すげかった!「ボリショイ・バレエ & マリインスキー・バレエ 合同ガラ公演」

2010年10月25日(月) 6:58:27

いや、本当に素晴らしかった。4時間近くの長丁場なのだが、時間を忘れたし、泣いたし、笑った。バレエを堪能しきった。もっと長く観ていたかった。これはボクがバレエ好きだからというだけではないと思う。バレエをいつかは観たいと思っている方で行きそびれている方は特に必見の公演である。まだ火曜と水曜の公演の残席があった(ジャパンアーツ参照)。観ないともったいない!

ボリショイ・バレエ & マリインスキー・バレエ 合同ガラ公演。
昨日観たのは「Bプログラム」である。「Aプログラム」は火曜(明日)行く。

2007年にやった画期的公演の第2回目。ロシアの二大バレエ団が共演し競演する。モスクワのボリショイとサンクトペテルブルグのマリインスキー。こういう企画ものは日本ならではだ。

来ているメンバーもすごい。特にボリショイはここ数年は端境期でスターが少ないのだけど、それでも贅沢な布陣だと思う。というか、ロパートキナをよく呼べたなぁ。ステパネンコもいる。ルンキナもいる。ソーモワやオーシポワもいる。この前の「エトワール・ガラ」でとても良かったオブラスツォーワもいる! 男性陣もワシーリエフやメルクーリエフがいる!

それにしても良かった。両バレエ団ともに気合いが入っていたようで、なんと3部構成で17演目、約4時間に渡る公演であった。

ド頭の共演「フローラの目覚め」で文字通り目が覚める思い。こりゃ(予想はされたけど)レベルが異様に高い。高い上に両バレエ団ともにプライド満載で勝ちに来ている感じ。すっごいなぁ。

とはいえ第1部はいま考えると大人しい。「ロミジュリ」のソーモワ(瑞々しい!)と「Fragments of a Biography」のメルクリーエフ(抜群!)が印象に残っているくらい。なぜなら第2部が凄かったから。

第2部、最初のオブラスツォーワ&サラファーノフのペアの鮮烈さにまずは驚き、オーシポワとワシーリエフのペアに泣いた。ワシーリエフはこのときも観客を魅了して公演自体を持って行ってしまったが、今回もこの「パ・ド・ドゥ」と「パリの炎」で観客を魅了しまくり。一番拍手をもらっていた。本当に素晴らしい。
「パピヨン」のソーモワも良かったし、次のヴォルチコフも印象的。ソロ・ダンスをやったロパートキナはあくまでも華麗で大人な踊り(これが第三部への伏線になっている)。そして「海賊」のニクーリナとロブーヒンの華麗さ。ロブーヒンいいなぁ。

両バレエ団が順番に競うカタチで演目が進んでいくのだが、双方の特徴がよく出ていて飽きない。長丁場なので眠くなるかもと思ったが(先週の疲れもあるし)、まったくそんなことなく楽しめた。全体に男性陣はボリショイが圧倒していたな。女性陣はマリインスキーの方が洗練があったけど。

会場で偶然お会いした新潟の中島夫妻と、溜息つきつつ感想を言い合う。いやぁ参ったねぇ。

そして、第三部。
ド頭の「パリの炎」のワシーリエフが圧巻。その高すぎるジャンプとキレが良すぎる回転、そして口あんぐりの超絶技巧に、周りがみんな「うわー…あははは!」と笑ってしまっていた。凄すぎて笑っちゃう。日本の観客からこんな反応を引きだしたダンスは初めて観た。そしてオーシポワとの相性もよく、今回一番拍手をもらっていたのがこの演目。まぁウケやすい演目なのだけど、それにしても圧倒されたな。岩田さんで観てみたい。岩田さんワシーリエフに負けるな!

熱くなった会場を「ジゼル」と「プルースト」で冷静にさせ(両方ともレベル高いダンス)、ロパートキナの「ファニー・パ・ド・ドゥ」へ。
第2部と打って変わって超コミカルなダンス。ロパートキナってこんなの踊れるんだ…。一気に会場を魅了しみんなロパートキナが大好きになった。しっかりした技術の裏付けがあってこその崩したダンス。素晴らしい…。もう楽しくてニコニコである。

〆の、ステパネンコの「ドンキ」、そしてテリョーシキナの「白鳥」も、気合い入りまくりの素晴らしいものだったけど、もう、なんというか、演目が多すぎて、いいダンスが多すぎて、このレベルが普通に見えてしまう…。いやぁ今回はダンスの出来がみんな良かった(マリインスキーの男性陣がちょっとだけ残念だったけど。コールプは一回しか出ないし)。

実に素晴らしい公演。バレエの楽しさ、面白さ、身体表現の極致を満喫させてもらった。主催の方々、ありがとう!

長くなるけど、演目とキャストを備忘録的に。
火曜に行くAプロが実に楽しみ。水曜にBプロをもう一度観ようかと画策中なくらいである。

Bプログラム:

≪第1部≫

●「フローラの目覚め」よりパ・ド・カトル
 エフゲーニヤ・オブラスツォーワ(ディアナ)
 アリーナ・ソーモワ(オーロラ)
 ナターリヤ・オーシポワ(ヘーベ)
 スヴェトラーナ・ルンキナ(フローラ)
●「ライモンダ」よりパ・ド・ドゥ 
 アンナ・ニクーリナ / ミハイル・ロブーヒン
●「タンゴ」
 ヴィクトリア・テリョーシキナ / アレクサンドル・セルゲーエフ
●「Fragments of a Biography」より
 ガリーナ・ステパネンコ / アンドレイ・メルクーリエフ
●「ロミオとジュリエット」よりパ・ド・ドゥ
 アリーナ・ソーモワ / ウラジーミル・シクリャローフ

≪第2部≫

●「ゼンツァーノの花祭り」よりパ・ド・ドゥ 
 エフゲーニヤ・オブラスツォーワ / レオニード・サラファーノフ
●「パ・ド・ドゥ」
 ナターリヤ・オーシポワ / イワン・ワシーリエフ
●「パピヨン」よりパ・ド・ドゥ
 アリーナ・ソーモワ / ウラジーミル・シクリャローフ
●「グラン・パ・クラシック」
 スヴェトラーナ・ルンキナ / アレクサンドル・ヴォルチコフ
●「ロシアの踊り」
 ウリヤーナ・ロパートキナ
●「海賊」よりパ・ド・ドゥ 
 アンナ・ニクーリナ / ミハイル・ロブーヒン

≪第3部≫

●「パリの炎」よりパ・ド・ドゥ
 ナターリヤ・オーシポワ / イワン・ワシーリエフ
●「ジゼル」よりパ・ド・ドゥ
 エフゲーニヤ・オブラスツォーワ / アレクサンドル・セルゲーエフ
●「プルースト 〜失われた時を求めて」より 囚われの女
 スヴェトラーナ・ルンキナ / アレクサンドル・ヴォルチコフ
●「ファニー・パ・ド・ドゥ(ザ・グラン・パ・ド・ドゥ)」
 ウリヤーナ・ロパートキナ / イーゴリ・コールプ
●「ドン・キホーテ」よりパ・ド・ドゥ
 ガリーナ・ステパネンコ / アンドレイ・メルクーリエフ
●「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ 
 ヴィクトリア・テリョーシキナ / レオニード・サラファーノフ

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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