ふと気がつくと、昨日と同じような一日を送っている。
昨日と同じように会社に通い、昨日と同じようにテレビを見、昨日と同じようにビールをグビる。
生活のためとはいえ、そんな毎日を送って老いぼれてくのはゴメン、だよね?

同じ顔した毎日に、ほんの小さな無理ない刺激。

機械的な毎日に人生を牛耳られないために。「オサニチ」。連載中。

 


第6回「W杯が終わったからこそ、韓国をもっと知る」(2002年8月)


W杯も終わり、サッカー・ファンならぬW杯ファンもようやく静かになり、日韓共催も成功裏に終わったように見える今日この頃。

白黒つける勝負の世界で「共催」なんてナンセンスだとは思っていたけど、結果的に韓国とはより近しくなったような気もするし、なにか意義深かったような気もする。違いすぎる国民性を改めて知った気もするし、お互いの中に残っている怨念みたいなものをリアルに感じた気もする。そう、全部「気もする」止まり。すごくモヤモヤしている。正面向いてお互いを直視してないもどかしさというか…。

いったいボクたちは韓国について何を知ったのだろう?

よりよく知ったと思う反面、共催前より逆に理解しがたくなってない?
痛ましい歴史はさておき、日本人と韓国人は顔も似てるし基本的に同じ根っこみたいな近親感があったけど、W杯での韓国のあの熱狂ぶりを「日本人とは何かが徹底的に違う」と実感した人は多いと思う。
熱狂感というか集団統一感というか、とにかく熱さが違う。トコトンやる感じが違う。なにごとにおいても「TOO MUCH」感がある。「和」のために自分から一歩引いてしまうような気弱な日本人には理解しがたい部分が確かにある……。

もともと違う国なのだから違って当たり前。でも「実はそんなに違わないのではないか?」とほとんどの日本人(特に若手)は油断していた気がするのだ。日本と韓国は全く違う。隣り合っているし顔もほとんど同じだが、全く違う。

そんな違いを優しくわかりやすく、目から鱗で教えてくれる良書がある。
今回のオサニチはこの本の紹介だ。本というか、マンガであるが。

韓国の大学教授でもあり、韓国漫画・アニメ学会前会長でもあるイ・ウォンボク(李元馥)が書いた韓国の大ベストセラーが和訳されて売っているのである。
「コリア驚いた! 韓国から見たニッポン」と「コミック韓国 コリア驚いた!」の二冊。前者はマンガで解く日本の不思議で、後者はマンガで解く韓国自身である。題名がなんだかなぁなのだが、中身は実に良くできている。前者など、韓国を知るためだけでなく日本自身を知るためにもぜひ読んで欲しい名作だ。

なんだマンガかとあなどるなかれ。
ボクが読んだ韓国理解物の中ではダントツの分析力と明快さで日韓文化に迫っている。半島国と島国の地政学的な違いから歴史を豊かに紐解き、両国の個性の違いを鮮やかに我々の前に提示してくれる。なるほど!だからか!がいっぱいある。

 近くて遠い国、韓国。
 W杯を終えてお互いの違いが見えてきた、ということは理解が進んだということだ。中途半端にわかった気にならずこの際ちゃんと理解してしてしまおう。その一助として、この二冊のマンガは素晴らしい効力を発揮すること間違いなし。隣国への見方が無理なく変わる、まさにオサニチ的良書なのである。



※「コリア驚いた! 韓国から見たニッポン」李元馥著/朝日出版社/1500円
 「コミック韓国 コリア驚いた!」李元馥著/朝日出版社/1500円
 出版社のこの本のサイト:http://www.asahipress.com/new/korea.html




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