相変わらずニューヨークにいる。 ニューヨークは実に様々な人種が集っている。 だから様々な「体臭」が匂ってくるはずである。 でもわりと香水で上手に「消している」人が多いみたいで 匂いは気にならない。ヨーロッパの方がどちらかというときついよね。 そう、外人は香水をつける。 というより香りの使い方がうまい。 ホテルのロビーなんていい香りが充満している。 一般大衆もほのかにつけている。 一概には言えないかもしれないが、ほとんどの人がつけている。 一般人がつける香水に限って言えば これは「体臭消し」のためだと思っていた。 ずっと。 でもね、違うらしい。 もちろん体臭消し(もしくは体臭隠し)で使っている人もいるだろうが、 どうやら、「体臭を引き立てるために」使うらしいのだ。 こんな話がある。 玉村豊男のエッセイ「パンとワインとおしゃべりと」で読んだ。 ちょっと引用しよう。 あるとき、たまたまフランス人の女性(日本語ペラペラの熟女)をまじえた数人で四方山話をしていたとき、話題が“朝シャン”の話になった。最近の若者はシャワーを浴びている時間が長い、とか……それからどういうつながりになったのかは覚えていないのだが、なぜか、デートをする前にはやはり、シャワーを浴びてきれいになってから服を着替えて出かけたい、と、誰かが言った。 すると、そのフランス熟女は叫んだ。 「そんな、もったいない!」 もったいない。みんな(ほかのメンバーは全員日本人)なんのことかわからなかった。 「フランス人は、デートする前にはシャワーを浴びないしお風呂にも入りません。もしも相手が好きな男で、ひょっとしてひょっとしたら……と期待しながら会うのならなおさらのこと、絶対お風呂には入らない。そう、三日、いや、四日間。四日間は入らないで我慢するの」 「……」 「そうするとからだに匂いがたまってくるでしょ。そうしたら、自分の匂いに一番よく合う、自分の魅力をいちばん引き出す香水をつけて、それからデートに出かけるのよ」 そういって、フランス熟女は艶然と微笑んだ……。 体臭=フェロモンであって、エッチのときにシャワーを浴びない人が多いらしい、というのは聞いたことがある。 だが、「香水は体臭を引き立てる道具」という考え方は新鮮だった。 そうか。 食べ物と一緒なのだな。 仔羊を食べるのは、あの臭さを楽しむため。 だからあの臭さを引き立てるソースを使う。 決してあのにおいを消しちゃうような香りつけはしてはいけないのだ。 (そういうレストランもわりとあるんだけども) なるほどね。 日本人は体臭がないからそこらへんの「香り文化」は発達しなかったな。 「無臭こそ良し」という文化。 なんか日本文化の根源にかかわってくるような大命題のような気がしてきた。 香りという切り口の比較文化論、どこかにないかな。 面白そうだ。 まぁそれはそれとして。 体臭に悩んでいる方。 自分の体臭をプラスに考えて、「攻めの香り」を作ってみたら如何でしょう。 なんだか体臭がある人がうらやましくなってきたぞ。 |
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