オフミが苦手である。 特に、相手がホームページを持っていない場合はダメである。 なぜって、相手はボクのホームページを読んでいて、ボクの趣味から考え方から食事の好みからファッションの方向性まで知っているんだぜ。 それに比べて、こちとら相手のことな〜んも知らんのだ。 不公平でしょ? あ、「オフミって何?」っていう方も読んでくださってますね、きっと。 ええと、「オフライン・ミーティング」の略。オフともオフ会とも呼びます。 つまり、こうやっていま読んでくださっているアナタとボクは「オンライン」で会っていますよね(そうか?)。例えばメールのやり取りだって「オンライン・ミーティング」なのですわ。 そうでなくて、オフラインで会うこと。これをオフミ(オフ、オフ会)などと申します。 ま、簡単にいうと、ネットに棲む人々がツラあわせて宴会すること、つう感じでしょうか。 で、そのオフミが、不得意なのですよ、あたしゃ。 つまりはツラあわせた時に、相手はこっちのことを一方的にくわしーく知っていて、こっちは相手のことをまったく知らない、という状況のオフミが多いんですね、ボクの場合。 あ、さとなおさん、はじめましてー! 相変わらず忙しいんですかぁ? あ、黒なんて着て、似合わないって書いてたじゃないですか。イエローアンダートーンでしょ、さとなおさんは。 あ、このまえさとなおさんが8点つけてる店行ったんですよ。でもあそこのサービス、どう思います? そうそう、響子ちゃんはお元気ですか? うちで流行ったんですよー、おなかすいてぃあ〜って。それにしてもこの頃更新さぼってられますねー。今度のニューヨーク出張で忙しいんですか?・・・ まったくの初対面で、いつもこんな感じなのだ。 相手が詳しいのだ。ボクのことに。ボクは、はぁはぁ、なるほど、あは、いやいや、などと反応するのが精一杯で、なんだかとっても居心地が悪いのである。 雑踏の中にひとりハダカで迷い込んだような、そんな感覚。 わかる? こっちはホームページに生身を晒していて、つまりは、ハダカ、なわけ。 でもみんな服着ているのよ。晒してない。 めちゃ恥ずかしいでしょ。みんなが服着ているところにひとりだけハダカって。 だから、オフミとなると非常に構えてしまってなかなかくつろげない。 一度ハダカを晒してしまえば楽、という考え方もあるけど、やっぱり恥ずかしさが先に立つんだよね。 しかも、食事とかしてても一皿ごとに「で、さとなおさん、この料理はどう思います?」みたいに聞かれたり、ちょっと話していると「でも日記ではこう書いてましたよね」みたいに突っ込まれたり・・・。 うーん。くつろげん! だが。 例外もある。 会う相手がボクと同等もしくはボク以上に生活を世間に晒している場合は、これまた別の話なのである(あとは頻繁なメール友達とか)。 そう、お互いにハダカなわけだから、恥ずかしくない。 特にお互いのホームページを隅々まで読んでいる同士なら、いきなり素っ裸同士なわけだから、逆にオフミは快感に変わるのだ。 だってだって、もうお互い尻の穴まで(きたない!)知り尽くしている同士なわけだから、肩に力も入らず、見栄も張る必要なく、そのままの自分でいられるではないか。 しかも、向こうもホームページ作者だから書いていることの苦労や演出もわかる。照れもわかるし触れて欲しくないところもよ〜くわかるのだ。 言ってみれば「前戯いらず」。 即、オフミの快感にどっぷりつかれるわけだ。 でもまぁ、そういう相手は、少ない。 前提としてこっちが熟読しているページ、というのが少ないのだから当たり前である。 本とかメールとか読むだけで精一杯だから、定期的に読むホームページはどうしても少なくなるのだ。よっぽど面白くないと定期的には読みに行かない。 で、その数少ないうちのひとりが「香子さん」なのである。 ネット界の大有名人にして、ネット日記界の女王様。 そのナタギリかつオゲレツ(失礼)な文体は、文章読みとしてはかなりスレッカラシのボクをも驚愕させる新鮮さ。姉御肌で赤裸々で、本音でインチキ嫌いで明るくて、かなりドライかつ適度にウェットで・・・。 そしてそして、その日常たるや、なぜこの人ばっかりこんなに波乱が訪れるのだろう、みたいな「存在自体が小説のような人」なのだ。 いや、「存在が小説より奇なり」なひとかも。 で、まだ「本日もブリリアント」という題名の時から彼女のホームページを愛読していたボクであるが、まぁ遠い世界のお人、と思ってメールなども出さずにこっそり読んでおった。 でも、ファンだったから、ある日思いついて日記猿人という日記ばかり集めたリンク集に登録してみた。それは彼女が登録していたからである(あと2つ3つ、好きな日記もあったから)。 まぁそのうち縁があるかもしれないから、ボクも参加してみるかな。そんな感じだったのだ。 