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林望

LV3「リンボウ先生のオペラ講談」

林望著/光文社新書/850円

リンボウ先生のオペラ講談
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オペラの本数々あれど、代表的なオペラについて微に入り細を穿ちその「あらすじ」を書き込み、解説してくれた本は他にはないだろう。なんだかんだいっても異国の異文化であるオペラはやっぱり理解しにくい。音楽だけでなく、まず筋自体が理解しにくい。それを林望が著者特有の親切さでしっかり頭から追いつつ理解させてくれるのである。あらすじを追うだけでなく、解説や感想をいいタイミングで入れてくれているのがいい。

取り上げられているのは「フィガロの結婚」「セヴィリアの理髪師」「愛の妙薬」「ラ・トラヴィアータ」「カルメン」「トスカ」の6作品。オペラを観る前にこの本で筋と見所を予習しておけば、あとは心おきなくすばらしい音楽に浸れるのだ。
こういう本が欲しかったし、意外となかった。こういう目の付け所が著者っぽいな。巻末に著者お勧めの音源一覧もついている。アリア別なのがちょっと煩雑だけど。

2004年01月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:アート・舞台 , 音楽

LV3「思い通りの家を造る」

林望著/光文社新書/700円

思い通りの家を造る
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客観的な視点と独自の主観を常に維持している著者による「我が家建築論」である。
例によってイギリスの家についての言及から始まるが、独自の主観的意見が要所要所できっちり入ってくるのでやっぱりオモシロイ。外国の状況だけを語って誉めあげる本が多い中、外国の状況を踏み台に自分の土俵に勝負を持ち込んできて展開させる技量はさすがなものだ。というか、そういう当たり前のことが出来ていない本が多すぎると言うべきか。

実は、彼の家論はボクのそれとかなり似通っている。おととし、ボクはボクなりの思想を持って家を建てたが、この本を読んで「あぁすればよかった、こうすればよかった」という後悔に迫られることは少なかった。敢えて言えば、妻が嫌がったためにやめたドラム式洗濯機にすれば良かったかなということと、ソーラー発電に最初からすれば良かったか、というあたり。今は、おんぼろすぎるクルマを新しくするのをやめて、ソーラー発電にその分のお金をつぎこもうかと相談しはじめたところである。うん、この本は実用にもとてもいい。これから家を建てる人には必読の一冊でもあろう。

2001年11月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:実用・ホビー , エッセイ

LV3「書斎の造りかた」

林望著/光文社カッパブックス/838円

書斎の造りかた―知のための空間・時間・道具
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パソコンという超便利道具が出来て以降、書斎のあり方は確実に変わった。とはいえ、ハイテク城を書斎にするような極論ばかりが跋扈してもいまいちときめかない。そういう意味で、一番バランスが取れていて、かつ、実用的合理的な書斎論がやっと現れたと言える。しかもこういうことをウンチク込みで嫌味にならない程度の自慢を混ぜつつ語らせたら著者は日本一である。

書斎の造り方は、もちろん、生き方にも関係してくる。だから、この本ではさりげなく人生論が散りばめられていて、それがとてもクリアで面白い。人生論は文章論、教育論までも波及していき(もとが書斎論だからこそ)熱くならずにドライに語られている分だけ逆に説得力が増してもいる。

書斎の造り方に限って言えば、だいたい考え方は似ていた。まぁ掘り炬燵にすることとオフィス用コピー機を置くスペースを考えなかったのが、この本を読む前に家の設計が終わってしまった悔しさかな。

2000年04月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ , 実用・ホビー

LV2「リンボウ先生ディープ・イングランドを行く」

林望著/文藝春秋/1762円

リンボウ先生ディープ・イングランドを行く
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ボクたち夫婦は新婚旅行でイギリスを24日間に渡ってレンタカーで旅した。

そういうこともあって、かなりイギリスびいきである。
だから、ということもあろうが、かなりこの本は楽しめた。著者自身の手による写真も素晴らしく、ディープ・イングランドが存分に楽しめる。ただ、意外とすぐ読めてしまうことと(こういうエッセイはだらだら長く楽しみたい)、イギリスにほとんど興味がない人を惹きつけるようなインパクトにはかける気がするのが残念。

でも次にイギリスに行くとき行ってみたいところが出来たのがうれしいな。個人的には。

1999年01月01日(金) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル: , エッセイ

LV3「くりやのくりごと」

林望著/小学館/1365円

くりやのくりごと―リンボウ先生家事を論ず
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こういうことを自慢させたらこの人にかなうものはいない。普通の人なら嫌味に聞こえることもこの人が語るとそうでもなくなるのだ。
副題は「リンボウ先生家事を論ず」。つまりくりや(台所)を中心とした家事全般についての教育的指導エッセイだ。

