マニアなリクエスト  --97.12.21




なにをかくそう、歌謡曲にイヨ〜にくわしい時代があった。

イントロ当てなどは得意中の得意だったし、歌謡曲の総合的な知識としては「テレビチャンピオン」に出ても(当時そういう番組があったとしてだけど)そこそこいい線行ったであろうと自負するくらいはよく知っていた。

ボクのカセットテープの歌謡曲コレクションは友達の中では有名だったし、「さとう、あの曲ききたいんだけど」みたいなリクエストにはたいてい応えられる自信もあった。
将来はこのコレクションをもっと充実させて「歌謡曲BAR」でも開こうかと思っていたくらいである。
ポップスも同じくらいの量をコレクションしていたので、これは商売になるぞ、と親しい友達も薦めてくれたりしていたのだ。



でも、世の中にはちゃんとそういう店があるもので。



そんなボクでも脱帽してしまうバーが、大阪に一軒ある。



かなりマニアックなリクエストでも応えてくれるのである。
敢えて言えば郷ひろみと原田真二がちょっと弱い、かな。



店はカウンターに6人。テーブルに4人。小さな小さな店。
壁から天井からトイレから……とにかく至る所にシングルジャケットやプロマイドが貼ってある。壮観。そしてとにかくアナクロだ。まさしく1970年代がそこにある。全体のセンスも70年代なのだ。すごいよ。タイムスリップしたみたい。



先週、久しぶりにそこに出かけた。
昔はよく行ったのだが、この頃忙しくてご無沙汰していたのだ。


先輩と二人で行ったのだが、その先輩も僕と同レベルのマニア。
この二人で行くとマニアック・リクエスト大会になってしまうのだ。
言っておくけどカラオケではないよ。
マスターが客がリクエストした曲をかけてくれるのだ。自分のカセット・コレクションから探して。(ね、ボクがむかし考えていたそのまんまのシステムでしょ)




その日ボクがリクエストした曲を書いてみよう。
もう「ご隠居マニア」なので、歌手名とか違っているかもしれないけど。

まず、いつも必ずリクエストするちあきなおみの「夜間飛行」からその日ははじめたのだった。


  「夜間飛行」         ちあきなおみ
  「白いページの中に」     柴田まゆみ
  「傷心」           大友裕子
  「パステル・ラブ」      金井夕子
  「プレイバック part1」    山口百恵(part2ではないよ)
  「いとしのロビンフッドさま」 榊原郁恵
  「渚でクロス」        荒木由美子
  「微笑み」          林寛子
  「沈丁花」          石川優子
  「セクシーナイト」      三原順子
  「トライアングル・ラブレター」トライアングル
  「横浜いれぶん」       木ノ内みどり
  「青い麦」          伊藤咲子
  「折鶴」           千葉紘子
  「さようなら」        NSP
  「君は薔薇より美しい」    布施明
  「オレンジの雨」       野口五郎
  「ブルー・スカイ・ブルー」  西城秀樹
  「悪い誘惑」         郷ひろみ
  「シャドー・ボクサー」    原田真二
  「緑の季節」         山口いづみ
  「初恋のメロディ」      小林麻美
  「純愛」           片平なぎさ
  「ひとりぼっちの部屋」    高木麻早
  「私は風」          カルメンマキとOZ
  「虹色の湖」         中村晃子
  「逃避行」          麻生ようこ
  「虹と雪のバラード」     トワ・エ・モア



なんかもっとあった気がしたけど忘れた……

これと同じ曲数くらいをその先輩もリクエストしているのだから、その店にいったい何時間いたのか、わかりますよね。一曲4分としても……



しっかし久しぶりに聴いた曲ばかり。
「白いページの中に」「傷心」「パステル・ラブ」「初恋のメロディ」「私は風」あたりは涙なくして聴けないのだ。

でも、こんなマニアックな曲を平気な顔してかけてくれるその店、すごいでしょう?

実はマスターはもとプロなんだけど、しかも元大スターの旦那さんなんだけど、詳しいことを書くのは失礼なのでやめましょう。
ただ、芸能界の裏から表からとにかくいろいろよく知っているんですよ。歩く芸能史。たとえば「虹色の湖」なんかをリクエストすると「これは*年のヒットでこのとき中村晃子は**とつきあっていて紅白歌合戦で***のあとに歌わされたということで悔し涙を流したという……(注:すべて僕の脚色です)」みたいなことをイントロで言ってくれる。いやぁすごいのです。


え?店の名前?
「Sound in サム」。大阪は北新地の隠れた名所。


あ、また行きたくなってきた。
こんどはそうだな、トムキャットの「ふられ気分でロックンロール」から始めてチャー「闘牛士」、天馬るみ子「教えてください神様」、能瀬慶子「アテンション・プリーズ」、ビリーバンバン「さよならをするために」、桑江知子「私のハートはストップモーション」…………





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