7 8 オサニチ第43回 Always look on the bright side of life♪ 4 5




ふと気がつくと、昨日と同じような一日を送っている。
昨日と同じように会社に通い、昨日と同じようにテレビを見、昨日と同じようにビールをグビる。
生活のためとはいえ、そんな毎日を送って老いぼれてくのはゴメン、だよね?

同じ顔した毎日に、ほんの小さな無理ない刺激。

機械的な毎日に人生を牛耳られないために。「オサニチ」。連載中。

 


第43回「オサニチ的胸にチクチクくる言葉(その31)」(2005年10月)

 

ニューヨークに出張で来ている。
この街に来るのはもう十数回目で、通算したら延べ1年くらいは来ている大好きな街なのだが、今回は多忙やら仕事のトラブルやら個人的な原稿遅延やらで全体にイライラくよくよしていて、いまひとつ楽しんでいなかった。もう飽きていたのもある。去年も2ヶ月くらい滞在していたしね。なんというか「大好きだけどお腹一杯」な感じだったのだ。

というか、ニューヨークには関係なく、人生全体的に「なんかダメダメだなぁ」気分に支配されていたのであった。そういう時ってあるよね? なんか暗い方暗い方に考えて思い悩んでしまう。やろうと思ったことも手が着かず、やるべきこともうまくこなせない自分が嫌いになる。あぁせっかくのニューヨークなのになんだかプチ欝だなぁ…。

でもニューヨークはそんなボクを助けてくれたのであった。
プチ欝であっても基本的に貧乏性なボクは、ニューヨークでしか出来ないこと、つまりブロードウェイとかレストランとかオペラとかに仕事後行きまくっていたわけである。そしてあるミュージカルでこの言葉(歌)に出会った。出会ったというか再認識したのである。

 

Always look on the bright side of life♪

 

2005年度のトニー賞作品賞を受賞した「モンティ・パイソンのスパマロット」というミュージカルで流れたこの歌はモンティ・パイソンのオリジナル。その昔名作「ライフ・オブ・ブライアン」のラストで使われ、90年代になってからリバイバルされてヒットチャートで1位になり、数年前のNIKEのCM(野茂英雄が口笛吹いていたヤツ)に使われたりした名曲なのだけど、まさかこの曲がこのミュージカルで使われるとは思いもせず、そして今の気分にあまりにもピッタリなので、思わず鳥肌立てて聴き込んでしまったのだった(少し涙も出たかも)。

 

If life seems jolly rotten(人生が腐りきって見えたとしても)
There's something you've forgotten(何か忘れてることがあるはずさ)
And that's to laugh and smile and dance and sing(笑うとか踊るとか歌うとかさ)
When you're feeling in the dumps(ごみ溜めみたいな毎日だと思っても)
Don't be silly chumps(まぁ落ち着けよ)
Just purse your lips and whistle -- that's the thing(口笛吹けば万事解決さ)

And...always look on the bright side of life (な、いつも人生の明るい面だけ見て生きよう)
Always look on the bright side of life (いつも人生の明るい面だけ見て生きよう)

For life is quite absurd(人生なんて不条理なもの)
And death's the final word(どうせ最後には死が待っている)
You must always face the curtain with a bow(いつ最期のお辞儀の時が来るかわからない)
Forget about your sin -- give the audiences a grin(ヤなこと忘れて笑ってみせろ)
Enjoy it -- it's your last chance anyhow(楽しもうぜ! 一回きりの人生さ)

※訳はボクの超意訳。

 

たしかに人生は見方によってガラリとその姿を変える。
落ち込んだりイライラするときって、人生のダークサイドばっかり見て勝手に暗くなっているんだよね。あぁ思い出した。そう、シンプルなことなんだ。人生のブライト・サイドだけ見て、笑って踊って歌って生きていけばいいんじゃん♪ そう、人生のブライト・サイドばっかり見て生きようぜ! 明日死ぬかもしれないんだから。落ち込んでる暇なんかないじゃん!

単純なボクはその夜を境に数ヶ月ぶりに立ち直り、なんだかウキウキとまた歩き始めることができたのだった。メロディラインを含めて(相当いい)、人を明るくしてくれる名曲。あぁボクもヒトをこんな気持ちにさせる書き物ができるようになりたいなぁと心の底から思ったのでした。






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