トップ > おもしろ本 > 著者別一覧 > > パウロ・コエーリョ >

パウロ・コエーリョ

LV5「アルケミスト」

パウロ・コエーリョ著/山川紘矢+山川亜希子訳/角川文庫/520円

アルケミスト―夢を旅した少年
amazon
「星の王子さま」と「かもめのジョナサン」と「リトル・トリー」を一緒にしてゆっくり煮込んで濾したような本。
途中から砂漠が舞台になるので特に「星の王子さま」チックだな。先月読んだ「ベロニカは死ぬことにした」が(イヤラシイながらも)わりと印象的だったので取り寄せて読んでみた。コエーリョでは一番売れた代表作らしいし。

簡単に言うと、ある羊飼いの少年がピラミッドに向けて夢を求めて旅をする、という物語。
その中で様々な人生の知恵を得ていくということ。ありがちではある。でも文章は清冽で目線も温かい(かつ、甘すぎない)。様々な警句が手を替え品を替え登場する。一見「珠玉の言葉」と表現したくなる言葉群だが、中にはウソクサイ言葉もある。批判精神を持たずに読むと(ジョナサンとかがそうなりがちだったように)ちょっと新興宗教的一途な気持ちになってしまうかもしれない。そのくらいは(中途半端でなく)よく出来た言葉の洪水だ。

ファンタジーとは「子どもが大人になる物語」だと思う。そういう意味ではまさしくこれはファンタジー。何かを学ぶ気なら学べるし、時間つぶしに読み飛ばすならそれもいい。薄いし、南の海に持って行くには最適かも。
ボク自身は、実はこの手の本にちょっと食傷気味ではある。こういうのばかり読んでいた時期が長かったからかな。ちなみにある雑誌の特集によると、著者は「世界で一番読まれている作家50人」のうちのひとりだそうだ。なるほどー。

2001年04月01日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(海外) , ファンタジー

LV5「ベロニカは死ぬことにした」

パウロ・コエーリョ著/江口研一訳/角川書店/1600円

ベロニカは死ぬことにした
amazon
生きる意欲をなくして自殺しようとした若い女性が、助けられた病院で「薬の飲み過ぎで心臓が弱っているからあと1週間しか生きられない」と宣告される。そしていろいろあって「生への意欲」「生きる喜び」を理解しだす…

みたいな、なんつうかありがちな物語なんだけど、中後半に見逃せない美しさが漂っていてとても印象が強かった。
その病院は精神病院なのだけど、そこに出てくる患者たち数人の人生模様描写が、主人公の描写を上回る勢いでよく描けていたりする。オチは「ああ、やっぱりね」的すぎるのだが、オチとか筋に関係ないところに主題があるのであまり気にならない。つうか小説というよりは研究書的記述もいろいろあったりして、なんだかそこらへんの境界があまりない感じの本でもある。

パウロ・コエーリョは初読だが、なかなか味がある。ちょっと「精神世界の本」的あやしさがありすぎる気もするが、他の本も読んでみたくなる感じ。

2001年03月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(海外) , 哲学・精神世界

ページの先頭に戻る

メニュー

Follow satonao310 on Twitter @satonao310

satonao [at] satonao.com
スパム対策を強化しているので、メールが戻ってきちゃう場合があります。その場合は、satonao310 [at] gmail.com へ。

ページの先頭に戻る

Google Sitemaps用XML自動生成ツール