ド頭から「ステンレスの無水鍋なんてものを、私は調理道具として喜ばしいものとは認めない」と始まる。
ステンレスの無水鍋を愛用しているボクはまず最初からギャフン(死語)なのだが、著者の語りにかかるとなんとなく納得してしまうから参る。それが偏見であってもここまで堂々と自論を開示されると押し切られてしまうのだ。

一事が万事この調子。もちろんその論旨は明解で理屈もあっており、そこらのハウトゥーものの数倍役に立つのだが。ただ、前半の快調さに比べて後半が少し「繰り言」めいたのが残念かな。

1998年06月01日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ

LV3「リンボウ先生遠めがね」

林望著/小学館/1600円

リンボウ先生遠めがね
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高尾慶子著の「イギリス人はおかしい」という「本当はイギリス好きだけど今のイギリスやっぱり嫌いよ」という内容の本(ちょっと違うか…)を読んだらなんとなくイギリス好きの大家の本を読みたくなり、続けてリンボウ先生の新刊を読んだ。

ここにはイギリスの話題はほんの少ししか出てこないが、彼が愛するイギリスは「古いイギリス」なのである。そういう意味では上記著者も同じなんだな。
この新刊は著者のいろんな好奇心を気軽な文体で表明しているもの。特に旅における食べ歩きの様が非常にボクの気分に近く面白かった。ただ、全体的にちょっと新鮮味が薄れているのも確かで、好奇心が細かいところ・わかりやすいところに入っていきすぎている気がする。もうちょっと大きな題材、独自の題材に取り組んで欲しいし、それを読みたい。贅沢だろうか。

1998年04月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル: , エッセイ

LV5「ホーソンの樹の下で」

林望著/文藝春秋/1524円

ホーソンの樹の下で
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久しぶりに抑えた筆致で書き込んでくれた林望の本格随筆。
著者はこのところわりと軽くエッセイすることが多かったのだが、これをボクはとても残念に思っていた。背筋ののびたしっかりした随筆を書ける数少ない作家だと思っていたからである。
が、今回は題材も文体も切り口も著者ならではのもので、随所で読者をうならせ刺激を与えてくれる。これでエッチでお笑いな題材についても抑えた筆致のまま書いてくれていたらかなりの名作だったのになぁ。そういう題材のときだけ、照れてしまうのか、なんだか急に筆が軽くなるのだ。惜しい! 

1997年11月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ

LV2「リンボウ先生のへそまがりなる生活」

林望著/PHP/1500円

リンボウ先生のへそまがりなる生活
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林望の新作。著者が個人的に嫌だと思うことについてのエッセイである。

世の中全く怪しからん、とご意見老人みたいなへそ曲がり論を繰り出しながら、結局自分をヨイショするという手法に長けていてしかも嫌みに感じないという高等手法を身につけた著者だが、この本は少しだけ嫌みかな(笑)。「ハッハハ」「トホホ」「フーム」など著者がよく使用する合いの手の効果も初期よりだいぶ薄れたかも。面白いことは面白い本なのだが、林望ファンとしてはもう少し奮起を望む感じ。

1996年06月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ

LV2「リンボウ先生偏屈読書録」

林望著/丸善ライブラリー/700円

リンボウ先生偏屈読書録
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著者の平明な物の見方がよくわかる書評集。
しっかりアマチュアイズムを貫いていて気持ちがいい。取り上げる本もバラエティに富んでいる。すごく印象に残る、という本ではないが、ちゃんと楽しめてちゃんと本を選ぶ指標となった。もともとクセがある著者なので、書評はあまり向いていないと思ったが、意外とよいと思った。

1996年04月01日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:評論

LV4「書薮巡歴」

林望著/新潮社/1500円

書薮巡歴
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著者の書物への想いが切々と伝わってくる好エッセイ。
貧乏学生時代からの書物、学問修行の藪をどうやってかき分けて前に進んだかが詳細に描かれ、ちょっと感動的ですらある。
前作「書誌学の回廊」は書誌学とは何ぞやをわかりやすく書きつつのエッセイだっただけに、筆の歯切れが悪かったところがあったが、この本にはそれがない。格調高い文体の堂々たる好著。特に恩師や先人のエピソードなどよし。
箱入りの装丁もとてもよい。

1995年12月01日(金) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ

LV3「書誌学の回廊」

林望著/日本経済新聞社/1631円

書誌学の回廊
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書誌学なんて普通の人にはあまり縁がない学問なのだが、その面白さをわかりやすく説いてくれ、入口までスムーズに連れて行ってくれる。しかも別に書誌学の解説本に終わっているわけでもなく、そこからいろんな世界へ広げていってくれ、知識を得ることの楽しさまで教えてくれる。うん、たいへん面白い。

博物館に置いてあるあのデザインの悪い日本特有の出版物「古書」。あれって何なんだろ、って思ってる人に新しい世界を開いてくれる本。博物館に行くのが楽しくなること請け合い。

1995年10月01日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ , 教育・環境・福祉

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