気がついたら、子供がやけに安定していた。 もうすぐ5歳にならんとする娘・響子の精神状態が、このごろ特に安定しているのである。 いや、別にいつもが不安定なわけではない。 メシさえ大量に食べさせていれば、基本的には機嫌がいい子だ。 でも、ここ2週間ほど、かってないほどの機嫌の良さ。 全国的に流行っている「吐き風邪」にやられている最中も、胃の中のもの全部吐き出しながらニコニコ笑っているような、そんな異様ともいえる機嫌の良さであった。 買いかぶりかもしれないが「両親がふたりとも家に常駐していたから」というのが理由だと思う。 こんなこと、佐藤家ではめったにないのである。 24時間常駐状態で約2週間。 佐藤家にとっては画期的な事態であったのだ(普通の家でもそうはない)。 年末のクリスマス前から正月の6日まで、ボクはベッタリ家にいた。 会社は休み。個人的行事もなく、とにかく家にベターーーーーッといたのである。 家にいたと言っても、年末は「ホームページ引越」でずっとマック前。 しかも巨下痢風邪をひいたので、マック前とベッドとトイレの三カ所にしかいなかったのだが。 年始は、なんか気が抜けてぐったりしていた。 ホームページの引越が(一部見切り発車とはいえ)無事に済み、なんとなく気が抜けたのもあるが、他にも精神的に参ることがあって、気力がゼロ以下になっていたのだ。 そう、マイナスの世界。 ぬかるみの世界を這い回っているうちに溶けてしまったウジ虫のような、そんなドロドロの精神状態であったのだ。 うー、タスケ・テ・・ク・・・レ・・・・ で、家でドロドロしていたのである。 あまりにくだらないのでテレビは見なかったが(年々加速しますな、正月のテレビ番組のくだらなさ)、去年は封印していた「ファイナルファンタジー8」に手を着けてしまったりした。(そうは見えないかもしれないが、これでも「ファイナルファンタジー1」からずっとリアルタイムでプレイしていたりする) ボクはこんな感じで非生産的に意気消沈していたが、娘はとても安定していた。 いつもならキューキュー泣きわめく場面でも、ニコニコと冗談を言ったりしてうれしそうにしている。関西の幼稚園がそうさせるのか、ボクの影響なのか、ひとりでぼけてひとりでつっこんで笑い転げて笑いが止まらなくて喘息みたいになったりもしたりしている。 異様に機嫌がいいのだ。 両親そろって家にいる、という状態がどれだけ子供を安心させるか。 いままでこんな単純なことすら気がつかなかった。 でも別に何しているわけではないのよ。 上述のようにボクは「いるだけ」。子供と遊んだりも特にはしない(少しは相手するが)。 疲れ切って、不機嫌で、最低限の行動しかしないウジ虫だったのだ。 でも。 それでも両親揃っているだけで、こんなに・・・ 「違うわよ。アナタがいるのが理由じゃないのよ」 なんだゆうこ、突然に。 「あのね、私は地獄だったの。でも私が地獄だと響子は天国なの。そんでもってアナタも天国なの。わかる?」 い、いや・・・? 「キー! アナタと響子の食欲に追いまくられていた私はなんなのよ! 私はこの2週間、ほとんど台所にいたわよ!」 え・・・・? あ、そういえば・・・ とりあえず自分のことは棚に上げるが、ボクは改めて呆れ返ったのである。 24時間一緒にいてみて、娘の食欲のすごさを改めて実感したのだ。 あのね、冗談でなくてね、目一杯昼ご飯を食べて30分たったら、実にすまなそうな顔をして母親に寄っていき「あのね、お耳貸して。あのね、あのね、わたしね、なんだかね、お腹空いたんだけど」 ウケを狙っているわけではない。目が真剣なのだ。真剣な面もちで、「おもち一個でいいから、お願い!」とか言うのだ。 うーん・・・ ボクはボクで落ち込んでいようが下痢だろうが食欲は止まらないし・・・ 確かに、ボクと響子が24時間常駐している間のゆうこの一日はひどいものだ。 例えばこんな感じ・・・
これが佐藤家の一日である。 ほぼ事実である。ゆうこもオフィシャルに公認な事実である。 うーむ。ゆうこよ、きみは偉い。 キミはまるでスシロボット「すし太郎」のようだ。 ライク・ア・スシロボット! 「全然うれしくないわよ! でもつまりアレね。響子はあなたという食欲仲間を得て、心強くて安定しているだけね。いつも私こんなに食べ物与えないもの。アナタがいるから願ってもない大量の食事が出来てうれしいだけよ」 ・・・そうか。 ボクがいるから機嫌がいいわけでなくて、 ボクがいるといくら食べても怒られないから、 それで安定しているだけなのか。 だからあんなに機嫌がいいのか。 そうだったのか。 ボクは利用されていただけか。 「あー、早く幼稚園始まらないかしら。アナタも休んでないで会社行ってよね! 早く解放されたいわ!」 幼稚園は今日から始まる。 会社も今日から本格的に通い出す。 娘の食欲三昧ももうお終いだ。 思えば長いようで短いフレンド関係だったのである。 p.s. 一応言い訳しておきますが、いつもはボクも少しは家事を手伝います。 年末・年始はいろいろPCでやることがあって、ゆうこも「ボクが暇な時間すべてPC前」というのは了解済み。別に「女はメシ作れ」主義ではないですので、あしからず。 |
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