で、登録してしばらく経ったある日、まりもちゃんという人の掲示板で「さとなおの日記のファンだ」と香子さんが書き込んでくれたのを見たときの驚きといったら! おー、日記猿人に登録した甲斐があったというものだ! こりゃうれしいかも! さっそくボクも「こちらこそ大ファン」みたいなメールを出し、おつき合いが始まったわけですね(こう書くとなんだかネット恋愛のようである)。 その後、ボクのさぬきうどん熱に影響されて、彼女の激烈なる香川詣がはじまり、メールのやり取りも増え、しまいにはボクの本「うまひゃひゃさぬきうどん」に寄稿してくれるまでの仲になった(ちなみに本では香子という名前を使っていない)。 でも、でもでも。 こんなに親しくなっていたのに、なぜかオフミをしていなかったのだ! オフミどころか電話でも話していない。お互い日記のネタにしたりしているのに、まるで会っていなかったのであった。 なんか気楽に会うタイミングを失ったんですね。 このままきっと一生会わないんだろうみたいな諦めがお互いにあったような気がする。「今度会いましょうね」などというメールを交換しつつ。 が。 ここでゆめさんという共通の友人が「あんたたちふたり、なんで会ってないのよ!」といきなり仲人役として現れたのだ。 ゆめさん自体がまた小説のような人なのだが、ここでは話の展開上、はぶく。 とにかく、いきなり「きょこち」(親しくなるに従ってこう呼ぶようになっていた)と会うことになってしまったではないか! さっそく「待ちに待った、さとなお VS 香子オフ」という題の無料掲示板を立ち上げてオフミ盛り上げを演出する行動力抜群のきょこち。 で、まぁおもろいことがいろいろ起こりつつ、8/12についに本番が訪れたのであったった! オフミ報告、みたいな日記を書く人は多い。 でもそれって関係者にしかわからないような「ぐふふ、うらやましい?」的要素いっぱいで、なんだか読んでいて面白くないことが多いので、ここでもきょこちとの楽しい時間は報告しないことにする。 つうか、報告するのはもったいない。 あんなに気が置けなくてラクチンなオフミは初めてだ。 簡単に言うなら、「ハダカ同士の気楽さ」とでも言いましょうか、お互いもっと緊張するかと思ったのに、ゆめさんが「おふたりとも古い友達みたいー」と言うくらい最初からくつろぎまくり。席に座って5秒で馴染んだ。顔の筋肉、弛緩しまくり。なーんの見栄もなーんの言い訳もなーんの演出もいらん。ただただビール飲んで焼き肉喰ってウハウハ笑っただけ。 なんて違和感のないオフミなのだ! 最後の最後までなんだか面白おかしくくつろげましたわ。 きょこちも最初は異様に緊張していたらしいが、すぐにくつろぎまくったらしく、噂の機関銃話法も特にはなく、ほんわかととっても気楽だった模様。 お互いのことを熟知している同士の初対面って、面白いものっすねぇ。 こういう状況って普通の人生ではあり得ないよなー。 初対面なのに熟知している仲・・・。 ペンパルとかのレベルではないもん。ホームページでお互いの人生や考え方を知っている同士の気楽さって。 あー、久々に楽しかった! つうことで、きょこち、今度は「あーぼん」で串カツね! p.s.1 人気ホームページ作者の顔の感じは知りたいざんしょ? えーとね、はっきり言って、賀来千賀子、そっくりでした。 もうちょっと詳しく描写すると「桜庭あつ子方向に大味にした賀来千賀子」。 でね、声は城戸真亜子そっくり。まるで一緒。そんな感じ。 いや、誇張じゃないって。一応プロのCMプランナーが言うんだから信じろ! 164センチで肩幅がっしりなんだけど、肩から下が異様にスレンダー。姿勢はいいし、足は長いし、肌はきれいだし、おいおい、なんでシャワラーなんかやっているのだ?必要まるでないじゃんか!の超美人ざんした。 p.s.2 きょこちのホームページはその後ページの題名変えたり、人気コーナーを惜しげもなく削除しまくったり(この辺すごくさっぱりした人なのです)、日記猿人から撤退したりして、いまは惜しまれつつお休み中。 いや、正確にはいまでは香子という名前も変えて、全然違う題名でまたまたハイテンションにホームページをやっているんだけど(こっちは一応裏ページなのでリンクしないでおく)。そっちにもこの「さとなお VS 香子オフミ」の報告が彼女の手でアップされてます。 そのページを知りたい方は・・・うーん、下の写真から新しいペンネームを類推してですね、検索でもかけてみて。 p.s.3 「うまひゃひゃさぬきうどん」にきょこちのサインをもらったー! 本当はね、娘の響子が名前を書いた横に彼女が書いたのがあって、4歳児の字より下手で大笑いしたんだけど、そのサイン本はゆめさんが持っているんです。そっちの方がおもしろいんだけど、とりあえずそっちではない方をここで晒し者にしておきます。 ちなみに名前を三つ書いているけど、どれも彼女のペンネーム。本名は書いてません。
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