ということで、前回の日記の続きである。 あのあと2〜3日後には続きをアップする予定であったのだが、予定外のイキオイで仕事が大嵐となり、朝から晩まで企画書カキカキの毎日。 一日16時間はモニターの前でカキカキ集中仕事をしていたのだから、アップどころの話ではない。帰ってきたら目がかすんで何も見えないし、頭すこし傾けると偏頭痛くるし、この状態では危ないと判断して自転車通勤すらしないでいたら夜なかなか寝付けなくて困るし(身体は疲れてないからねー)。 ・・・てな四方山話はこのへんにしておこう。 今回はどうも(読者の方々の反応の激烈さから想像するに)「あやしいクスリ」の顛末がかなり待たれているようなので、さっさと本題に入ることにする。 つうか、オナカやホッペやニノウデが不自由な方って、世の中に溢れているのねー・・・。 さて。 夙川の先生からそのクスリを分けていただいたボクは、さっそくその日から服用を始めることにした。 守ることはひとつだけ。 食事の30分前に2錠、そのカプセルを水分と一緒に飲むこと。 これだけである。 あとは何を食べようが何を飲もうが関係ないそうなのである。 むふふ。制約が少ないのはうれしいぞ。 食事制限はイヤだしねー。 でも、30分前は守ってね、と言われた。5分前とかだと効果薄いそうだ。 どうやらこのカプセルは胃の出口あたりに届いた時点で溶け出して、中身が水を吸ってグババと広がるらしい。そしてそれは強力な繊維質系のものらしい。だから、広がり終わる前に食べちゃうと一緒に流れていってしまうので意味がないらしいのである。 くわしいことは先生にもわからないらしいが、要するに胃の出口で強力な網を張っておいて脂肪分とかを絡め取り、流してしまうのではないだろうか。 なぜか、胃の出口でかすみ網を張って待ちかまえ、やって来た脂肪をどんどん網にひっかけ、腰に両手を当てて「あぁ〜っはっはっは〜〜っ!」と勝ち誇ったように笑い狂う工藤静香の姿が頭の中に浮かんでくる。なぜ工藤静香なのかはまるでわからん(わかる気もする)。 「飲み始めはトイレが頻繁になる方もいらっしゃるみたいですけど、 最初だけですからご心配なさらずにー。 あ、それと、1ヶ月は続けてみてくださいねー。 すぐ効く人もいるんですけど、 ほら、1週間飲んで効かなくてガッカリしてやめちゃうっていう セッカチさんもいらっしゃるので。 その辺から効き出すんですけどねー。 ええ、1ヶ月連続すれば、まず痩せます。大丈夫」 と、先生。 なぜいますでにある内臓の脂肪とかオナカの脂肪とかも取れるんだろう? しかも、内臓用(ボクが分けてもらったもの)と表面用があるけど、なぜそんなピンポイントで脂肪が取れていくのだろう? そこらへんがちょっと疑問だが、まぁ効くならイイヤ… つうことで飲み始めたのである。 特にトイレが近くなることもなく、何食べても何飲んでもいいということなので、わりと快調に2〜3日過ぎた。 面倒なのは「30分前に飲むこと」。 レストランとかに行く場合、最初の料理が出てくる時間をなんとなく予想して、その30分ほど前を狙って飲まないといけない。ミネラルウォーターのペットボトルを常にカバンに入れ、「何時何分に食べ始めるかなぁ?」と計算して、その30分前にゴクゴク飲む。ちょっとウザイ。 すぐ料理が出て来ちゃう店に急に行くことになった場合(通りがかりに「ちょっとこの店で軽く食べていこうか」と誘われる事態になることってサラリーマンの場合ちょくちょくある)が一番困る。工藤静香の準備が間に合わないではないか。 「えーと、この店はどうかなぁ…」など渋ったフリをしつつ後ろを向いてクスリをさっと飲み、「もうちょっと近くを探しませんか?」と有無を言わせず先頭に立って歩き、散々歩いたあとに「やっぱさっきの店っすかねー」などと帰ってきて店に入る、なんていう細かい演出をしないといけない。 でも、そうやって店に入るのを10分かせぐだけで、工藤静香の準備はかなり整うのである。後は、メニューを迷うフリを5分、料理が出てくるまで5分、料理が出てくる直前にトイレに立って3分、帰ってきて食べ始めるまで2分、と粘れば、プラス15分時間が稼げるのである(料理と料理人にはかなり失礼)(あ、一緒に行く人にもとっても失礼)。 合計25分! 工藤静香ももう網を張り終わった頃であろう。めでたしめでたし。 と、まぁこのように面倒なこともあるのだが、とにかく続けた。 自転車通勤もまだ続けているので、痩せる体制はかなり整っている。しかも世の中狂牛病恐怖症で「焼き肉行こう!!」と言い出す人もほとんどいない。そのうえ、8月9月と、ジバラン出版のために自腹フレンチを数多くこなしたせいで「全く金がない!」。 痩せる環境としてはこれ以上ないであろう。 体調は良かった。 あやしいクスリなので、副作用っぽいのが現れたらすぐ中止しようと身構えていたが、そんなものもなく、快調に1週間が過ぎた。 が。 が、である。 おお、こ、これこそ、クスリの威力なのだなぁ、という事態に直面したのだ。 食欲が、まるでなくなったのである。 このボクが、である。 40を数えた今でも「朝はオナカが減って目が覚める」というこのボクが、である。 