ボランティア・ツアー、しよう!

2011年5月28日(土) 21:02:02

なにもわざわざ台湾弾丸講演ツアーから帰ってきた翌日に行かなくてもいいと思うが、予定が詰まっていてこんなことになった。

被災地に夜行バスでボランティアに来て温泉で一泊して帰るという、その名も「ボランティア・ツアー」に来ているのである。

ボランティアして、現地で観光してお金も使って、というパッケージ。
いろんなところがやっているが、今回はJTBのものに参加した。まずは「助けあいジャパン」とJTBが連携し、こういうボランティアの仕方(ボランティア・ツーリズムとも言う)を広めようとしているのである(だんだんに他の各社とも連携を広げる予定)。連携するからにはとりあえずツアー全体を体験しなければ、ということでメンバーの石川淳哉さんとふたりで参加した。

金曜の夜中23時に東京駅鍛冶橋駐車場を出て、夜行バスで宮城県へ(いろいろな事情があって、まずは宮城県から)。あまりリクライニングしない古いバスで腰や首がきついが、まぁでも実質7時間くらいなのでギリギリ耐えられる。

ボランティアに入る町はその日の需要や天候によって変わる。それは宮城県の社協がさまざまなバランスを考えて決めてくれる。

今回は宮城県東松島市。被害が大きかったところである。朝9時に矢本運動公園に設営されている災害ボランティアセンターに入り、そこで「では、このグループはこの場所で○○をやってください」と言われ、そこに出かけて夕方まで働く、という段取りである。それを二日に渡ってやる。

ボクは30人の大グループに配属(石川さんとはあえて分かれた)。
午前中はあるお宅の庭の泥かき(ヘドロをかきだす)。道1本隔てて向こう側は津波で跡形もなく流されている。このお宅の家は残っているが家の中も外もヘドロだらけ。それを30人で一気に片付けていく。

そんなに広くない庭だったので、2時間くらいでだいたい片付き、別のお宅へ。
ここも庭の泥かき。広大な庭だったこともあり、これがエンドレスだった。ヘドロは乾いてウロコ状になっており、手でも取れたりするのだが、ないしろ庭が広い。木の根元なんかは実にとりにくいし、途中で小雨も降ってきてどんどんヘドロが重くなってくる。

結局、土嚢にして600から800くらいは作ったのではないだろうか。
あり得ない量を作業したのに、まだ終わらず、制限時間を終えた。庭に情が移ったので明日も続けてやりたいが、明日どこを担当するかは災害ボランティアセンターが決めること。でもまぁやるだけのことはやった。

つか、これ、異様に運動になる!(笑)
まさに筋トレだ。シャベルを使い、手を使い、土嚢を運び、の繰り返し。腰が心配ではあるが、やっぱり労働は尊い。なんだか「やった感」が尋常ではない。ちょっと楽しい。でも疲労困憊であるのも確かで、最後の方は休み休みシャベルを使った。

でも、来週50歳になる身として有利なことは、「筋肉痛が3日後に来ること」であるw だからこんなにしんどいけど、なんとか明日も動けると思う。若者は明日には筋肉痛だろうけどねw

15時くらいに終了後、仙台市内で食事をとり(旅館でとらないのは、ボランティアをする町が直前まで決まらないので、場所によっては旅館に帰り着くのが深夜になる。だから夕食を予約することができない)、いま、秋保温泉「華の湯」の部屋である。

まぁ温泉という名前はついているが、震災の影響で修理中ということで、お風呂は水を沸かした沸かし湯。しかも八畳間に3〜4人の雑魚寝である。残念だが仕方がない。できるだけ安く抑えたツアーなのでこうなっている(往復と泊まりも入れて15000円前後)。

これで、明日半日また作業をして、明日の夕方のバスで東京に帰る(深夜着)。
弾丸ツアーだなぁ。でもこの構成にもっと磨きをかけて、「助けあいジャパン」とも上手に連携して、主婦でも学生でも勤め人でも気軽に参加できるものにしていきたいと思う。


ゴールデンウィークが終わってからこっち、ボランティアの数が激減している。でも、まだまだボランティアが役立てることは「無限にある」。

だって30人が1日がんばって2軒終わらなかったのである。
ボランティアを必要としているお宅が何万戸あるかわからないが、本当に無限に需要はある。というか、石巻で約100年分のゴミ(瓦礫やヘドロなど含む)があるそうである。100年分だよ100年分。まだまだ、まだまだボランティアは必要だ。

とはいえ、ひとりではなかなか行きにくいし、自家用車などを使うにも渋滞とか引き起こすし、実際どの町に需要があって、どの町に入ればいいかもわかりにくい。

なので、ボランティア・ツアー(略してボラツアー?)

みなさん、頭の片隅でいいので、覚えておいてください。


※ボランティア・ツアーについては、「助けあいジャパン」のこのページで一覧できます。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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