ニューヨーク出張のためJALに乗った。 ラッキーにもアップグレイドされて、ビジネス・クラス。 うれしい。 僕は大柄の部類に入るので(183センチ)、椅子が大きいと楽さが違う。なんてったって12時間乗りっぱなしだから楽なのは大きいよね。 アップグレイドされるくらいだからすいていた。 席は中央列通路側。9Eという席。 ビジネスクラスだと、窓側から、2席、3席、2席と1列に7席しかない。その中央部3席のうちの一番左側だ。 すいているのだから当然、中央の中央、3席のうちの真ん中は空いていると思い、カバンを置いておいた。 ら、出発間際になって誰かが来た。 「あの、おカバン、よろしいでしょうか?」 ち、来ちゃったよ、となり。 すいているのに、なんてアンラッキーなんだ・・・ でもよくよく見ると、たいへん小柄だが、いったん見たら目が離せなくなるような、そんな美女だった。 「すいません」 すごくハスキーで落ち着いたしゃべり。 「あ、こちらこそすいません。席、こちらですか」 と、あわててカバンを移しながら、さらによくよく見てみたら・・・ 鶴田真由なのだったった! 鶴田真由と言えば、鶴田浩二は渋かったなぁ、とお茶をすすっている場合ではない。 すっごい小柄(150センチないくらい)でちょっと顔が大きめだが、それはもう物凄く美女なのであった。 3席のうちの一番右側は空いているのである。 なのになぜかふたりで隣り合わせにくっついて座ることになった。 繰り返すが、鶴田真由とである。 あるパーティーの席で彼女を見かけたことがあったが、ここまで至近距離は初めて。 改めて、隙を盗んで、顔を眺める。 美しいではないか! う〜ん。全身黒で固めた着こなしもなかなかだ。 これから12時間、隣同士。 20センチしか離れていない・・・。 迷惑に思う人などこの世にいるだろうか。 でも、これでおしぼりで顔を拭くこともままならなくなったのであるが…… 離陸してすぐに彼女は寝てしまった。 至近距離すぎてあまり顔とかを見れないが、ちら、ちらっと見てみるとなんと目を開けて寝ているではないか。 あの大きい目が半分開いたまま。 最初、覗き見に気付かれたかと思ってかなり焦ったぜ。 彼女は飯も食わず7時間、寝ていた。 疲れているのだろう。しかし芸能人が一人旅とは珍しい。 その間、僕は本を読んでいたが、飽きてきたのでビデオを借りることにした。 ビジネスクラスは、これがあるからやめられない。 スチュワーデスを呼んで、ロビン・ウイリアムスの「ジャック」を貸してほしい、とリクエストしたらすぐ持ってきてくれた。 ビデオを座席にセッティングしながらスチュワーデスが愛想良く話しかけてくる。 「いつもお世話になっております」 まぁ海外出張でJALを利用することは多いからな。うん。 このごろ海外出張多いし。 でもいちいち客個人を把握してサービスしているのか? すごいな、JALは。 「JALの広告もやっていただいていて」 ん? まぁ僕の勤めは広告代理店なのでたしかにJALの広告も作っているかもしれない。 でも僕自身は作っていないが…… まぁ会社名をどこかで知ってお愛想を言ったんだな。 顧客管理が徹底しているな、JAL。さすが。 「ニューヨークはお仕事ですか?」 うん。仕事だけど・・・ やけに馴れ馴れしいなぁ。これは脈ありか? いいねぇ、JAL。 「大変ですねぇ。何日間くらいご滞在なさるのですか??」 17日ほどだよ。 一緒にディナーでもする? 「ファンでよく見させていただいているんですよ」 あぁ、そう・・・え?ファン? 「ホント、お美しくって」 そりゃね、見る人が見たら・・・ん?お美しい? 「今度はドラマか何かですか?」 ・・・おい!ちょっと待て! どうやら、 どうやらボクは、 鶴田真由のマネージャーと思われているらしい! 思わず隣の席を見るが、彼女は相変わらず目を開けて寝ている。 う〜む。 すいているのになぜか隣同士くっついて座っているし。 僕も髭づらで、見る人が見れば業界人風。 この状況は間違えられても仕方がないか・・・ でも信じて! 悪いのは鶴田真由なの! 彼女が勝手にくっついて座っているの!! そういえば鶴田真由、JALのコマーシャルに出ていたな。 「JALってそうなんだ」とかつぶやいていたよな。 でもさ、マネージャーってのも、ショックだよね〜。 なぜ恋人に間違わない!? お忍びの可能性だってあるジャン!! まぁ、わかるんですけどね、ゴニョゴニョ・・・ P.S. 帰りのJALでは佐藤藍子のすぐ近くでした。 いえ、愛子でなくて藍子。あの耳のでかい。 本当にでかかった。 |
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