昼飯でまずい店に入ってしまうと「昼飯を取り返すためにもう一軒ハシゴする」というこのボクが、である! 高田馬場の雀荘の壁に「○月○日 国士無双 ○○○○」というような役満達成者の名前とともに「○月○日 ラーメン2杯、餃子2皿、チャーハン、カツ丼、ニラレバ、カレー、かけそば、チキンライス 佐藤尚之」と貼り出されたこともあるこのボクが、である!! (←1日に、ですけどね) 2週間目に入ると、朝は野菜スープにトーストが精一杯。 昼は朝飯のトーストがまだオナカに残っている感じで「ううーん、カレーの普通盛りがやっとかなぁ」とつぶやきながら無理矢理食べる。無理矢理詰め込むのである。このボクが、である(しつこい)。 夜は、家にちんまり帰ってきてようやくお茶漬け一杯って感じ。 そりゃ痩せるわい! もちろんレストランに行く気など起こるはずもない。 つうか、一所懸命、レストランの楽しさや美味しさを思い描いてみるのだが、それでも全然行きたくならない。 美味いものを舌の上に再現できるのだが、唾液が出てこない感じ。 うー、食事自体に興味がなくなったのだ。 それだけではない。 ふと気がつくと、本も読まなくなっていた。音楽も聴かなくなっていた。 体調は特に悪くはないのである。眠くなるとかダルくなるとかもない。 疲れはあるが、それは仕事の忙しさから来るもの。仕事も順調に進んでいる。 鬱になるとか暴力的になるとかも、ない。 栄養が足りてない、とかいうこともない。 そこらへんのカップラーメン系学生さんよりは栄養は摂っている。 ただ、なんにもする気が起こらないのだ。 好奇心というものがなにに対しても起こらない。誰に会おうとも思わない。 ただただ「世の中への興味を失ってしまった」みたいな感じなのである。 いったい何なんだろう、この状態・・・・・ 危機感を持ったボクは、2週間半ほど経ったある日、試しにクスリをやめてみた。 その日は何も変わらなかった。 が、翌日の朝。 グ〜〜〜〜! オナカが減って目が覚めた! 昼メシは久しぶりにお代わりをした! 昼メシが終わったら「夜飯なに食べようかなぁ〜」と考えている自分がいた! 久しぶりにレストラン情報などを見ながら「だれ誘って食べに行こうかなー」と考えている自分がいた! 週末は家族であのレストランに行こう、そのあと公園で遊ぼう、などと考えている自分がいた! そしてそして。 夜にアレ食べるために急いで仕事しなくちゃと能率倍増!! レストラン情報みるために本屋に行って、読みたい小説を何冊も発見!! レストランでのBGMに刺激されてCCRを聴きたくて仕方なくなりCD購入!! 途絶えがちだった家族の会話も、食べ物の話題で盛り上がる!! 食欲が戻ったら、すべてが戻ったのである! つうか、ボクの世界は、食欲を中心に、構成されていたのであったった! そうか、そうだったのか、ボク=食欲だったのか。 あーーーー、さっぱり。 ボクのレゾン・デートル(存在理由)は、まさに食欲だったのである。 読書欲もワイン欲も音楽欲も映画欲も物欲も家族欲も旅行欲も、食欲をきっかけに、すべて元に戻った。 「いい天気」欲も「いい仕事」欲も「新しいこと」欲も「誰かに会おう」欲も、食欲をきっかけに、すべて元に戻った。ここには書きにくいいろんな欲も、食欲をきっかけに、すべて戻った。むはははは。 やめやめやめやめー! 工藤静香、退散ー! このクスリ、確かに効く。 始めて2週間で3キロ痩せた。このまま2ヶ月も続けていたら10キロは固いだろう。 だが、ボクから食欲を取ったら、な〜〜〜〜〜〜んも残らないことがよくわかった。 ありがとう!あやしいクスリ! なんだか人生がクリアになったよ、あやしいクスリ! ボクの人生はとってもシンプルだったよ、あやしいクスリ! 食欲こそボクのレゾン・デートルだとはいままで気がつかなかったよ、あやしいクスリ!!! 優子「はいはい。それはオメデタイこって。 でもこれであなたは、ハラガ・デートルに一直線ね」 とっくに、デートル・・・(泣 p.s. 食欲がレゾン・デートルじゃない方々から問い合わせが殺到しそうなので先に書いておきます。 このクスリ、すごく効くと中国で評判になり、パッケージからカプセルの色まで全く同じに作った偽物まで流通しているそうです(さすが中国!)。 先生からのルートが一番安全ですが、いちいちご紹介も出来ませんので、偽物にくれぐれもご注意の上、「・・・」という言葉でgoogleあたりで検索してみてください。(注1) あとは「at your own risk」で、よろしく。ボクはなんの責任も持ちませんので、よろ。 注1) 追記(11/21):上記「・・・」は、ある調査によると危ない成分が含まれている可能性もあるかもしれないようなので(メールで指摘あり)、at your own riskとはいえ、一応「・・・」とし、名前を隠しました。 その調査が正しいかどうかまるでわかりません。 ただ、確かなルートと違うクスリの場合、完全に安全とは言えない場合もあるので、とりあえず名前を隠させていただきました。ネットってヤバイ場合もあるし。 あしからず。 |
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