても落ちず、口に届いた場合」のみ、危ないですw
つまり、まず大丈夫かと。


16. 魚を調理するのも危険なの?

アニサキス・アレルギーの場合、たとえば前のブログを見ていただくとわかるけど、皮膚に溶液を少し刺すだけで大きく反応しました。

そこから考えると、アニサキス・アレルギーがある人が、手で直にアニサキスを触ったり、傷口にアニサキスが触れたり、触った手を口に運んだりすると、やっぱり危ないと思われます。

では、魚などを煮るのに使った鍋で調理した料理はどうか。

その煮汁をそのまま使ったのであれば、危ないですが、調理器具をかえずに使っているくらいならボクは大丈夫ではないかと思います。寄生虫やその分泌物が調理器具について、それが回り回って口に届く確率はあまりに低いと思うので。



いまのところ、だいたい以上です。
情報が入り次第、いろいろ訂正・追記していきますね。

言えることは、アニサキス・アレルギーの人が食べて当たるか当たらないかは、基本「確率論」ということです。

たとえ生のサバを食べても、そこにたまたまアニサキスが(生体でも死骸でも)いなければセーフだし、たまたまアニサキスがいたらアウト、ということです(移動経路問題は残りますが)。

また、アニサキス・アレルギーだとしても、症状が軽いなら、とりあえず食べても大丈夫です。
ただし、いつ劇症(アナフィラキシー)まで発展するか、これはわかりません。
防災訓練のように、「今日、この場でアナフィラキシーになったら、救命病院はどこなのか」くらいはスマホなどで確認して、会食や宴席に臨まれたほうがいいと思います。いやマジで。

そして、一度アナフィラキシー・ショックになった方は、二度目はより劇症になると言われています。

免疫細胞がアレルゲンに対して「あ、またコイツ来やがったな。でも攻撃法知ってるもんねー」と、いきなり総攻撃をしかけてしまうらしいのです。へたすると20分で死に至る、と言う警告も受けました(エビデンスがあるわけではありませんが)。

つまり、魚を食べるのが文字通り「命賭け」の賭けになるわけです。
当たるも八卦ということです。死ぬ危険を冒してまでしてこの魚を食べたいのか、ということです。


なお、病院で処方してくれる「エピペン」というものがあります。
万が一「アナフィラキシー・ショック」になってしまったら、この注射を太ももに刺して応急処置をします。

これを持って歩けば、多少危ないものも食べられます。ボクも持って歩いています。

ただ、お店に迷惑かけるし(アナフィラキシーになったら手が震えて刺せない場合もあるので、同行者やお店の手を借りないといけないし、救急車を呼ぶような自体になったらお店自体に大迷惑です)、同行者にも迷惑です。

ボクは最後の手段だと思っています。

以上、とりいそぎ、情報共有(ボクの推測もかなり含まれていますが)でした。

ご参考になれば、幸いです。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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