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ミュリエル・バルベリ

LV3「至福の味」

ミュリエル・バルベリ著/高橋利絵子訳/早川書房/1500円

至福の味
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フランス最優秀料理小説賞受賞作、らしい。さすがフランス、毎年最優秀を選べるほど料理小説が出ているということか(ホントか?)。

美食の限りを尽くしてきた高名かつ尊大な料理評論家が主人公。彼が死の床で、生涯最高の味を思い出しながら、彼にとって究極の味とはいったいなんだったのかを探す物語。
彼が味わった過去の素晴らしい食事が次々に思い出されていくのだが、その美食の表現が美しくもおいしく、なかなかうならせる。この表現だけで賞をもらったのかもしれない。刺身の項での和食店名が「オシリ」というのが笑わせる(泣かせる)が、とにかく味の表現は通り一遍ではなく、かなり良い。素晴らしい。

ただ、結末、つまり彼にとってなにが一番の味なのか、は、わりと想像の範囲内であった。
たぶんこういう結末だろうなー、と想像できてしまう。また、エスプリを効かせているのだろうが、ネコや石像(!)の一人称語りの章などがあったりするのは、なんとなく流れを止めてしまった気がする。面白い趣向なのだがちょっと白けてしまうんだよね。全体になかなか良い本なんだけど、もうひとつ印象に残らない一冊。惜しい。

2001年09月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(海外)

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